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そしてまた、この地へ  作者: 朱殷


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使い魔たちの楽園


 あるいは、単に楽園と。


「イらっしゃい」


 垂直に日光が降り注ぐ頃。街は昼食を求める人々でごった返していた。


 偶然通りかかったそこは繁華街のようで、多様印象を受ける人が一方向に波を作り、流れに逆らうのはもちろんその場に立ち止まることも許されていない。

 ガタイの良い者は誰かの突進を受けながら、小さい者は僅かな隙間を圧巻のテクニックですり抜けて行く。股下、店内、頭上。人間をパルクールの障害物とでも捉えているように針の穴を通すその様は、目で追いたくなるくらい心地よいものだ。


 それに苛立ち唾を吐く者もいるが、より多くの人にとって日常になっているらしく、取り留めのない会話を楽しんでいる。


 少し視線を動かせば、繁盛している飲食店が映る。ウェイターは忙しなく舞い、客は席に空きがないことを知ると再び人波に身体を預ける。

 反面飲食店以外はがらんどうで、と言うより人自体は入っているのだが、避難場所や通路として扱われている。普通腹を立てそうなものだがそんな商況はなく、やはり日常となっているのだろう。


 カオスシティを代表する要素に使い魔の存在は大きくあるが、このエリアにとって使い魔の存在はその比ではないらしく、呆然としていれば異世界にでも紛れ込んだかのような錯覚を覚える。


 個として目立つのは、街中を我が物顔で闊歩する無機物の姿だろうか。次点で、隣の服を着て二足歩行している動物が人間であるという先入観を打ち砕かれ、そのあたりでようやく、使い魔の多さを認識する。


 足元を散歩する犬猫は飼い主を上目遣い。周囲を興味津々に見回す姿は小動物そのもので、しかし後味の悪い喫茶店のウェイトレスのように、媚諂う売れない偶像のように、「次はあっちに行きたいにゃー」なんて鳴いて、己の種族を知らしめる。


 たっぱがあるもふもふはテディベアだ。転びそうになった子供をその豊満な肉体で受け止め、優しく頭を撫でながら諭し、子供は話半分にお腹へ頬擦り、親元へと送り返される。微笑ましい風景だが周りの大人たちにとっては違うようで、視線には些か険悪な色が見え隠れしている。


 足跡が蔓延る地上とは変わって、優雅に制空権を得ているのは鳥類と風船。鳥は空襲のように白い塊を落とし周囲に驚きと悲鳴を作り、建物から建物へと滑空する風船は道中木の枝に引っかかってこれまたどよめきを生んでいた。


 面積比にして約二割を占める人外の姿。その数他のエリアと比べて圧倒的で、初見の者たちに違和のある調和という感想を抱かせる。


「イらっしゃい」


 そんな街の一角、デパートの屋上。低く心許ない落下防止柵付近の四人掛け丸テーブルにて、ルドルフたちは優雅なティータイムと洒落込んでいた。


 窮屈な地上とは異なり、静寂とは言えないにしても、安らぐには十分な広さがあって、穴場を発見した感覚に浸る。


 子供用に設置された遊具で遊ぶ姿は、しばらく前おかしに釣られて行ったのを最後に見えなくなって、屋上の数少ないテーブルにはめいめいの総菜が日光を浴びる。


 冷めたホットコーヒーの香りと、それを掻き消す調理の香り。カップを持ち上げればその軽さに残り少ないことを悟って、口を付けずにテーブルへ戻した。


「イらっしゃい」


「……ノクターナはどこか行きたいところはある?」


「うーん。僕に聞かれても、この街は観光パンフレットみたいなの作ってないっぽいんだよね。ルドルフは?何か知らないの?」


「生憎、このエリアに来たのは初めてなんだ」


「そっかー。じゃあ一層のことこの街は後にして、次行っちゃう?」


 仕方がないから、みたいなトーンで言うけれど、心当たりがあるルドルフには、非難されているように感じてしまう。急かしたいけれど責めないようにする気遣いの現れにも思えて、それが胸にチクりと刺さる。


 本人の考えなんか無視して客観的に捉えようとするのならば、それは憂鬱によるものだろう。恐れと言い換えた方が近しいかもしれない。再会への恐れ、ターニングポイントへの恐れ。多分、そういったものがのさばっている。


「――そうだな」


「イらっしゃい」


「――さっきから気になってたんだけど、これ何の声?僕にだけ聞こえてるわけじゃないよね?」


「呼び込みさんの声です。よく通りますよね」


 おおよそ敬語を使う年齢には見受けられない少女は、テーブルより少し高い口でそう教えてくれる。


「相席良いですか?」


「うん。どうぞ」


 ノクターナが頷きながら椅子を引くと、少女は申し訳なさそうに会釈して、ちょこんと座った。


 俺は彼女が独りでないと勝手に考えて、あと隣に座られるのを気まずく思って、ノクターナと向かい合って座っていたのを移動しようとすると「ああ、大丈夫ですよ。今日はお父さんとは一緒じゃないですから」なんて言ってのける。


