番外編~茂みに隠れると必ず見つかる~
Q.《本編では省いたけど王子と何があったの?》
A.「キレました、私が。」
ヒロインSide
最高神様に落とし穴式トリップをさせられ、ただ今降下中。
[ドサッ!]
「痛ったたっ~お尻打った。」
「おい」
「ん?なんか地面が柔らかい。クッションかマットでもしいてるのかな…あっ」
「おい!」
《すいません。人敷いてます。ヒロインさん》
「ごめんなさい。大丈夫ですか?」
「なんだお前は。その平凡顔は、勇者達のオマケか。」
《下敷きにされて怒る気持ちは分かるけど、それは言い過ぎだよ。》
「あの、貴女誰ですか?」
「(この二人が召喚された勇者か)えっと…」
「お前は何者だ?神様はお前の事は何も言っていなかったぞ。」
「(今言おうとしてたよね私)だから「さっさと言わないか平凡なオマケ!」………」
「「「「(殿下今のは言い過ぎですよ)」」」」
《家臣の皆様の心がひとつになりました。》
「人が・話そうと‥してるのに…」
「ハッキリ言え!」
「あの、王子様その娘が怖がるのでそのくらいに…」
「うるさいっ!」
「…めぇが‥」
「「「「「えっ?」」」」」
「てめぇーが五月蝿いんだよ。この我が儘俺様王子!!!」
「なっ!きっ貴様っ」
「……あっ…」
[シュタッ、タッタタタ…]
《素早いダッシュで逃げましたね。》
「逃げた。」
「……何をしてる、追え~!」
《面と向かって暴言言われた事無いから少し放心状態だった我が儘俺様王子であった。》
******
「ハァ~ハァ、ヤバいよ。一国の王子に暴言吐いちゃったよ…。これからどうしよう。」
《遠くから兵士達がヒロインさんを探している声がする》
「兎に角隠れよう。」
あっ、この茂みがいいかも。
[ガサッ]
「(でも、本当どうしよう。誰か助けてくれないかな~、居るわけないか。)」
[ガサッ]
「(あれ、今声がしたような、気のせいかな。もう少し奥に行かないと見つかる。)」
[ガサッ、ガサガサッ]
「(あれ、髪が枝に絡まった。と、取れない。)」
[ガサガサガサッ]
「(もう少しで取れそう…)」
《この子隠れる気があるんでしょうか?》
「チッ」
「(ん?舌打ち?)」
ヒュッ
「(やっと取れた!)(≧∇≦)」
[ガサッ]
「(なんか小腹が空いたな~[ゴツッ!]ッ!!~~~!(確かに小腹が空いたって言ってたけど、林檎が頭に直撃は無いよ。かなり痛い。)」
[…………………]
「(えっ、知らない内に兵士に囲まれてる…私の野生の勘はどうしたんだよ~。)」
「なんだッ!」
[トンッ]
「お前ら煩いんだよ…、何があった?」
「(木の上から降りて来た人綺麗な女性だなぁ)」
「…殿下…貴方はまた木の上で…」
「…寝ていたのですか?殿下。」
「あぁ、徹夜明けでやっと眠れたんだよ。部屋で寝てると五月蝿いし。だから何があったか知らねんだ。……またか?」
「(木の上で寝てたんかい。凄いよそれ、良く落ちないな。)」
「「はい、“また”でございます殿下」」
《皆さん呆れていますね。》
「ハァ~(またか)」
「「……」」
「後は任せろ。いいな?」
「はっ!」
「了解致しました。」
「では私どもはこれで。」
「あぁ、ほかの兵士にも伝えておけよ。何か言われたら、俺がそう命じたと言っておけ。」
「(ん?俺?…髪長いし顔立ちも女性見たいだから女だと思ったけど、実は男!)」
「「では、失礼します。」」
「ん。………さてと。」
「(あんな綺麗な黒い髪であの顔立ちで男なの!女としての少ない自信すら消えるよ。)」
[…ガサッ、バキッ!]
「おい。隠れる気あんのかよ。出てこい。」
「(えー。ばれてる。どうしよ、ここは知らない振りを…)」
[…………………]
「また林檎ぶつけられたいのか?」
「……(知らない振り…)」
「なら、仕方ないな、今度は短剣で…」
[ガサッ]
「はい!出ます、出ますから短剣は止めてください!」
「最初からそうすれば良いだろ…。で?」
「へ?」
「…(イラッ」
[ゴツッ]
《あ~痛そう。》
とこんな事が裏ではあったのだった。
「誰が女顔だって?(∧_∧)」
「Σ(°□°;)」
ヒロインSide End