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第十話「フライングバインダー」

落とし穴への連続落下とか良くある話。(*´∀`*)




-1-




「ふざけんなっ!!」


 死に戻った拠点で意識を取り戻すなり、俺は大声で叫んだ。死に戻りの気怠さとか眠気とか言ってられる精神状態ではない。超展開過ぎて脳が理解を拒むほどに強烈な体験だった。まさか、二度目の死がこんな悲惨な事になるとは。

 瀕死の俺に対して群がるゴブリンの群れ。群れ。群れ。全方位から殴られ、噛みつかれ、ゴミクズのようになっても微妙に弱い攻撃が嬲るように続けられる。ミキサーの中で挽き肉にでもされるかのような体験は、少なくともまともな死に方ではない。

 なんだアレは。無茶苦茶ってレベルじゃないだろ。理不尽展開に怒りが込み上げてくるからまだ大丈夫だといえるが、普通なら即リタイヤ級のトラウマになりかねないぞ。


 第二層は別にいい。敵が複数体で、一体多の戦いになるのはしょうがない。むしろ第一層の難易度が低すぎるだけで、そういうものだと納得できる。俺がカードを持っていないだけでユニット追加自体はできるのだから、複数体の敵が出現するのははむしろ普通の部類だろう。

 罠が仕掛けられてるのも、ダミーがあるのもいい。落とし穴で次の層に落とされるのも良くある話だろう。ゲームでなくともゲーム的仕様が大量に詰め込まれたこのダンジョンなら、あって当然とも言える。侵入者を迎え撃つのだから、それを阻む仕掛けはあって当然だ。

 現実的に見て、狭い通路のほうがトラップを配置するのに効率良いのは分かるから、そこに文句を言うつもりもない。対処は大変だろうが、おそらく、策だって大量に用意されていて、俺が用意できていないだけの事だろうからだ。

 だが、二連発はないだろ。しかも、注意していたところにフィールドボスが出現して、穴に落すために後ろから悪質タックルかましてくるなんて誰が想像できるのか。そんなに俺の選手生命を絶ちたいというのか。

 しかも、再度落ちた先は狙ったようにモンスターハウスだ。いくら個々が弱かろうと、多勢に無勢ではどうしようもない。HPがギリギリの状況で周囲をモンスターが埋め尽くしていれば、そりゃゲームオーバーだろうよ。落下で死んでいれば良かったと思うほどに最悪の体験だった。

 だいたい、なんでゴブリンしか出ないんだよ。第二層で遭遇した時はバリエーションの一つ程度くらいにしか考えていなかったが、ここまで遭遇した敵すべてがゴブリンだぞ。ザコ敵も、二体遭遇したフィールドボスも、モンスターハウスの住人もすべてがゴブリンだ。多様性に欠けるってレベルじゃない。まさかこのダンジョン、ゴブリン以外出ないんじゃあるまいな。これじゃ、ゴブリン以外の討伐実績を埋める事もできやしないだろ。

 だいたいなんなんだ、《 悪質タックル 》って。ただのタックルじゃねーか。


 くそ……ムカつく。何がムカつくって、ダンジョンの理不尽仕様もさる事ながら、あのタックルゴブリンがムカつく。相手を突き落として勝ち誇ってるんじゃねーよ。

 それは、お前がドヤ顔するところじゃない。俺が負けたのはあくまで、落とし穴だ。


「……あいつ、絶対十六魔将だよな」


 睾丸破壊とはまた別に嫌らしい性格のゴブリンだ。系統は違えど、憎悪が湧くのは同じである。

 あいつは殺す。草の根分けてでも探し出して仕留めてくれる。


「遭遇自体はしてるわけだし、モンスター名鑑には載ったりするんだろうか」


 と、怨敵の情報を求めてウインドウを開いてみた。新しいシステムらしき妙に派手なバナーのような表示が気になるが、意味はなさそうなので後回しである。

 そしてモンスター名鑑を開いてみれば、結構な数のモンスター……というかゴブリンが追加されていた。つまり、この名鑑は遭遇だけでも登録される仕様という事らしい。

 ただ、情報の大部分は解説を含めて?で締められている。ここら辺の情報は一度でも倒さないと手に入らないという事だろう。



< ゴブリン十六魔将第五席 悪質なプロップ >

 レアリティ:アンコモン(ユニーク)

 戦闘評価:力:?/敏捷:?/器用:?/体力:?/魔力:?/抵抗:?

 知能・性格:卑怯者

 スキル:《 悪質タックル 》、?

 弱点:?

 耐性:?

 ドロップ:各マテリアル、装備、ゴブリンチケット

 レアドロップ:ユニットカード、ノーマルチケット、?

 固有ドロップ:?

 解説:????


