リバーサイドステーション
⑨緊急停車
ピーピーピー
控えめな警告音。
「貨物室内で熱源?」
つぶやく車掌。
入る無線。
「二号車から煙り。原因は不明。」
△▼△▼△▼△▼△▼△▼
ぼこん。
前方の車両からもこもこと大きな煙り。
ソレを双眼鏡で見つめる屋根上の人影。
「成功ね。これで、警備は手薄。」
やっとこれで、アレをさがせる。
兵士はほとんど前の列車に夢中。
後はこの鉄板を引っぺがして中をみるだけ‥ね。
そういうと風にあおられながら、列車の屋根部分のビスをはずし、無理矢理こじ開ける。
「さて、お宝はと。」
⑩リバーサイドステーション
「当列車は、次の駅にて安全のため、点検を行わさせていただきます。」
真夜中。
プシューっと蒸気をあげる機関車。
速度を落としゆっくりと停車した。
濃霧なのか外の景色は全く見えない。
アルちゃんはすでにご就寝。明日には目的地。
わたしは、窓の外のぼんやりとした景色を見ながらゆっくり眠りについた。
△▼△△▼△△▼△△▼△
「あったわ。これだわ。さ、帰るわよ。」
そういうと宝物をスーツケースに詰め込み、兵士のいなくなった貨物室のドアをこじ開け、外に出る。
「買い取りにでも出そうとしたってそうはいかないんだから。」
「ちょうど、あの海賊もいないし、さっさと撤退するわよ。」
ガシャン。
金属の音。
「って、あれ、厨房に誰かいる?」
鍵穴からのぞくとただコックの帽子が厨房の風で揺れているだけのようだ。
「なんだ、紛らわしい。」
そう通り過ぎようとしたとき。
ヒュンっと足下に何か。
「フォーク?。」
「おい、わたしをいいかげんに‥す‥。」
部下のほうをみるフード。
その後ろにはモヤモヤしたなにか。
「え?」
顔が硬直するフードの人。
何かはひょいと彼らをつまみ上げると窓の外へとなげた。
ガッシャン、すさまじい音を立ててゴミの山に突っ込む彼ら。
ようやく顔を出したかとおもうと、バナナ、魚の骨、リンゴの芯まみれ。
なにか怖いものでも見たような顔をすると、その場を猛ダッシュで離れていった。