 誠に横柄ながら、少女の立ち居振る舞いもあって、聡明だと評価を下す。高等な教育を受けたような、しかしそうでないことは、新参者にこそ明白なのだろう。


「ねえ、君の昼食はそれだけ?僕おかしなら持ってるけど、食べる?」


 何の具材もない小さなパンを、少女は両手で持って食む。


 そんなギャップのせいだ。ノクターナは些かデリカシーに欠ける発言をして、もちろん善意によるものだったのだけれど、あっと解して口を閉ざしたときにはもう遅い。


 ノクターナは謝るけれど、少女は何度も頷きながら口に含んだパンがなくなるまで咀嚼して、より一層深い笑みを作る。


「気にしないでください、これでも普段よりは豪華なんです。何ってったって、今日はお父さんの臨時収入の日なんですから」


 屈託なく、少女を傷付けてしまってはいないようだ。


「そっか――」


「じゃあ今君のお父さんは臨機収入を受け取りに行ってるんだ」


 合点がいった。


 俺はバッグがらお菓子を取り出して、パーティー開けにして中心へ置く。多分意図は伝わったのだろうけれど、少女は一度首を傾げてみせて、俺はお菓子を食べる気分ではないながら口に放り込んだ。


「ありがとうございます」


 食べかけのパンはそのままに、少女はサクッと軽快な音を鳴らした。


「お金を貰いに行くのは私です。お父さんは忙しいですから」


 一瞬遠い目をする。


 少女は使い古されたバッグを覗いて、黒くて四角いボックスを取り出した。


「カセットテープ?」


「はい。これを売りに行くんです。知りませんか?最近の労働者階級はみんなやってる副業らしいです」


「僕たちこの街には来たばっかりだから」


 それは大切なものらしく、テーブル上に出してすぐバッグへ戻してしまう。


 何が描かれているのか分からない、売れるカセットテープ。心当たりがあった。じっくりとは観察できなかったけれど、同一の物。


 間違いならば良いと思いながら、しかしノクターナも同じ結論だったらしく、俺たちはパンとお菓子がなくなるのを待ってから言った。


「そのカセットテープを買ってくれる人、俺たちにも紹介してくれないか?」


◇◆◇


「お金に困っているようには見えませんけど――」


「旅をしてるとね、纏まって稼ぐのが結構難しいんだ。君もやってみると良いよ」


 ノクターナはそれっぽく、答えになっているのか微妙な返答をする。


「私には、お父さんがいますから。でも興味はあります」


 その頃になると地上もある程度落着きを取り戻していた。


 少女の案内は奇怪なものだった。通りを歩いていたかと思えば脇道に踏み込んで、野良猫の集会を邪魔する。近道なのだろうと納得すれば、迷宮のように右左折を繰り返す。

 右へ、左へ、昇り、下り。方向感覚を狂わせようとしているみたいだ。もし目を隠す布があったら、長い棒を両手にすいかを探しているだろう。


「何か特殊なけっかい?が張ってあって、うねうねしないと入れないんです。面倒ですよね」


「結界?それまたどうして。やましいことがないなら隠れる必要ないと思うけど」


「関係ない人が巻き込まれないようにしてるみたいです。――あれ、それじゃあ私が案内してるのも実は駄目だったり?」


 その線引きは誰が何を基準に行っているのだろうか。


 少女は先導したままに振り返ることなく、疑うことを知らない子供のようにあっけらかんと言う。実際無知なのかもしれないけれど、それではあまりに可哀そうだ。


「怪しいとか怖いとかは思わなかったのか?」


「最初はそうでしたけど、何度も一人で来てますし、もう慣れました。大丈夫ですよ、みんな使ってますから」


 みんなと言うのは心強いくて、確かに信用させるだけの力を持っているけれど、事実であると言う根拠には成り得ない。所詮は虚影だ。

 訝しい香りが漂って、ルドルフは一人警戒心を抱く。


 一瞬引き返す提案をしようかと考えて、結局は開口しなかったのだろうけれど、結論を出す前逡巡の間にタイムリミットは零を唱え終わっていた。


「着きましたよ」


 そこは珍しくもない小さな公園だった。


 滑り台とブランコと鉄棒、あと砂場。最低限の遊具があるだけの公園。入口にはボール使用禁止と張り紙があって、しかしそれを守る子供も破る子供も見当たらない。

 数人の、どうにも公園には似つかわしくないやつれた大人と、ルドルフたちが居るだけ。


「こっち」


 とだけ言った少女は行儀良く大人たちの列に並ぶ。列の先には占いでも営んでいそうな紫色のテントがあった。