 怨敵は名前からして悪質だった。出現するのが席順でないのは気になるが、第五席。やはりゴブリン十六魔将の一体である。こいつだけは仕留めると固く心に誓った。いや、魔将はすべて皆殺しにすべきかもしれない。

 ディディーやプロップのようなヤツが生き残っていて、また俺の前に現れるかもしれないと怯えるのなら、キッチリ始末しておくべきだ。そうしないと安心できない。ダンジョンを徘徊するフィールドボスなのだから、関係なくすべて警戒すべきなのだろうが、強さどうこう以前にヤツらはタチが悪過ぎるのである。……残り十五体と考えるとゲンナリするが、俺は諦めない。


 また、新たに追加されていたモンスターは< 強いゴブリン >< 速いゴブリン >< ゴブリン・リーダー >< ゴブリンっぽい >< いたずらゴブリン >の五種。実にふざけたネーミングが多い。適当過ぎる。なんだよ< ゴブリンっぽい >って。ゴブリンじゃねーのかよ。

 こいつらがどんな特徴なのかも気になるところだが、どれも名前と共通項っぽい情報以外は?だ。多分、四層まで行けば普通に遭遇する事になるからさして欲しい情報でもないが。


「あー、イライラする」


 手に入れたカードやら新システムは気になるところではあるが、プロップの勝ち誇った顔が頭から離れない。奴の顔面を叩き割ってやりたい。いや、奴でなくてもゴブリンを殴り殺して憂さ晴らしがしたい。

 そう考えた俺は悪質のプロップを殺すため、あるいは有象無象のゴブリンを殴り殺して精神衛生上の問題を解消するため、次のダンジョン攻略へと向かった。準備といっても、フリーゾーンを空にしただけだが。

 しかし……。


「な……に?」


 拠点を出てみると、階段はなかった。通路の先にあるのはただの壁で、行き止まりになっている。そして壁には張り紙が張られていて……。


[ ダンジョンで死亡した場合、同日中の再挑戦はできません ]


「マジか……」


 全身から力が抜けるのが分かった。

 ここに来て、初見の仕様に阻まれてしまった。チュートリアルのもどき戦の際は即再挑戦できたが、あれはチュートリアルであるが故の特別仕様だったという事か。

 イライラしているところでストレス解消を邪魔されて、俺のイライラは更に積もる事となった。




-2-




「…………」


 まあ……いい。死んですぐに挑むほうがおかしいとは思う。これに関しては判明したタイミングが悪かっただけで、俺に対する嫌がらせとかそういう類でないだろう。

 ステータスを見れば、実はHPだってまだ回復していないのだ。石橋を叩いて渡る俺らしくないとも言える。感情的になり過ぎている。

 大丈夫だ。アクシデント続きだったために正確な時間は分からないが、五日目が開始してからすでに結構な時間が経っている。ロスした時間は長くとも半日は超えないだろう。睡眠時間をとるならばほとんど問題ないといっていいはずだ。

 流れが悪い。運命が淀んでいる。……そう感じた。この感覚は、何やっても駄目な時のアレだ。一度寝るなり、別の事で気晴らしするなり、精神状態をリセットしたほうがいい。


「……嫌な事を思い出してしまった」


 脳裏によぎるのは悪質のプロップ……ではない。大学時代に付き合っていた彼女の事だ。

 彼女自身はともかく、一連の体験は本当にろくでもないものだったが、あの時は他の何をやっても上手くいかなかった。失敗が失敗を呼び、取り繕おうとしてまた失敗する。気晴らしに何か別の事に手を出しても上手くいかない。そんなドツボにはまった時期の事だ。思い出したくもない。

 かといって、寝られるような気もしなかった。無理やり寝ても悪夢を見そうである。


「確認すべきものはあるが……」


 穴に落ちただけなのに第四層まで到達した事になっているし、そこまでで手に入れたボーナスもまだ確認できていない。かんていのクールタイムも終わっているが、次の鑑定対象を選別する気もおきない。

 このストレスをどうにかしたい。なんかスカッとしたい。サボり魔の先輩にしょっちゅう連れて行かれたバッティングセンターで、無駄に速い球を打ちたい。体を動かして発散したい。おっぱいマウスパッドでもいいが、アレはそういう攻撃的な意識を向けるものではない。もっと尊ぶべきものだ。いや、エロというか自慰行為では駄目だ。賢者モード時に余計な精神ダメージを喰らいそう。

