表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Story of one every two people ~二人で一つの物語~  作者: 柚雨&シノ
マリシア滞在の章
44/84

四人、黄昏る。

のんびり、まったりな空気ですw



それでは、本文をどうぞ!

Side Hal. ~ハル・サイド~


 翌日、僕達は再びギルドへと向かった。新しくクエストを受けるために。レイが金額の言えない物買っちゃったから……買わせようと仕組んだのは僕なんだけどね。


「あらー、おもしろ四人組さん」


 キリーが笑って出迎えてくれた。おもしろ四人組って……本当にお笑いユニットみたい。まあ、その通りだと思うけどさー。あっ認めちゃったよ。


「こんにちはー」

「キリさん、こんにちは」

「こんにちはハルくん、ルナールちゃん。あら、そのリング可愛いじゃない」


 キリーがセラフィーナの胸元に光るルビーリングのペンダントに気が付いた。昨日レイが着けていたサファイアと対照のリングだ。


「え? ああ、これ?」

「セラ、朝からずっとにこにこしてる」


 ルナールの言う通り、セラフィーナは朝から機嫌が良かった。先ほどのキリーの言葉に、ことさらうれしそうな顔をする。やっぱり、大切な人から貰う物はなんであっても嬉しいんだなあ。てことは、レイはセラフィーナの大切な人なんだ。うわーお。


「プレゼントしてくれる相手がいるなんていいわねぇ」


 キリーがうっとりと言う。その言葉に躍起になって反論するセラフィーナ。顔、若干にやけてますけど。


「そっ、そんなんじゃないんだから! ね、レイ!」

「俺に振るな!」

「ふうん……やっぱり」


 改めてキリーがニヤニヤと人の悪い笑みを浮かべる。

 レイが無理矢理ともとれる話題転換をする。おっと、ここに来た本来の目的を忘れかけてた。


「……そんなことより。手頃なクエストを探してるんだが」


 レイの言葉にキリーはギルドマスターの顔に変わった。紙の束を引っ張り出してペラペラと捲り始める。


「そうねえ……貴方たちトレスフィニアから来たんでしょう? これから首都エレドニアに向かうなら、護衛クエストがあるわよ」

「それ、詳しく教えてくれ」


 二日後にエレドニア直行の数日旅の護衛依頼が入ったという。エレドニア直行の為、中々足早な同動のうえ、何日かに及ぶので依頼人と一緒に野宿は必須らしい。その分報酬はそれなりに、とのこと。


「これ、ぴったりじゃない? 僕達、エレドニアに行くんだし」

「そう? 受けるなら依頼主に私から報告しておくわ。どうするの?」


 キリーは改めてレイに問う。このパーティの要はレイだからね。


「そうだな。そろそろ首都にむかおうと思っていたんだ。そのクエスト受けることにするか」

「了解。二日後の朝にまたここに来てくれれば大丈夫だから」


 クエストを入手し、ついでにこの町を出ることになった。展開が早いけど、文句を言うメンバーはいなかった。






 明日はグレアムの店に出来上がった武器を見に行って、その翌日にはもうこの町マリシアを出るので、ゆっくりできるのは今日だけとのこと。

 といってもなにをするでもなく、宿に戻った僕はバルコニーに出た。


「あら、へt……ハル」


 隣の部屋のバルコニーにはセラフィーナがいた。ヘタレって聞こえたような気もするけど、まあ、いいか。

 黄金に染まった風が彼女の深い藍の髪を弄ぶ。


「ハルとふたりっきりってあんまり無かった、よね?」

「そうだねー」


 もっとも、いつもレイとケンカしてるから僕が口を挟む暇なんかないんだよね、とは思うけど口には出さない。あれ、もしかしてレイを呼んだほうが良いかな? 僕よりレイの方がいいよね……?


「あのさ、レイ、呼ぶ?」

「え! ……何で?」

「なんでって……」


 そう聞き返されたら答え辛いんだけどな。


「顔合わせたら怒鳴っちゃいそうだから、いい」


 拗ねたように顔を背ける。僕は昨日レイが言っていたことを思い出した。


「レイは、ケンカしてる位の関係が好きだって言ってたよ?」


 好きだ、って言ったかどうかは忘れたけど、今の雰囲気がちょうどいいって意味だよね。


「あたしも、ムカつくけど少しは、楽しいって思ってるよ。今までずっと一人だったし」

「そっか……」

「だからさ、初対面で怒鳴ってきたアイツに……惹かれたのかも。今思えば、あの時はあたしが悪かったんだけど」


 そういえば、かなり大騒ぎしてたよなぁ、あの時は。っていうか、僕達の出会いはいつも大騒ぎだったな。


「でも、いつもケンカはちょっと嫌。アイツの毒舌が半減すればいいのに」

「いっつもニコニコしてるレイがいいってこと?」

「うっ……やっぱ今のままでいいわ。なんか、それはそれで嫌だし」

「あははっ。僕もそう思うよー」


「セラ、なにやってるの? あ、はる」


 ルナールがひょっこり現れ、そのままセラフィーナの隣に並んだ。女の子ふたりと僕。傾いた日に照らされる

 男子組の部屋からも、レイが顔を出した。


「おい、ハル……って、なんで全員集合してんだ」

「和気あいあいとしてたとこ。レイも来なよ」



 夕陽が、バルコニーに並ぶ四つの影を綺麗に浮かばせていた。





うわーこのまま、のんびりまったりと過ごしそうなメンバーだなぁ~(笑)


まぁ、たまには(?)そういうのもアリ…ですよね。



それではっ(^^)ノシ

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
http://enq-maker.com/htYrz82
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