そして人はいなくなっちゃいました(第16話)
これは聖魔光闇さん発案の、リレー小説です。
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執筆者が、小説書くの始めてというありえない状況です。
お目汚しになると思いますがどうか、どうか温か~い目で見てやってください!
なんとか、他の作者さんの雰囲気をみてがんばりますので!
では、どうぞ。
だが、どうすればいいんだ?」
俺は道を歩きながら考えていた。
世界を元に戻す。やることははっきりしているのだがそこへ至る道のりはさっぱりだった。
『とりあえず、情報をまとめてみよう』
俺はそう思い思案を巡らせる。
先ず第一に、ここはゲームと現実の狭間の世界だ。
そしてこの状況は、俺の愛娘である沙羅が始めたゲームによって作り出された。
此処までははっきりしている。
なぜなら、先ず今俺がいるこの世界には、先程までいた世界とは違い人は存在する。
だがそれに話しかける事はおろか触る事もできず、物体は触れる事のできる物と触れられないものがある。この事から、ここはゲームと現実の狭間だという事だ。
娘の話ついては本人が言っていたし、自分の娘の事だ、嘘をついているかどうかは目を見れば分かる。そもそも沙羅は嘘がつける子ではないし。
『ってことは・・・』
|ゲームの世界|狭間の世界|現実の世界|
この三つの内俺は、ゲームの世界からは抜け出せた事になる。
『少しは前進したってことか・・・』
現実へ近付いた事、そして今までの苦労が完全な無駄ではなかった事が分かり、少し嬉しくなる。もうずっと嬉しさを味わったことが無かったような、そんな気分になり、胸の内の絶望が少し和らいだ。
そして、心に余裕ができたせいだろうか、その先にも考えが及んだ。
『やっぱり、県境が世界の壁だったんだな。・・・そういえば。』
そういえば、初め俺は兵庫と大阪の曖昧な県境に居て、その認識が甘かった所から、ゲームをしていたのが沙羅だと気付いた。と言う事は、ゲームには沙羅の認識や知識も反映されるという事だ。
それは今回、明確な県境は通り抜けられなかったのに、曖昧な県境は通り抜けられたことからも分かるだろう。
『まて、明確な県境は通り抜けられなかった?だとしたら何故・・・』
何故あのとき沙羅は消えたんだ?
あの時、俺とバイクは完全に大阪内に戻された。まるでゲームの中から出るのを拒まれる様に、だが、それなら何故沙羅は消えた?
俺がこの狭間の世界へたどり着けたことから考えて、恐らく沙羅も消えた後この世界に来たはずだ、だが何故「沙羅だけ」なんだ?まるで、世界が沙羅を選択して世界の間を渡らせたような。
・・・まさか
この世界では、沙羅の間違った認識や知識が現象に反映されていた。ではもし、「意思も反映されるとしたら?」
そしてその事を「沙羅が知っていたとしたら?」
沙羅がそう祈れば、俺だけを意図的にゲーム内に残すことも可能なはずだ。俺と意図的に分かれることも、可能なはずなんだ。
『じゃあやっぱり沙羅が全ての元凶なのか?』
それはあまり考えたくない事だった。愛娘が自分の事をゲームに閉じ込めた犯人で、しかもさっきまでの笑いあったやり取りが全て演技だったなんて、考えたくもない事だ。
でも・・・
さっきの白昼夢、あれも無意識に俺自身が、娘への危険信号を出していたのではないだろうか、
《ごめんね、パパ――。さ よ う な ら。》
先程の恐怖が背筋を寒くさせる。
そうだ、やっぱり・・・
「・・・ごめんね?」
なぜ、謝ったのだろう、危険信号ならそんな事。
俺ははたと、歩みを止めた。
『・・・違う』
沙羅じゃない。
どうしてこんな簡単な事に気がつかなったのだろう。
もし、「ただのゲーム」が沙耶の意思を反映したのなら、今回の出来事にはおかしなことが多すぎる。
まずそもそも、どうして沙羅のゲームだけがあんな現象を起こした?
基本的にゲームと言うのは、大元のプログラムをコンピュータでコピーして、ゲームカセットに埋め込むことで量産されている。つまり、今世に出回っているあのソフトは、プログラム上、あの沙羅のソフトと同じものだという事だ。
あんなゲームがこの世界にいくつも出回っていたら、行方不明云々の人の情報が現実でニュースになってもいいはずなのに、少なくとも俺が現実に居た時にはそんなニュースはなかった。
今日が発売日だったというのなら話は分かるが、店で見た限り、あのソフトの発売から既に一年半以上は経っていた。
つまり、沙羅の持っていたあのゲームだけが、そういう力を持っていたという事だろう。
そしてそもそも、どうやって沙羅があのゲームを手に入れたのかが一番の疑問だ。
そりゃそうだろう。俺はあの子に、ゲーム本体は買ってやってもあんな内容のソフトを買ってやった記憶は無い。買ったのはもっと別のソフトだったはずだ。そしてあの手のゲームは、基本的に操作法が複雑でどう頑張っても小学生には難しい。しかし、沙羅はクリアデータをリセットしたと言っていた。つまり、誰か彼女のゲームクリアを手助けした人物がいる。
此処まで考えれば、おのずと答えは出る。
つまりいるのだ、沙羅にあのソフトを渡した人物が。
そしてその人物こそ、
『この事態の・・・元凶!』
まだ推測によって成り立つ部分も多い。
だがいずれにせよ、沙羅が全ての鍵を握っている。
再び歩き出す。娘を探し、見つけるために。
現実に、日常に帰るために。
というわけで、いかがでしたでしょうか?
物語も後半、そろそろ終わりへ向けて舵を切ろうと思い。
そういうことを意識して書いてみました。
駄文ですね、お許しください。
多くの上手な先生方のなかで、愚かな初心者が何を思ったか参加してしまった。
そういうものだと思っていただきたい。
聖魔光闇様、申し訳ありません。
次回、Miyuki様、がんばってください!