 以前の俺ならこんな事はなかった。おそらく原因はここに来てからの変化だろう。腕力や体力がついて、エネルギーが消費し切れていない。発散場所を求めているのだ。


 筋トレを始める事にした。苛烈な負荷をかければ無心になって疲労も貯まる事だろう。その後は爆睡してしまえばいい。カロリー計算など知った事か。

 しかし、以前なら過剰と思われるメニューをこなしても大して疲れた気がしなかった。仕方ないので、同セットをひたすら繰り返す。

 意識するのは日に三十時間の鍛錬という矛盾を実現しようとした男の姿。ドーピングだろうがなんだろうが気にしない。スポーツでない以上、俺を縛るルールは存在しないのだから。

 ただひたすら筋肉に負荷をかけ、研ぎ澄ましていく。悪質ゴブリンを問答無用で粉砕できる、鋼の如き肉体を作り上げるために。


「……腹減った」


 終了のタイミングは、筋肉の疲労よりも先に来た空腹だった。思っていたよりも燃費のいい体ではあるが、さすがにエネルギーが持たなかったらしい。過去に聞いた事のない音量の腹の虫を聞いてしまった。

 そういえば、現在残された食料は< サンドイッチ >と< のど飴 >だけだ。マテリアライズしながら、これもなんとかしないといけないと脳内の課題に加えておく。

 < サンドイッチ >はコンビニに売られているような……というか正にそのもので、量を見ればあまり多くはない。一応、腹の虫は収まったし、のど飴で誤魔化してはいるが、物足りないのは確かだ。というか、良くこんな量でここまで生き延びてきたものだ。成人男性の必要カロリーを大きく下回っている。今の俺の生活を考えるなら一日3000キロカロリーくらいは必要なはずなのに。一日のほとんどを移動と戦闘に当てている事を考えるなら、軍人が前線で消費するという5000~7000キロカロリーでもいいくらいだ。

 アスリートがインタビューなどで、食事も訓練、量を食べるのが大変という悩みを言っている事があるが、今の俺には羨ましくて仕方がない。こちらは補給方法もままならないのだから。


「回すか?」


 どうしても視線はガチャマシンを向いてしまう。

 視線の先にあるガチャマシンは、以前と違ってチケット未投入の状態でも点灯している。映し出されているのは、第三層の到達ボーナスで追加されたらしいピックアップ情報だ。ただ、ピックアップが始まるのは三日後からなので、今はあまり意味がない。

 ノーマルチケットは現在六枚。ゴブリンチケットは現在八枚。どちらも十枚には満たないから、現時点で十連を引く事は不可能だ。だから、今ガチャをするなら必然的にチケットを一枚ずつ消費して回す事になる。

 十連ガチャに備えて貯めてあるチケットはできれば使いたくない。だが、食料は確保しておきたい。ここまで食料が減った状況でも俺が楽観視していたのは、ゴブリンチケットは頑張れば手に入るものという理由が大きい。数が減っていようが、ダンジョンに何度も挑戦していればそれくらいは貯まるだろうという認識だったのだ。しかし、死亡した事によって翌日まではそれもできない状態だ。こうなると、ノーマルはともかく、クソゴブリンチケットを消費するのもアリかもしれない。

 というか、今気付いたが第二層のゴブリン四体から手にいれたはずのカードがない。フリーゾーンに放り込む前に落とし穴に落ちたから、その時に見失ってしまったという事か。今まで忘れていた。

 ゴブリンチケットが九枚でのロストなら泣くに泣けないが、八枚にロスト一枚なら大した差はない。ここは授業料として考えよう。マテリアルカードはどうでもいい。


 食料狙いだけなら高レアリティである必要はないのだから、十連の旨味もほとんどない。ゴブリンピックアップ三倍になっている事でゴブリン関連のカードに埋もれてしまう事を考えるなら、ひょっとしたら単品のほうが効率は良いかもしれない……なんて考えているが、半分くらい言い訳である。


「仕方ない……食料出るまで引くか」


 なんか、すごく駄目なガチャ思考になっている気がする。狙いのピックアップが出るまで、必要なアイテムが最低限揃うまでと言いつつ余計に回したり爆死するパターンだ。仕方ないと言いつつ、回すための条件を模索しているのがまたダメダメである。

 俺はガチャ廃人ではないのでそんな状況に陥った事はないが、こういう心理状況の推移は結構聞く話である。とはいえ、食料が必要なのも事実。このままではハンガーノックまっしぐらである。

 というわけで、回しまーすよっと。


[ 食パン コモン ノーマル/アイテム ]


「お」


 そんな事を考えつつ、試しに回してみればいきなり食料が。しかも、そのままで食える優良なチョイスである。そうだよ、こういうのでいいんだよ。プルタブのない缶詰めとか、カップラーメンとか、そのもの以外に必須アイテムのあるものではなく、ただそれだけで食えるものは最高だ。味気ない食パンだろうが、きっと文明の味がする事だろう。

