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最高誕生の祝初日 6
リラクゼーションルーム。
社員がリラックスするための場所として、本来は休憩室として使われている。
しかし、今日はブレイザードと高良のために簡易闘技場としてバリアウォールが張られていた。
「遅くなってゴメンゴメン」
高良がバリア内に入ると、ブレイザードが床にあぐらをかいて待っていた。
「別に何時間も待たされたわけじゃねーから気にすんな、炭酸。それに一瞬で終わる。」
同意するように高良も頷く。
「ま、そだね。…じゃあ、さっさとやっちゃおう。どうせ兵器使用戦じゃなくて魔法肉弾戦なんでしょ?」
諦めたような声で高良が確認する。
「しゃーねーだろ、兵器使用戦なんてやってみろ兵器が勿体無いじゃねーか。俺が全部暴発させちまうんだから。」
「確かにー。それってホントチートだよね、今度見せてよ。」
互いに軽口を叩く。
そして思考力を魔力に変換する。
魔力は精神エネルギーなんてあやふやなものじゃない。
糖分を消費して作られる脳のエネルギーだ。
魔力切れは脳の限界、気絶で済むだけマシといえる。
「「勝ったら貸し1、負けたら借り1!」」
二人の掛け声と同時に戦いは始まった。