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ツッコミ 57 〜これは、なんてゲーム?〜

 新たなる発見があった。それは、電撃に痺れるボク達を、ティアマトが助けられた、ということだ。つまり、ティアマトは胸の葉っぱと同じように、その性質を変えられる。つまり、電気を通さない絶縁体にだって出来る!


 そう思って、ティアマトを船のようにして水たまりを進もうと思ったら……。


「あっぶなっ!?」


 天井からコロッケとは違う、もっと丸っこい、別の揚げ物のような何かに狙撃――、そう、まさに狙撃と言っていいほどの威力と速度でもって、攻撃されたのだ。


 避けられたのは、ティアマトが身の危険を感じたのか、すぐさま水から上がったためであった。


「意に沿わない行動をすると、狙撃されるってことかもね」

「シュラナの攻撃で、あいつ倒せないの?」

「攻撃してこない相手を、一方的に攻撃するのは性に合わない」


 立派な武士道ですこと。ちょっと呆れ混じりにため息をつきながら、ボクは水たまりのギリギリに立つ。水深は結構深そうだ。天井と同じくらいあるのなら、沈んでしまった場合は息が持ちそうもない。


 では、この状況をどうやって乗り切ればいいのか。と言えば、やはり産み出されるコロッケを倒して、足場にするしかないのだろう。水面には、既に半分に切り裂かれたコロッケの残骸が、四つ浮かんでいる。


「船にする、という案もあるかもしれませんが、オール代わりに何かを使ったとして、それを伝って感電するかもしれませんよね」

「まだビリビリしていないカナネ、試してみる?」

「私、冒険しないので」


 冒険者のくせに。


「それよりさ、壁を見てみろよ」


 ちょこまか動き回っていたルートが、何かを発見したらしい。視線の先を追ってみると、そこにはどこかで見たような窪みがあった。


「これは……、さっきの石を嵌める窪みと似ていますね」

「確かに。じゃあ、僕がさっきの石を取ってくるよ。一度コッペパンを解除したら、もう安全かもしれないし」

「一応、俺も行く。キアはコロッケを倒していてくれ」


 そうして、一時別行動。彼らが戻ってくるまでに、二体のコロッケを討伐した。二本足での行動に慣れるには、丁度いいウォーミングアップであった。


「持ってきたよ」


 シュラナから渡された石を、カナネが窪みに嵌め込む。すると、石が黄色に輝き出した。


「あれ、これで嵌っているんですかね?」


 何か不自然さを感じたのか、カナネがもう一度石を押し込もうとする。すると、石が赤く光った。


 別の石を押すと、今度はその石が赤く光り、赤かった石が黄色に戻る。別の石を押しても同様であった。


「あれ、コロッケが落ちる場所が変わったぞ!」


 周囲を警戒していたルートが、直ぐに異変に気付く。問題のコロッケは既に倒されてしまったが、ルートが機転を利かせたのか、落下位置に風を起こして討伐したようで、他のコロッケとは違う位置に浮いている残骸が確認できる。


「あ、そういうことなんですね。この四つの石は、あのミミズの頭の向きを操作するもので、それによって狙った位置にコロッケを落としていく」

「そうして、足場を作っていく訳だね」


 調べたところ、石を押している間はミミズの頭は動き続ける。赤くなったら自動でストップされ、その後の操作は受け付けない。しかし、その前に離せば好きなタイミングで止めることができる。要は、赤くならないように注意を払いながら、落下位置を微調整する、という作業が必要なわけだ。


「では、カナネが操作をしてくれ。キアはその護衛と、この位置からミミズの顔の向きの確認。僕とルートは足場に乗りながら、進行方向を探る」

「罠があったら困るからな。身軽な俺は行った方がいいか」


 水の中にから急に何かが現れる、等といったハプニングがあった場合、その身軽さが有利となることもあるだろう。


「よし、じゃあこの難局を乗り越えるために、アーリオオーリオエイエイオー!」

「エイエイオー!」

「……おー」

「早く行くぞー」


 相変わらず、勇者と猫はクールである。

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