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異世界冒険活劇 ~チートなしでも英雄になれますか?~  作者: 飛騨 栄治
4章~戻る日常?~
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第19話 暗躍


ひと通り街を回り終えたユウは宿屋に帰っていた。

道具屋、武器屋、医療ギルドや商業ギルドに娼館通りと最近できた街にしてはなかなかのものだった。娼館通りを歩いていた時レガンと同じ赤髪の男がいたのだが、一人で何かを呟いていると思ったら急に走り出して行ってしまった。


閑話休題




翌日になってギルドへと出かけると受付に手紙が届いているとのことだった。


―――――――――


やあ、ユウくんお久しぶりだね♪

君の最近のことはティナから手紙をもらって知っているよ。僕たちもそちらに行こうと思ったのだけれど彼女に止められてしまってね。

何にしても君が生きて帰ってこれたことは幸運なことだ。


君を助けたAランクパーティの『雷鳴の宴(フェストゥリ)』は僕の知り合いでもあってね。当分は迷宮入りするとの事だったから行くことがあればお礼を言っておいた方が良いかもね。


さて、話は変わるのだけれど僕とレガンは『クラルスの水友亭』という宿に泊まっているんだ。君はココに来るのは初めてだから分からないこともあるだろうしよかったら一緒に潜らないかい?


君の友、フィルより


―――――――――


(なるほど・・・ 一連の出来事はティナから聞いていたってことか

それにしてもあのAランクの人たち今は迷宮にいるのか、鉱山で採掘が終わったら行ってみるとしよう。)





―――――――――――――――

side ???


「どこへ行ったー!!」


東方の大国テルミヘルナの城では幾人もの兵士、近衛兵達が慌ただしく駆け回っていた。



「はぁはぁはぁはっ・・・ ぐっ・・」

(なぜバレた・・・ 偽装は上手くいっていたはずだが)

彼はミセントルス王国リュークリヒト王子の命により数年前からこの城に入り込んでいた。

これまで疑われるようなポカはやってきていない。

だからこそこの事態は不自然極まりないのだ。


(可能性があるとすれば・・・あいつか)

ある日、王の勅命により一人の男が近衛騎士団に着任した。



男の名は『イシガミ・ケイ』



あまりに聞き慣れない名であったが、一つこの名前の特徴から導き出される答えがあった。

かつて幾度と読んだ昔話、そして歴史書に書かれた異世界より召喚されし『勇者』の名に酷似している。


(しかし、あの禁術を使うことなど・・・)

『メヒュタル』の一族の生み出したモノのみのはず、彼らも王国騎士団の監視下に・・・






「ぐぁっ・・・」

勇者召喚の可能性について思考を巡らせていると突如として激痛がはしった。腹が熱い。目を腹部へと向けると一本の剣が後方から貫いていた。


「まったく下水に逃げるとか、手間かけさせないでくれる?

これでも俺綺麗好きなんだよね~」


腹を刺され地に伏していた彼が声の方へと顔を向けると、微かに零れた月光に照らされる男の姿があった。


黒髪、黒目、そしてこの顔は・・・



「イシ・・・ガミ・・・」

あの男だった。臭いがうつると文句を垂れながらも、ニタニタと笑うアノ男の姿がそこにはあった。


「やっぱあんたスパイだったんだね~

まっどんだけ偽装しようが俺の鑑定魔法にかかればちょちょいのちょいってことなんだけどな」



彼ら、勇者は大抵一つ乃至二つ人類最強の能力を持つという。

彼の場合は鑑定魔法、そして夜目がそれにあたったのだ。



(この暗闇で追いついたということは・・・

恐らく夜目か、)


「じゃあさよなら!」




ザシュッ







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