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深夜3時
⑧深夜三時
ガシャン、ガシャン、
ガチャ。
深夜三時。
ぎいいいいっ。
扉の開く音。
「よっし、誰もいないわ。食堂車を突っ切るわよ。」
ジュッ
どこからか聞こえる油の音。そしてどこからかただよういい匂い。
「ほんとに誰もいないのよね?」
「なんかいいにおいするんだけど。」
トントントン
肩を叩く音。
「なによ?」
ふりむくと、すっーときえる白い影。
「って、だれもいないじゃない。」
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ぷしゅー。
列車の進む音。
窓の外はたくさんの星と満月。
「トイレ、トイレ。」
消灯時間が過ぎ、薄暗くなった列車内。
そんな時間にトイレを探す私。
暗すぎてよく見えない‥。
非常灯の明かりを頼りに前に進む。
「えっと‥。トイレ、トイレは‥」
「あった。」
奥の方にトイレの看板。
どすん。
だれかとぶつかる音。
「あ、ごめんなさい‥。ってあれ?」
「だれもいない‥?」




