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異世界冒険活劇 ~チートなしでも英雄になれますか?~  作者: 飛騨 栄治
2章~新都市へ~
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第11話 冒険者の成長

本日、2話目の投稿になります。

先に10話をお読みください。



ミセントルス王国 王城


そこには簡易式通信魔石を持ち魔法を使おうとしている男の姿があった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



レミセントブルク王国 【王都】冒険者ギルド総マスター 『ヴィクトル』執務室


「ヴィクトルだ。そちらの様子は?」

魔石に向かい通信魔法を使う総マスター『ヴィクトル』の姿があった。


「問題はありません。」

さきほどの男が、周りを見渡し尾行されていないことを確認しながら小声で喋っている。


「そうか、リペリアス王と王子は?禁術を使用するつもりか?」

今は無き忌まわしきあの国の一族が作った魔法・・・

あまりにも多くの血が流れてしまった。もうあれを繰り返すわけにはいかないのだ。


「そちらも問題ありません。陛下も殿下も禁術の使用に関しては慎重を期しています。」


そうか、とヴィクトルが呟くと


「しかし、問題が。臣下の中には禁術の使用を推し進めようとしている派閥もあります。」

ヴィクトルにとっては最悪の自体に近づいている予感しかなかった。

その派閥が暴走する可能性も十分加味しなければいけない。


「了解した。引き続き、その臣下達と『メヒュタル』についてできるだけ深く探れ」

そう伝えると通信魔法を切った。


(ふぅ・・・あの悲劇を繰り返そうとしているのは何者だ・・・)


我が国にも入りこんでいるであろう間者を突き止め尋問するか、悩みが悩みを生み心労ばかりが積み重なっていく。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



昨日は結局一階層までで迷宮探索を諦めてしまった。

今日こそ二階層まで行ってみよう、そう心に決めたのだか・・・


迷宮 一階層


「くそっ今度はバッドウルフかよ!」

一階層で人生二度目の『階層超え』に追われるユウの姿があった。


(魔法で時間を稼いで距離とるか・・・)


「ファイヤーウォール!」

猛突進していた狼が、火の壁の目前でブレーキをかけ横に避けて再度追ってくる。


「ファイヤーアローズ!」

五つの火の矢が狼がに向かっていく



最初の三発は避けられ、しかし四発目が足に当たり動きが鈍った狼の胴部に五発目が突き刺さった。


(ざっとこんなもんか・・・)

最初こそ若干混乱したが直ぐに冷静な判断を下すことができた。

これもまた、冒険者として成長している印だ。



冒険者ギルド


「はい、今度は一階層にバッドウルフが」

深刻そうな顔を浮かべるギルド職員に対して『階層超え』の報告を行う。


どうやら、ユウが報告する前に『階層超え』の報告が2件来ていたらしい。


(どうしようかな・・・ 迷宮には潜りたいけど『階層超え』がまた出始めたとなると)


報告を行いこの後のことを考えていると、



「ギルド内及び迷宮内の冒険者諸君!」

迷宮都市ヴルテンの冒険者ギルドマスター『フェルナンド』の声がギルド内そして迷宮内響いた。


「今日もまた低階層における『階層超え』が二件報告された!そのため今後の安全性を考え、低階層特に一から三階までを重点とし高ランク冒険者を常駐させることとなった!」


この後の話によると、元冒険者も含め他都市にいる現役高ランク冒険者たちに召集をかけ迷宮内の警備に当たらせるという。


一階と二階には、既に冒険者を向かわせたという話だった。


(これなら安心して探索できる!)

ユウは再度迷宮探索に、初めての一人で二階層へ挑むことにした。




迷宮一階層


(たぶんもう冒険者は居るんだよな・・・)

そう思いながら一階層を探索していると、三人組で明らかに身なりが他と違う冒険者パーティがいた。



じっと見ていると、こちらに気づいたようで話しかけてきた。


「ずっとこちらを見ていたな?どうかしたのか?」

真ん中にいる、立派な顎鬚をしている男だ。


まず自分の素性や『階層超え』を見た冒険者の一人であることを伝えた。



彼は、見られていたことを納得するように頷き仲間たちの元に戻りユウの事について仲間たちに伝えていた。



「我々は、Aランク冒険者パーティ『ヒュピロス』だ。『階層超え』を二回体験し迷宮探索を心配に思っていたかもしれないが、私たちや他のパーティは強い、どうか気にせず探索を続けてくれ。」


何よりも心強い言葉だった。『ヒュピロス』、ワイバーン討伐や盗賊討伐で実績を上げてきた冒険者パーティだ。


お礼を言って早速ではあるが二階層に潜ることにした。



迷宮 二階層


「さて、いよいよか・・・」

武器も新調したばかり、ポーションも揃っている抜かりはない。




「ゴブリンメイジにアーチャーその奥にはバッドウルフか」


ゴブリンたちに攻撃をすれば、もちろんバッドウルフにも気づかれるだろう。


(なら・・・)



まず、ゴブリンたちの前にファイヤーウォールを出し視線を遮る。

そしてゴブリンたちの方に走り寄りながら、左奥の方へウィンドカッターを放ち全員の気をそらす。


火の壁が消えたと同時にメイジとアーチャーの首を刎ねる。


そしてこちらに気づき恐ろしいほどの速さで向かってくるバッドウルフに対して、アーチャーの弓を拾って応戦した。


バッドウルフはジグザグに動き狙いが定まらず、放った矢は全て避けられてしまった。


(剣でいくか)


向かってきた狼に対して剣を横に一閃するが、牙に阻まれてしまった。


狼の顎の力で剣を動かすことができなかった。

右手で狼に噛み付かれた剣を持ったまま、左手で短剣に手を伸ばし、その喉笛を切り裂いた。


「ふぅ・・・ 危なかった」


多少手こずったが、何の問題も無く対象できた。




その後、メイジやアーチャーなどのゴブリン12体、バッドウルフ3体の討伐に成功し、

この日の迷宮探索を終えることにした。




ユウにとってこの日は自分の成長を実感出来る一日となった。



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