表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/141

法定速度

今、大学生のカップルがトロッコに乗る小説を書いている。トロッコについているレバーをひくと、スピードが出ちゃうのだ。

この内容に迷っているわけではないのである。一度書き始めたら、最後までやると決めている。

ここにこんな事を書いている時点で迷っていそうだが、まあ迷っているのかもしれない。

何でこんなの書いているのか。何で小説書いているのか。よくわからん。

書きたいことは尽きないし、何とか一つ一つ完成させて行きたいのだけれど、燃え尽きなのだろうか。

至上のものを作りたいという欲求はあるけれど、どうしても今この時に満足のいく仕上がりにはならない。

パーフェクト濱野乱になりたいけれど、パーフェクトはつまらないのでそこそこでいいと思う。

そこそここそこそやりたいわけで、まあいいや。今のところこれで。気張るとろくなことないし。

そもそも私の場合、小説書き始めた動機が不遜である。

大学の講義をサボって読んだ竹宮ゆゆこの「とらドラ」に触発されてここまで来たのである。これくらいなら、私でも書ける。そういう勘違い阿保が全宇宙にどれだけいるのだろう。まあそこまで珍しくもあるまい。

とらドラを読まなかったら、どうなっていただろう。どうせ碌な人生は送ってはいないだろう。半死人のようなものだったし、今でもそうだが。

トンネルを抜けても、雪国は期待しない。楽園もない。煉獄もない。なにもない。私は案外何も持ってはいない。 誰かが持っているものに、期待もしない。何もないところに道を作りたくない。どうせ誰かが私を踏みにじる。

私はとらドラを踏みにじって、前へ進んだのかもしれない。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