少年と少女
三人称になっていると思われますm(_ _)m
『フレイムショット』『フレイムショット』『フレイムショットォ』
広大な森の中に少年の声が響き渡る
「はぁ、はぁ、」
少年の目の前には軽く焦げ目が着いた木が立っていた
「くっそ、『フレイムショットォォ』」
少年が左腕を焦げ目が着いた木に向けてそう叫ぶと、手の甲にある不思議な紋様が光り、掌から直径5㎝程の火の玉が打ち出された
パスンっ
その打ち出された火の玉は木に軽い焦げ目を着けると軽い音と共に消滅する
「はあ、はぁ、はぁぁ…………………ダメだ……」
そう呟くと少年はその場に大の字になって倒れ込む
「やっぱり色が無いとダメなのかな…」
ゆっくりと自身の左手を空に掲げるとそこには色の無い不思議な紋様がうっすらと輝いていた
誰もが魔法の力を持つ世界アルドガルム
この世界では誰もが魔力紋と呼ばれる不思議な紋様を体に持ち、またその紋は自身の持つ力に呼応して属性色と呼ばれる色を発っしその力を何倍にも強める
簡単に言うと赤色が強く出る人は炎の魔法が得意な傾向にあり青色が強く出る人は氷の魔法が得意な傾向になると言うように見解されている
しかし稀に属性色を持たない者が産まれるようになる、それは年を重ねる毎に僅かづつではあるが増加していきその者達を属性色による底上げが無く魔法の力が弱い者、神への信仰を疎かにした為に天罰を下された者とし『色無し』『無色』と蔑む者さえ出てきている始末である
そしてかなりの魔力を消耗し大地に寝転がる少年も魔力紋に色を持ってはいなかった
「~~ウス~、クラウス~!」
少年が気だるげに体を起こしながら声の主の方向を見るとそこには大声をあげ、片手をブンブンと元気良く振りながら此方に笑顔で走り込んでくる修道服姿の少女の姿があった
「ルゥ?どうしてここに?確かいつもはあのくそババァの手伝いしてる時間だろ?」
「もうっ!シスターの事ババァなんて呼んじゃダメだよ!」
そう叫ぶと今迄の笑顔が嘘のように頬っぺたを膨らませ、腰に手を当てながら少年へのお説教が始まった
「大体いつもクラウスはシスターの事ババァだ事のなんの言うけど、私達みんなが暮らして行けるのはシスターのおかげなんだからね!そりゃたまに悪い事した時はビックリする位恐かったり、クラウスもポンポン投げ飛ばされてたり、朝までガースさんのお店で飲んで酔いつぶれてたり、その時ミレイさんとかお店の女の人全員のお尻をナデナデしようとしたり、それを止めに来た領主様を殴って追い返したりする事もあるけど、シスターはとっても優しくて暖かい人なんだからね!わかった!?」
と全てを出し切ったかのようなドヤ顔で少女はえっへんと言う言葉がぴったりと当てはまるように腕を組ながら少年を見つめる
「う、うんゴメン、僕には常識はずれでたちの悪いおっさんの話にしか聞こえないんだけど…… と言うか今の話でどうすればシスターが優しくて暖かい人になるのかをルゥに聞きたいよ……」
「え?どうして??」
まるで頭痛でもするかのように頭を押さえながら少年が少女に聞き返しても、少女はその可愛らしい顔をこてんっとかしげ蒼く透き通った宝石のような瞳で少年を真っ直ぐ見つめると本当に不思議そうにそう聞き返す
「っ……何でもないです、僕が悪かったよ……」
そう言いながら思わずといった感じで少年が顔を背けると少女はお日様のような暖かく優しい笑顔で頷いた
「うんっ!よろしい!」
「……優しくて暖かいシスターはババァよりもルゥの方だと思うけどな………」
「え?何か言ったかな?」
「っ、何でもないよっ!」
少年の呟きを聞いていた周りの木々達が笑うように葉を鳴らすと涼やかに風が二人を通り抜け行く、それは代わり映えのしない日常であったが確かな幸せの形であった
キャラを組み立てて文字に起こしていくのがかなり大変です、あれやこれや良かれと思って詰め込むともうこいつ誰だっけ?みたいになってしまいます(~_~;)
始まって直ぐでキャラも少ないのに一番キャラが立っているのがまだ登場もしていないシスターのババァっていったい(☆´・ω・)
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( 三・ω・) ワレの出番はまだかのう?
(☆´・ェ・) …………当分先です。
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