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22 ドクターLの私的記録

人間には、様々な理由で大量虐殺に加担する者が居る。


ひとくくりに【テロリスト】などとも呼ばれるが、主張は様々だ。


ある者は反対勢力に対する攻撃目的であり、ある者は自分を不幸にした社会や国に対する復讐であったりする。


ある者は宗教的な浄めを目的とし、ある者は地球という生命体に対して人間が癌であると断定して自粛の意味で行う場合もある。


だが、その多くが有効な手段を持たずにくすぶっている。


だから、相手の立場を分析して利用するのは難しい事ではない。

その手段さえ与えてやれれば。


敵対者を無差別に殺せる【新型ウイルス】のばら蒔きに、協力者は簡単に手配できた。


まぁ、我々が研究させられている内容も、利用されているのかも知れないが、人類が全滅する訳ではないし、変革が起きるのは間違いない。


ワクチンとしてタイミング良く手配できたmRNAワクチンは、実は事前に用意していた物だ。


mRNAワクチンは、2021年から手放しで使われる様になった。


それまでは、副反応の強烈さやDNAへの影響が懸念されて控えられてきた使用を、【緊急事態】としてタガを外してくれたのは、我々の計画に大いに役立っている。


勿論、Web上では毎回の陰謀説も流れたが、当初に世界中にばら蒔いたウイルスの致死率が10%と想定以上だったので、本命のワクチン配布の障害にはならなかった。


まぁ、人口問題は多くの国での課題だったので、必要悪と言えなくもないだろう。


結果的には難民問題は鎖国状態となり、多くの地域扮装が実質上の停戦状態になった。


「これだけでも成果と言えるな」


人口増加などの環境問題を懸念していた生物学者のGが、結果を見て呟いている。


この研究施設では、名前を使う事を禁じられており、【ドクターA】などのコードネームを使用する事を言及されている。


現時点で全世界の過半数が既に【ワクチンに感染】している計算だが、これは、まだステップ1に過ぎない。


我々のワクチンは、減数分裂する生殖細胞に強く作用する。

つまり、このプロジェクトのターゲットは現行の人間ではなく次世代の、これから産まれてくる人間を新人類に変革する為のものなのだから。


結果が出るまでには一年以上を要するし、逆に言えばソレまでは発覚しない。


臨床試験のサンプルも、生産ロットによっても、その内容を変えている。


発覚したとしても、その頃には生産に関わった子会社は他の企業に吸収されて跡形もなく、親会社にはワクチンとしてのデータと資料しか無い様になっている。


増産システムを引き継いだ二次三次企業が、勝手にばら蒔く手筈だ。


その当時の大株主に追求が及んでも、それさえ【病死】する手筈が済んでいるらしい。


全人類の遺伝子に異常が起きている事に気付いても、それは既に次世代の過半数を越えている多数派となるのだ。


この事実が公表されるかされないかは別として、遺伝子操作をされた世代が台頭するソレがステップ2と言える。


遺伝子操作をうけた人類にも、適応不適応があるだろう。

そこから、更に微調整をして三倍体トリプロイディへの下準備にもう数回、mRNAワクチンを使用する病気の流行を起こす予定だ。


ペスト、天然痘、エボラ出血熱、エイズ、SARS、MARSなど、世界は次々と新しいウイルスなどの驚異に晒されている。


そのうち、幾つが人為的な物かなど、民衆は考える事すらしないだろう。



先日、スカウトの時に提供された細胞サンプルの主であるグランス様に拝謁させて頂いた。


我々の目標とする姿が実在するのは、とても希望がもてる。


やっと歩き始めたられたらしいが、このまま、すくすくと御成長されるのだろう。




END―――――――――


中途半端に見えますが、ここから先は緩やかに人間が変容し、悪魔達の子孫が増え、静かに世界の裏側を牛耳っていきます。


陰謀論は、必ずしも一部の人間の利害だけの為ではないと言う想定の御話しでした。


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