 炭水化物の塊というのもいい。今の俺に一番足りないのはカロリーだ。ご飯でもジャガイモでも麺類でも、営業先で唐突に連れて行かれた店で食ったインジェラは……避けたいが、とにかくエネルギーが必要なのだ。そういう意味では、加工済みかつ手で食うパンはベストに近い。主食バンザイ。

 ひょっとして、これはそういう運の流れなのでは? これまでも、似たようなアイテムが連続する事はあった。ならば、続けて調理不要な食料が出る可能性も期待できる。


[ 食パン コモン ノーマル/アイテム ]


「お、おう……」


 本当に出た。どっちもカード名は食パンで、実に反応に困るが、イラストを見れば最初のは八枚切り、これは六枚切りで違う商品ではある。

 しかし、エネルギーを確保したいという目的からすれば、かなり理想に近い結果だ。これは本当にもしかするともしかしてしまうのかもしれない。

 今回の目的は達成済みとはいえ、最低でも食料が出なくなるまでは引くべきでは?


[ ごはんパック6個セット コモン ノーマル/アイテム ]


 ちょ、ちょっと手軽さはダウンしたが、量は増えた上に十分に食えるものだ。温めるのが普通だが、無理をすればそのまま食べられない事もない。何より炭水化物が続いているのはカロリー的にもグッドだ。しかも、マテリアライズしてもある程度は保存が効くという有能さである。

 電子レンジが欲しい。電気がないからハードルが高いのは分かっているが、それでも欲しくてたまらない。ベースカードか何かでコンセント生やせないものか。なんなら発電機でもいい。めちゃうるさいだろうが、きっと我慢できる。


[ インスタント味噌汁 コモン ノーマル/アイテム ]


 ちょっとずつ離れていってる気がしないでもないが、まだ食料だ。そのままでも食えない事はない。塩分だって俺には必要だ。

 ……どうする。続けるか。チケットは残り少ないが、このまま最後まで行くべきなのか。判断に困る。

 状況だけで判断するならば引くべきだろう。……いや、ガチャを引くという意味ではなく、やめるという意味だ。すでに当初の予定はクリアしてる。無理にごはんパックに手を出す必要もなく、食パンだけでも腹は満たせる。俺の燃費を考慮するなら、ひもじい思いはしても二日くらいなら保つだろう。

 しかし、流れ的には食料が続いている。そろそろジャンル的には怪しくなっているが、まだ同カテゴリ内のはずだ。どうせ、ゴブリンチケットの十連は遠ざかってしまったのだから、回し切るというのも潔い。

 というか、俺の中の何かが引きたがっている。明らかにガチャ欲なんだが、これに身を任せるとロクな事になりそうにないのに抗えない。

 よ、よし、食料が出なくても、なんかいい感じのヤツが出たら終了だ。そう決めた。大丈夫、次もきっと食料さ。


[ 卓上塩 コモン ノーマル/アイテム ]


 ……もう少し譲歩してはいただけないでしょうか。ガチャマシン様。いや、必要かと言われれば必要なんだが、もうちょっとこう……。

 どうしてスッキリ終われないんだ。最初の食パン引いた時点でやめられない俺が悪いって分かってるけども。

 ええい、残りも回してしまえ! ただし、手を出すのはゴブリンチケットだけだ。どんな結果になろうとノーマルは貯蓄する!


[ 靴ベラ コモン ノーマル/アイテム ]

[ クレヨンセット コモン ノーマル/アイテム ]

[ エネマグラ コモン ノーマル/アイテム ]


「…………」


 靴ベラの時点で、『あ、やばい』と思いつつ、クレヨンセットでフィーバーが終わった事を確信し、エネマグラで変な笑いが出た。

 ここで、ストップだ。むしろ、あのままならノーマルチケットにさえ手を出してしまいかねなかったから、露骨にゲンナリさせられたのも好意的に見れなくもない。

 というか、サラッと混ざっているエネマグラのパワーがすごい。文字面だけでゲンナリさせられてしまう。これまでもこれからも、俺の人生において必要になるとは到底思えない代物だ。なんなら、普通の人は存在すら知らないだろう。性具として見てもかなりニッチな商品である。

 ゴブリンをドライオーガズムに導くための武器としてなら……いや、ねーよ。そんな場面想像がつかねーよ。


 何故俺がそんなニッチにアイテムを知っているのかといえば、学生時代の後輩が原因だ。

 友人の高校時代の後輩として紹介された彼は一見普通の好青年で、いわゆる陽キャ扱いされるタイプの人間だった。実際、話は上手いし、女性に対してのみではあるが聞き上手でもあった。合コンに行けばいつでもいる感じの存在感の持ち主だった。しかし、フットサルとスキューバーが趣味でテニスサークルにも顔を出すアクティブさを持つ彼は、別方面にもアクティブであったのだ。

