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3.5話「うちに来ないか?」

俺の名前は火野竜司。

消防士の『ファイヤードラゴン』と言ったら俺の事だ!

かっこいいだろ?

でも最近納得いかないことがある。

それは・・・・・・・


「お前!俺のところの消防士にならないか?」

「またお前か!うっせえな!」


こいつが俺が勧誘しても首を縦に振らないのだ。


「何が気に入らない!?富、名声、力?」

「おいおいお前!そこでやめとけ!JPさんに叱られるぞ!」

「そんなことまあいいじゃないか!でさ、それらが欲しければ是非、うちに入社するんだ!消防はモテるぞ!?〇組のDAIGOって知ってるか!?」

「だからお前、伏字になるような言葉を使うんじゃねえよ!」

「何で駄目なんだい?君!レスキューはかっこいいぞ!?」

「子どもじゃないからそんな言葉にひっかからないぞ!ネコ科の生き物は慎重なんだ!」

「ライオン扇風機くんは慎重なんだな!?」


俺がそう言うと彼が停止する。

そしてこちらを振り返りこういった。


「俺は『ハリケーンレオ』だ!名前を間違えるな!」


そう言うと彼は颯爽と走っていった。

走っていく姿は変形したライオン〇ンボイみたいだった。


「何で怒ったんだ?まあいいか。次回も頑張って勧誘しないと!」


その言葉を言うと周りからため息が聞こえた。

が俺には何があったかはわからなかった。


次の日。

また次の日。

俺は会うたび彼を誘う。

そのたびに怒って帰ってしまうライオン扇風機くん。

そんなある日の事だった。


「もういい!おまえうっさいんだよ!」

「ちょっと!待ってくれ!」


また彼が怒って去っていく。

何がいけないんだ?

首をかしげていると一人・・・・一匹のハト時計人間がやってきた。


「何をしてるんです?そこの暑苦しい男性。」

「・・・・・俺の事か?」

「あなた以外にいますか?全くこれだから理解が乏しいお猿さんは。」


なんか偉そうな。


「ところでハト・・・・・貴方は俺に何のようでしょうか?」


丁寧な言葉で返す。

怒らせても面倒だからだ。


「くるっぽ!やはり気になりましたか。私はアドバイザーとして貴方に助言をしに来ました。ライオン君からしつこい人間の男がいて迷惑と言う話を聞きましてね。」

「迷惑?」

「おやおやお気づきではないんですね?さすがは燃える暑さの熱血漢。いや正しくは〇岡修造の生まれ変わりではないでしょうか!?」

「〇岡さんは〇くなっていませんが?」

「そこに気が付くとはあざといですね?五月蠅いですね。しつこいですね。だから彼から距離を置かれるんです。」

「距離を置かれる?」

「あなたは気づいていないのですね?彼が君から必死で逃げてることに。あなたはしつこい粘着性があって彼にべったりし、彼はうんざりしてる。」


俺は絶句した。

どうやら俺の行動は彼にとって迷惑だったらしい。

気が付かなかった。

あとこいつの話方。

なんかムカついてくるな。

宇宙人の翻訳機を使って話をしているみたいな。


「聞いてますか?」

「あ、ごめん。ちっと驚いていた。」

「全くこれだからお猿は。」


ハトが溜息をつく。

大きいハトってやっぱ少し怖いな。

たまにキョロキョロするし。



「わかりやすく説明します。私は貴方にこう言ってるんです。もうライオンセンプウキくんには近づかないでほしいと。あなたの勧誘は彼にとって何にも意味がありません。あなたの都合、彼の便利さで彼を引き込むのは止めなさいと言ってます。これは忠告ではありません。警告です。」


俺に顔を近づけすごむ鳩。

少しひるみ怯える俺。

そんな時だった!


「勝手に決めんじゃんえ!ハトドケイ!」


ハトにドロップをキックを決める物がいた。

さっき去っていったライオンくんだった。


「ライオンセンプウキくん!」

「その名前で俺を呼ぶんじゃねえ!」

「事実じゃないか!君の名前はライオンセンプウキで・・・・・・ぽっ!!!」


転んでいたハトに扇風機の平手が飛ぶ。


「俺の名前は『ハリケーンレオ』だ!覚えて置け!」


大声で怒るライオンくん。

・・・・・・・・

そうか!

もしかして足りなかったのは!


「らい、いやハリケーンレオ君!」

「ん?」


彼がこちらに向く。


「お願いがある。もし緊急の時だけでいい。人命救助で依頼があったら君の助けがほしいんだ。」

「・・・・・・・俺にか?」

「ああ、ハリケーンレオ君にお願いしたい。」


そう言うとライオンくんは鼻の下を指で横にこする。


「ま、まあいいけどな!暇だったらだぞ?呼ばれたらだぞ?」

「ああ、君用の携帯も用意するからぜひうちらのたすけになってほしい。」


頭を下げた。

彼は慌てふためく。

そしてこういった。


「まあ、わかった。このハリケーンレオ様に任せなさい!はっつはははははは!!!!」


そう言うと笑いながら去っていった。

これでまた救われる命が増えたと喜ぶ俺にその横て横たわるハト。

彼はこういった。


「・・・・・・・・・・・・・・・・・ライオンチョロすぎ乙。」


と。

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