閑話5~とある馬鹿な冒険者~
side フィル&レガン
「いい加減にしなよ」
「はい・・・」
「何度目だっけ?」
「10回以上ということしか・・・」
「いくら使った?」
「分かりません・・・」
これはユウが鉱山の街に着いた次の日の物語
前日レガンは武器を研ぎに出すので先に帰っていてくれと言いフィルを宿に返した。
しかし実際の要件は別にある、フィルには言ってなかったがこの少し前に娼館で性病にかかっていたのだ。
失意のうちに沈んでいたレガンだったが起きてしまったことはしょうがない、心機一転するため娼館に行ったわけであった。
そう馬鹿なのだ、レガンは。 気はいいやつだし彼を尊敬する冒険者はユウ以外にもいたりする。
しかし、彼はどうしようもない程に娼館が好きでなおかつ学ばない馬鹿なのだ。
冒険者家業というのは命懸けだ。いつどこで死ぬかもわからないし、屍を拾われるかもわからない。誰も知らぬ間に実は死んでましたなんてことはよくある話だったりする。
そんな冒険者が結婚をするというのは大抵冒険者をやめることを意味する。もちろん中には結婚しながら冒険者を続ける者もいるが、それはよほどに強いか馬鹿かのどちらかになる。
そんな冒険者にうってつけの存在こそが娼館であり娼婦なのだ。中には奴隷を買って行為に及ぼうという者もいる、しかし奴隷が拒めばそれまで。その点に関しては奴隷にも拒絶する権利は認められており発覚すれば罰せられることもあるのだ。
まあそんな冒険者の中でもレガンの娼館好きは度を越しているわけなのだが。
しかもレガンは引きが悪い、選ぶ娼婦はたいてい何かを持っている。そう、一種の病を。
「レガン・・・ 僕はね、君が君のお金をどう使おうと勝手だと思う。でもね君が毎度かかっているのが性病だとしても、それがポーションや医療ギルドで治せるとしても心配になるものなんだよ?」
「はい・・・すいません」
彼らの出会いは10年ほど前に遡る。
当時14歳のレガンとエルフにして249歳のフィル
まあその出会いはココとは別の話だが
「ふぅ・・・ あっそれとユウ君がこっちに来たらしいよ!」
「えっまじか、もう怪我は大丈夫なんだな」
ため息から一転して笑顔になったフィルと驚きと安堵の表情を織り交ぜたレガン。
彼らの元にもユウがオークと遭遇、交戦し負傷したとの知らせがティナから来ていた。
最初は我先にと駆け出しそうだったフィルだったが同封されていた"駆けつけなくても医療ギルドの方に治療されているので大丈夫です。"との文面をレガンが見逃さず今に至るわけだ。
「ならギルドに伝言でも残しておくか」
「そうだね、彼は鉱山に来るの初めてだしオークとの事も聞いておきたいからね」
「さて!じゃあ早速ギルドに行こうか!」
閑話休題