 初めは何かの飲み会の三次会で、男しか残っていない席での話だった。


『俺、最近尿道オナニーに挑戦してみたんスよ』


 泥酔状態が聞かせる幻聴の類かと思った。しかし、聞き間違いにしても近しい音の単語が思いつかない。腹話術を使ったギャグかもと思ったが、良く見ればヤツの隣の男はすでに寝に入っていた。というか、ほとんどがノックダウン状態だ。こんな状態で良く三次会に行こうと言えるなというレベルで死屍累々だ。


『へ、へぇ……』


 普段どんな相手でも話を合わせようとする俺でも言葉に詰まった。強引に方向転換するためのギャグも出てこない。

 できればそのまま話題を終了させたかったのだが、酔った勢いなのか、そいつはそのまま自分の性癖を語りだしてしまったのだ。特殊な趣味を持たない俺としては想定外である。話を合わせるネタがなかったから、どうしても聞き側に回ってしまう。結果、マシンガンのように炸裂する特殊自慰ネタを聞き続ける事になってしまった。

 そして、その結果こういう話題でも聞いてくれる先輩的なポジションに固定されてしまったのだ。

 そう……その日だけで終了すれば良かったのだが、それ以降、そいつは何故か特殊な自慰行為についてのレポートを俺に上げてくるようになった。いや、自慰だけではなく彼女……なのかどうかは知らないが、女性相手の変態プレイについてもだ。そう機会があったわけでもないが、そいつが彼女を連れているところを目撃した日には『この子があんな変態プレイを……』と、奇妙な興奮を覚えてしまったものだ。

 正直、着拒したかった。しかし、間にいる友人の存在がそれを躊躇わせる。精神的なダメージを除けば実害はないのだから、友人関係を面倒な事にしてまで避けるという選択がとりにくいのだ。実にバランスのとれた絶妙な精神攻撃である。いや、向こうはこういう話を色眼鏡なしに聞いてくれる先輩を慕っているだけの事なのかもしれないが。

 幸い、俺をその道に引き摺り込みたいとかそういう意図はなかったらしく、変な性癖を目覚めさせられる事はなかったが、エネマグラについて知ったのはそんな経緯があっての事だ。いつ買ったのかは知らないが、彼女に使わせてみたとかいうレポートを見て、やめればいいのにネット検索してしまったのである。別に知りたくなかったのだが、そういうヤツもいるという事だ。

 本物も見せられたが、別に使用した事はない。卒業してから疎遠になってしまったが、あいつは今でも求道者を続けているのだろうか。



 話を戻そう。

 後半は微妙だし、最後の最後で変な悪夢を誘発しそうなものも出てしまったが、全体として見れば悪くはない。

 とりあえず、食パンをマテリアライズして食べつつ、他の確認作業に移る事にした。エネマグラは存在自体を忘れよう。


 まず、クールタイム中だったかんていはその時間を終え、次の鑑定対象を待っている状態である。

 次の鑑定候補として考えていたのは< ナッツ・クラッシャー >だが、前回の探索でより優先度が高そうなカードを手に入れている。第四層到達ボーナスとして手に入れた< フライングバインダー >だ。第二層の落とし穴でロストしてしまったカードとは違い、ボーナスアイテムであるこいつは拠点に送られるために無事だったのだ。ボーナスをロストするとか目も当てられないので、仕様に助けられたといえるだろう。

 初のユニットカードであり、名前だけで正体の掴みづらいこれが鑑定の最有力だ。鑑定時間の比較がしたかったレアリティにしても、< ゴブリンの秘薬 >と異なるアンコモンである。

 というわけで、かんていの口に< フライングバインダー >を投入。


[ アンコモンカード< フライングバインダー >の鑑定中...残り時間:01:59:55 ]


 やはり、懸念していたとおり鑑定時間が異なるらしい。試してみなければはっきりした事は分からないが、この分ならレアは三時間、ハイレアは四時間といった感じに鑑定時間が増えていく事になるのだろう。




-3-




 空いた時間で確認するのはガチャのピックアップニュース機能だ。

 ガチャマシンの機能という事らしいが、実はウインドウ側にも項目が追加されていて、ピックアップ中の内容についてのバナーが表示されるようだ。ただ、表示は[ 現在ピックアップイベントは未開催です ]となっているので、あくまでそうなるだろうという予想である。

 一方、ガチャマシンの方は更に多くの情報が掲載されていた。チケット未投入状態で放っておけばCMのようなものが自然と表示されるのだが、そこから個別の詳細情報へ移行する事ができるらしい。

 現在開催中のはピックアップはなし。三日後から一週間……つまり、俺がここに来てから二週間目はペットピックアップ。その翌週はウエポンピックアップ。更にその翌週はスキルピックアップといったように一週間ごとに切り替わる方式らしい。その内、詳細が確認できるのは開催中のものと次週開催のもののみで、現在は来週開催予定のペットピックアップのみが対象だ。