 遅れて最後尾に入ると、ふわふわと上空から聞き覚えのある声が降り注いだ。


「イらっしゃい」


「あっ、インコさん。お久しぶりです」


「オう、ヒさしぶり。キょうは何時になく元気そうだな」


「おかげさまで、前よりずっと良い暮らしが出来るようになりました」


「キにするな、コっちも善意でやってるわけじゃない」


 澄んだ綺麗な青い色の胴体と、蜂蜜のような甘ったるい黄色の頭。見惚れるような色彩のインコはよく響く鳴き声で、やはり使い魔は常識に当て嵌めて考えると訳がわからなくなるけれど、流暢に人語を喋る。


 遠い親戚に会ったときのような挨拶をしながら、インコは少女の指先に留まって無意味に羽をはためかせた。


「私のも買い取ってくれたら、お父さんに楽させてあげられるんですけど――」


「ソれは君が大人になって、マだおいらたちが店仕舞いしてなかったらの話だな」


 旧知の仲、と呼ぶには上下関係が透けて見えるけれど、少女とインコの関係は一朝一夕でない様子。


 少女の身の上話には、自ら訊くほどではないにしろ多少の興味はあったので、そのまま耳を傾けているのも悪くなかったのだが、インコに聞かせるつもりはないらしく、ルドルフたちへ異物を取り除くように視線をスライドさせる。小動物の、しかし飼い慣らされていない鋭い目線だった。


「ソれより、ツれは何処の誰だ?」


「紹介しますね。ええと――」


「ルドルフだ。こっちはノクターナ」


「よろしくね、明け透けなインコちゃん」


「興味があるみたいだったので案内しました。駄目でした?」


「イいや、アたらしい顧客は大歓迎さ」


 そう感じられたのも束の間に、インコの瞳はくるっとした可愛らしいものになった。


 簡単に挨拶をしただけだったのだが何が彼の食指を動かしたのか、小柄なインコは身体を宙に浮かせノクターナの指に移動した。「ホら、ユびを差し出しな」なんて反社のような文句を使って。


 短いやり取りだったがいつの間にか前にいた大人たちは消えていて、新しく誰かが見えることもなく、テントまでは空白が立ち込めていた。


「ツぎは君の番だ。ハやく行った方が良い」


「あ、ほんとだ。それでは、私はこれで」


「うん、ありがとね」


 少女は深々とお辞儀をして、一度小さく手を振ってこちらを見なくなった。


 ノクターナ少女の身体がテントに消えてなくなるまで手を振っていたのだが、インコは少女が振り返ると瞬時に興味を失ったように、無機質にルドルフたちを眺めていた。


 ノクターナがそのことに気付くまで待ってからインコは口を開く。親鳥に餌をせびっているみたいだ、と不躾にもそう思う。


「オ前たち、ドこかで見た顔をしているな」


「そうかな。僕に覚えはないけど」


「イいや、チがう。オ前もだが、ソっちのお前のが印象に残ってるぞ」


「――俺が、そんなに濃い顔に見える」


 インコは不躾の意趣返しのようにルドルフを観察する。ほくろの数と位置を覚えるように、穴が空いてしまうほど。


 数秒、あるいは数十秒そうしていたあと。インコはピピっと諦めたように鳴いて、ようやく妙な心構えを解くことを許される。


「オいら、ソんなに記憶力なかったかな」


「脳みその大きさ足りないんだろ」


「ム。ツかい魔差別禁止ほ、――ウ違反だが、マあ良い。ミたところ余所者みたいだからな。カんしゃしろよ」


 このインコにはアンガーマネジメント機能も備わっているらしい。


 ルドルフとインコのやり取りの間ほぼ宿り木状態になっていたノクターナは、留まられた指が痛むのか指を揺すって、それが言い合いの勝敗を決定付かせた。いやまあ、戦っていたつもりはないんだけれども。


「こほん。僕たちもカセットテープ?を売りたいんだけど、買い取ってくれるよね?」


「ア?オ前たちもお使いか?ハあ、オもしろくないの。セっかく、ビんぼー以外の奴に会えたと思ったのによ」


 ちぇーっと、人間なら舌打ちでもしていそうなくらい、不貞腐れた息を吐く。


「お使い?このカセットテープは僕のだけど」


 そんなものはありもしないのに、嘘が上手くなってしまったものだ。


 そう関心とは別の感情が生まれたのも束の間。インコは全てを見透かしているように、ケタケタと背中を反らせて笑った。


「フはははは――、ハあ。ゼんげん撤回、ヤっぱ面白れえや。オ前嘘吐いてるだろ。アと口滑らせねえように黙ってるお前も。フはは、オもい出して笑っちまった。アりがとうよ、サいきん退屈してたんだ」


