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1.始まり
……涼しい、そよ風が吹いているのか?
優しい風が包んでくれるような感じがする
「あぁ、ここが天国か……優しい……」
それに柔らかな枕……
「ん?……目が覚めた?」
聞いたことがある声だ……僕に対して……なんだっけ?
何か呼ばれていたような声がした気がする……思い出せない。
目を開けてみよう……ゆっくりと瞼を
……見上げてみる、そこには白髪で蒼い瞳をした少女が居た。
「……誰だ、君は……」
枕ではなく膝枕されていた状態で目を覚まし、すぐさまその状態を解いたのだ
「私は……ユキナ」
その少女はユキナと名乗る……
「ユキナ?……で良いのか?」
コクリと頷く
「どうして、僕は君の膝で膝枕状態になっていたのか説明してくれないかな?」
当たり前の疑問である、現世で死んだはずの人間がどうして、天国でも無く地獄でもなく、少女の膝枕なのか……