 ピックアップ期間中、対象のカード……今回の対象はユニット/ペットの排出率は通常時の三倍。おそらくだが、十連のピックアップ三倍を考慮するなら九倍になるのではないかと思われる。あるいは加算で六倍なのかもしれないが、どちらにしても高確率である。イベントと平行して通常のガチャも引けるらしいので、ペットが不要なら確率の変わらないノーマルガチャを引けばいい。

 また、ピックアップイベントは排出率が上がるのみでなく、その期間限定のカードも用意されている。そう、ソーシャルゲームで多くのガチャ廃人を生み出す事となった忌まわしきシステムだ。日本人は特にこの限定という言葉に弱いらしいというのは良く聞く話で、ひょっとしたらウチの神様が誕生した経緯もそこら辺にあるのかもしれない。

 今回排出されるという限定カードは四つ。当然、すべてピックアップに合わせたペットカードである。



< ゴールドMANEKINEKO 黄金太郎 >

 分類:ユニット/ペット

 レアリティ:HR<ユニーク>

 強化値:☆☆☆

 知能・性格:孤高な寂しがり屋

 所有スキル:《 ドロップ運 》


 金色の毛並みを持つ幸運の招き猫。こいつ、動くぞ。

 太った体型と派手な外見故にペットとしての愛玩性は若干損なわれているが、セットして拠点に置いておくだけでドロップ率アップの効果が発生する。

 餌は必要としないが、硬貨か紙幣、クレジットカードなどを食べさせると機嫌が良くなるかもしれない。財布の中身を食べられないように注意だ。



< ジャイアント・ジャンガリアンハムスター ポポ >

 分類:ユニット/ペット

 レアリティ:R<ユニーク>

 強化値:★☆

 知能・性格:怠け者

 所有スキル:《 快適睡眠空間 》


 成長前の時点でバケットボールサイズの体格を持つ巨大ハムスター。

 初期段階で< 巨大化 >の強化を受けていてHPが上昇しているが、ペット故に見た目以外の効果は持たない。でもハムスターらしくないレベルの長生き。

 拠点に放置しておくと、リラックスした快適な睡眠を得る事ができる。枕にしてもちょうどいいぞ。



< 完全調教済ペットゴブリン 負け犬 >

 分類:ユニット/ペット

 レアリティ:R<ユニーク>

 強化値:★☆

 知能・性格:服従

 所有スキル:なし


 高レアな珍しいペットゴブリンを徹底的に調教した結果の産業廃棄物。

 実は完全調教プログラム最初の被験者であり、未完成・模索段階だった頃の数少ない生き残り。

 命令には絶対に従う。それがどんな理不尽なものでも、彼は粛々とこなし、その生を終えるのだろう。

 不要な場合は『死ね』と命令すれば処理も簡単だ。



< 奴隷少女イーリス >

 分類:ユニット/ペット

 レアリティ:HR<ユニーク>

 強化値:☆☆☆

 知能・性格:無抵抗

 所有スキル:なし


 すべてを諦め、無抵抗に命令を受け入れる奴隷少女。その体躯に傷はないが、内に秘めた心は無数の傷跡で埋め尽くされている。

 何をされても抵抗しない。悲鳴を上げない。命令以外に反応しない。彼女が恐れるのは、魂すら粉砕する完全調教プログラムのみである。

 しかし、ガチャから排出されなかった場合、彼女は……。


< 完全調教プログラムチケット >付き。




「…………」


 闇の深いラインナップに絶句するしかなかった。

 いや、招き猫とハムスターはいいんだ。癒やされそうな外見だし、拠点に置いておくだけでメリットがあるなんて素敵じゃない。どちらが来ても可愛がるのは間違いないだろう。

 ペットゴブリンは本気でいらない。拘束された調教済みのゴブリンなんて、限定モノだろうがなんだろうが当たらないでほしいと思える、なんでいるのか分からない枠だ。


 問題は最後の女の子である。悲惨過ぎて目も当てられない。

 なんだコレは。チケットをちらつかせて怯えるのを楽しめというのか。創作モノなら奴隷少女を手に入れるのは鉄板だが、こんなレイプ目の子を懐かせる自信なんかないぞ。

 何されても無抵抗とはいっても、むしろもう許してあげて欲しい。一緒の空間にいたら心折れそうなペットとは……タチの悪い。

 この子を当てる事で救ったと考えるか、何しても無駄だから精神安定上スルーがいいのか。出来れば当たらないで欲しいが、それはそれでその後どうなったんだよと気になってしまう。そもそもカードになっている連中はどんな扱いなのか。