「……嘘なんかじゃないよ。大切な物だから出したくなかったけど、どうしてもって言うのなら仕方ない。見てみる?」


「ゴまかさなくて良い、ビんぼー以外が来る訳がないと思ってたんだ。オいら全部わかっちまった。サしずめ、アの女の子が可哀そうで着いて来たってとこだろ。ソれも下手な嘘吐いてまで。ヨの中捨てたもんじゃねえな、オ前たちのようなお人よしがいるなんて。オいらは嫌いじゃないぜ」


「え?いや、違――」


「そうなんだ実は。いやあ、気付かれるとは思ってなかった」


 一息で長文を喋り終えたインコ。肺の容量に関心もしたが、それに釣られて語り出しそうになったノクターナを、声のボリュームを上げて止める。


 インコは得意げに、ノクターナは自身の失態に気付いて手を口に当てていた。


「ここで何をしているのか教えてくれないか?心配で付いて来たんだ。流石に、気付かれたからと言ってはいそうですかと帰れないだろ?」


「アあ、ワかるぜ。セっかくだし教えてやるよ。カセットテープはあくまで媒介、ホんらいは本人が身一つで来るもんなのさ。ホかの奴らは手ぶらだったろ?」


 曰く。


 インコが、と言うよりテントは仲介業者でしかないらしい。買い取ったものをどうするのではなく、別の依頼主へ渡すだけ。だから使われ方は知らないと。

 そして俺たちがテントに出会ったのが偶然このエリアだっただけで、同じような仲介業者は他のエリアにも点在しているらしい。そしてそれらの業者は全て、たった一人の依頼主へと買い取ったものを届けている。それは莫大な量で、それは莫大な資金が投じられていると。

 並んでいた大人たちがやつれていたのは、インコが貧乏以外に会うのは珍しいと言っていたのは、その商業形態にあるらしい。裕福な人も対象にはしているけれど、集まらないそうだ。


「結局あのカセットテープは何だったんだ」


「マあまあ、ソう急くな。ドう業者はたくさんいるが、コのエリアにいる数は圧倒的だ。リゆうを知りたくないか?」


 インコは勿体を付ける。


「コのエリアはな、イい方が悪いかもしれねえが、カもなのさ。シってるか?スう年前、ツかい魔にも人権が与えられたって話」


「齧ったくらいなら」


 少し前に聞いた内容だ。あまり胸糞の良くなかったのを覚えている。


「ソりゃあ良かった。セつめいの手間が省ける。――オ、ヨうやく次はお前たちの番みたいだ。イっしょに行ってやる。トくべつだぜ?」


 歩く。興味があるのは、必要があるのはインコの話だけで、テントの先ではない。嘘を繕う必要がなくなった今、テントに入る理由はないのに、入るべきでないのに、歩く。


「まだ、あの少女が出て来てない」


「キにすんな。タいせつなのはおいらの取引内容だろ?」


 テントの門をくぐる。


 中にはヴェールを被った水晶球が頭の高さにあって、無駄に大きなクロスを敷かれたテーブルと椅子が二つ用意されてあった。


 椅子に座らされて、背凭れに体重の多くを預けて、気付く。ノクターナの身体が椅子に沈んですーすーと寝息を立てていることに。


「何を――」


「オ、ヤっと気付いたのか。ナんか静かだなーとか思わなかったのか?ドんかんだな。クさっても魔法使いじゃねえのか?アれ、イまは違うんだっけ。マあどっちでも良いや」


 立ち上がって拳銃を抜こうとして、しかし身体は言うことを聞かなかった。


「オいら脳みそ小さくなかったみたいで、オもい出したんだ、ルドルフ・グリモワール。マほうの効きが悪いとは聞いてたが、コこまでとは思わなかったぜ。ダからそれは薬のせいさ。コ典的だって笑ってくれるなよ、オいらはそうしろって教わっただけだ」


 勝ちを確信した犯人のように、インコは語る。


 テント内にはお香のようなものが焚かれているようで、それがルドルフの意識をゆるやかに奪っていく。


「ソうだった、オいら確か教えてやるって言ったよな。ダれかと違って嘘は吐かない主義なんだ」


 これまでの不躾を全て返すように、インコは意気揚々と語る。


「オいらの商売道具は記憶さ。ヒとの記憶を買い取ってるんだ。シろかグレーかで言えば、トうぜん真っ黒だな」


 意識を完全に手放す際。死ぬとき最後まで残っているのは聴覚だとか言う確認のしようがない事柄の答えを実感しながら、勿論買い取ったらその記憶はそいつから消えるぜ、とむしろ面白がったような声色が脳内に響いていた。


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