 現実的に考えるなら、そもそもこの手の限定カードを狙って当てるのは難しいだろう。貯金を注ぎ込めるソシャゲならともかく、今の環境ではイベント期間中、十連を何回回せるかって話だ。

 ペットは欲しい。癒やされたい。というか、イベントガチャ自体は確実に回すだろう。しかし、間違って奴隷少女が来てしまったら俺はどうすればいいのか。悩んでも、その時どうするかの予想が出来ない。恐ろしいラインナップだ。


「ブラック過ぎるわ!」


 そりゃ世の中はキレイなものだけでない事など重々承知しているが、ガチャのピックアップでどんだけ世界の闇を見せるというのか。これを設定したヤツはいったいどういうペット観を持っているというのか。

 というか、コレってやっぱりウチの神様じゃないよな。あまりに印象が違い過ぎる。単に裏でそういう考えを持っているだけかもしれないが、あの神様の場合、こういうブラックな演出は許容しても積極的に表に出してこないような気がするのだ。

 多分だが、ブラックジョークが好きで、妄想を実行に移してしまうようなヤバいヤツが別にいる。そいつが設定を担当しているなら、ここまでの違和感も消えるだろう。……正直、いたとしても会いたくないタイプである。


 ただ、内容はともかく情報としての収穫もあった。

 ペットは拠点から出せず、探索には連れていけないのは以前から聞いていたが、拠点で実体化しているだけでも有効なスキルは存在するという事。

 もう一つは強化値についてだが、どうやらレアリティごとに☆が決まっていて、強化?をするとこれが★に変わるらしい。多分、その強化方法はカードでハムスターの< 巨大化 >などが相当するのだろう。ついでに、< 巨大化 >はHPを増加させる強化カードっぽい。

 つまり、レアリティが高いほど強化の余地がある。同じ< ゴブリンの腰巻き >が異なるレアリティで存在していたのも意味があって、強化を許容してくれる分レアリティが高いほうが高価値という事なのだ。

 ついでに言えば、ピックアップに代表されるように、強化済みのカードも排出されるのだろう。案外、< ゴブリンの蛮族棒 >や< ナッツ・クラッシャー >もそういう強化済みのアイテムなのかもしれない。




-4-




 闇の深過ぎるピックアップイベントの詳細に追加の精神ダメージを受けた俺だったが、鑑定が終了した電子レンジ音で我に返った。

 どうやら、思ったよりも時間をかけてイベント情報を閲覧していたらしい。閲覧というか、単に深過ぎる闇に色々考えさせられたというか、呆然としていたというか。

 いかん、変なトラウマが蘇りそう。


 かんていのクールタイムはやはり二時間。鑑定時間と同様のクールタイムが発生するというのはどうやら当たっていたらしい。

 ここら辺も加味して、出来る限り多くのカードを鑑定していきたいところだ。思わぬところに変な情報が紛れている可能性が高い。

 それと平行しつつ、別の鑑定手段も欲しいところだ。スキルか、消耗品のアイテムか、かんていの強化か、そういうカードは存在しているだろう。



< フライングバインダー >

 レアリティ:アンコモン

 強化値:☆

 分類:ユニット/マシン/探索サポート

 戦闘評価:力:-/敏捷:D/器用:-/体力:G/魔力:-/抵抗:G

 スキル:《 飛行 》《 カード収納(10枚) 》

 解説:探索時、プレイヤーを追跡する飛行探索型サポートユニット。

 フリーゾーンと同様のカード収納スペースを持ち、カードの持ち込み、探索終了時の持ち帰りが可能。

 ルーチンカードなしの場合は、一定距離を保ちつつ飛行する。戦闘能力はなく、範囲攻撃に巻き込まれる可能性もあるが、最低限の回避行動は自動で行う。



 カードの詳細とイラストを見て、なんとなくだが心を癒やされるのを感じた。連続したガチャの闇は想像以上に俺の心を荒ませていたようだ。

< フライングバインダー >はどうやら劇的な効果はないものの普通に有用なユニットらしい。フリーゾーンのカードに加えて+10枚というのは探索効率から見ても非常に大きい。

 難点を挙げるなら被保護対象が増えるという事。しかし、飛行しているなら地上のモンスターから逃れる事はできるだろう。敏捷:Dがどの程度のものかは分からないが、少なくともゴブリンよりは遥かに上だし。

 飛べるというなら、落とし穴に落ちた時に抱えて昇ってくれないかとも思うが……そこまで期待するのは過剰だろう。


 というわけで、早速セットしてみる事にした。ユニット/マシンカードが拠点で実体化するものかは分からないがその検証も兼ねてである。

 ウインドウを開き、これまで触れる事のなかったユニットゾーンへ< フライングバインダー >をセットする。


 その瞬間、視界がブレた。

 立ちくらみか何かかと思えば、視界の歪みは小さく収束し、やがて硬質的な輝きを持つ機械へと変わっていく。

 大きさはせいぜい携帯ゲーム機程度。羽根の生えた機械が、浮かんでいた。


「ピッ!」


 鳴き声なのか電子音なのか判別しにくい音を立てる。どうやら、ユニットカードはダンジョンでなくともセットした段階で出現するらしい。

 大きさ的に、やはり俺を抱えて飛行は不可能だろう。単純に便利なサポートユニットとして使用するべきだ。

 追跡する一定距離というのは割と短いのか、俺がその場を離れるとそのままついてきた。拠点内を行ったり来たり繰り返し、大体一~二メートル前後の距離を保つ事が分かった。追跡は必ずしも直線ではなく、間に障害物があった場合も柔軟に躱すらしい。距離が離れた時の挙動の確認もしておきたいが、それは次回のダンジョン探索で確かめる事になるだろう。

 うん、悪くない。能力がどうこうというよりも、探索時の孤独が埋められそうなのは大きなメリットだ。これは拠点から出れないらしいペットでは埋められない問題だったからな。見た目も、硬質的ではあるが追跡能力も含めて小動物っぽいイメージがあるし、変な闇もないから心に優しい。


 後はカード収納の機能だが、これは自動回収のようなものではなく、わざわざフライングバインダーの本体にあるスロットへ挿入しなければいけないらしい。そして、スロット近くにあるボタンを押せば収納しているカードがすべて排出されるという極めて単純な仕組みだ。収納カードがまとめて扱われている以上、探索中にマテリアライズしたり、個別に分ける必要があるものは俺のフリーゾーンに入れておくべきだろう。基本的には持ち帰りのための追加スペースと考えるべきだ。


 それからしばらくパタパタと飛ぶ< フライングバインダー >をつついたり、俺の動きに合わせて追跡する様を見て和んだりして暇を潰す。

 目新しいからこれでも十分暇潰しにはなるが、やはり探索が出来ない時間の趣味は必要だな。おっぱい以外で。実益を求めるなら訓練場なんかも欲しい。

 そうして、二十四時を回ったのか、空中からログインボーナスが降ってくる。これでノーマルチケットは九枚。後一枚で十連だが、基本的にはピックアップにとっておきたい。ペット欲しい。いや、調教済みのゴブリンとか目が死んでる奴隷少女とかではなく、普通の子猫とか子犬とかだ。俺が求めているのは癒やしなのである。


 すぐに探索するつもりはなかったが、拠点から出た通路に階段が復活しているのも確認した。どうやら、これも二十四時が基準となってリセットされる仕組みらしい。

 あとは質問でも投げてから睡眠に入り、プロップ撲殺のための英気を養おうと考えていたのだが……。


[ 今日から四日間緊急の研修が入ったため、質問フォームの機能は制限されます。自動回答不可能な場合は質問権自体がストックされるので、帰宅後に利用して下さい。また、緊急の問題が発生した場合は代理を派遣します ]


 なんか、神様は研修で不在らしく、質問機能は制限されるとの事だ。

 ここまでなんとなくそうじゃないかと思っていたのだが、ものによっては自動で返答しているものもあるという事が判明した。

 質問に関しては、できれば神様自身に回答を願いたいところだ。俺が神様大好きというわけではなく、あの神様は時々あえて情報を漏らしているように感じるのだが、定型文ではそれが望めそうにない。

 幸い、権利はストックできるらしいので、とりあえず今日の分は質問しない事に決めた。

 もう一つ気になるのは緊急時の派遣だが、これがどういった状況を想定しているのかが分からない。あの神様は基本的に呼びかけても出てこないし、逐一説明してくれる性格でもない。となると、システム的な不具合が見つかったりした時だろうか。

 代理に関しては……まあ、大体想像はつく。


 と、そんな事を考えて、そろそろ寝るかと思い至った頃の事だ。……突然、拠点にインターホンの呼び出し音のようなものが鳴り響いた。

 多分だが、以前神様が設置した出入り口からだろう。そして、このタイミングで訪ねてきそうな相手はあまりいない。


「はいはい、どちらさんですか」


 放置していたら呼び出し音が連打されたので諦めてドアを開けると、そこには予想通りの神様候補の姿があった。


『遊びに来てやったわっ!! あと、使徒候補の催そ……』



 俺は無言でドアを閉じた。







なろうでは奴隷少女はテンプレに近い。(*´∀`*)

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(*■∀■*)第六回書籍化クラウドファンディング達成しました(*´∀`*)
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[一言] ペットの少女でエターナルネフィアのやつ思い出したわ。
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