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エピソードゼロ「怪人組織の場所取り合い」

「ここがそうなのか?」


封筒の中を開けて確認する。

どうやらここで合っているようだ。

僕は大きな会場の入り口にたどり着く。

小さいガイダンスならこれで足りるぐらいの大きさだ。

入り口にはゴリゴリマッチョのサングラスをしている大きな男の人が立っていた。

彼らもか?

僕はその方に手紙を確認してもらいそのまま会場に足を運んだ。

中にはたくさんの方々がいた。


「うるせえんだよ!」


遠くの方で誰かが揉めている。


「あ、あの方は!」


右手に大きなチェンソーを付けている大柄の男。

マッドサイエンティストのムーブ先生が作り出した怪人、チェンソー仮面だ。

ムーブ先生が作り出すものには必ず仮面を付けるのがポイントとなっている。

彼は破壊も殺人も何でもこなす万能怪人と有名だ。

一八歳以上は見せれなくなるのが難点だが。

でもそのチェンソー仮面と誰が揉めてるのか?

僕は覗き込む。


「ワシの部下に疑問でも?騒がしい小僧が。」


僕の目が再び輝き始めた。

あの人は!

この仕事の筋で有名な方だった。

漆黒博士だ。

全ての世界を黒く塗りつぶすと野望を抱え自分自身を改造人間にしてしまった男。

彼の仕える改造兵士たちは攻撃力もスピードも桁違いでそれが漆黒博士の一言で群れを作り人々を襲う。

一日で国半分を支配する男と異名さえ持っている。

恐ろしいものだ。

でも何でこの二人が?

耳を澄ますと喧嘩の内容がわかってきた。

どうやら今から始まる配属場所でもめているようだ。

配属場所。

それは僕らがこの場所に呼ばれた理由。

僕達・・・・・いや俺達、秘密結社の会議が今から始まるのである。

でも内容は少しわかっている。

前回テレビ会議で話し合った配属場所を決める戦いがあると言っていたから。

配属場所が決まったらその都道府県を俺達、悪の組織が征服する・・・・・予定だ。

・・・・・・・・・あんまり自身が無いけどな。

だって考えてみて?

東京なんて選ばれてみてごらん?

一日でうちの部下たち死に絶えるよ?

各県に配属する部隊は一人ではないと思うけど有名な県で暴れれば知名度も上がる。

裏ルートでは雑誌「怪人人気投票」とかもあったりで面白いんだが。

さてそろそろ・・・・・


「お待たせしました皆様!」


バニーガールが出てきた。

君たちが想像していたのはアメリカのカジノとかにいそうなのを想像しているんだと思う。

こっちは本物の兎の姿をしている女性の怪人だ。

人型ケモナーの人ならたまらないだろう。

昔見たコミックの一回死んだ主人公が霊力を溜めて戦うお話の干支キャラみたいな。


「今から配属場所を決めていきたいと思います!そこのお二グループ、喧嘩はおやめください。」

「「ああん!?」」


兎怪人の声でもめていた中心的二人が彼女を見る。

そんなお二人を彼女は笑顔で


「喧嘩すんなら後にしろや?他のグループたち全員と戦争でもすんのか?はあ?あたしの蹴りは腕をもぎますよ?そんな力を持っている者たちが集まるこの場所で生き残れるとでも?」


凄みを聞かせた。

静かになるお二方。

こんな所で人数を減らしたくないのだろう。


「では始めますね。場所を決めるのは―これだ!」


彼女が机の上にあった布をかぶせていた物を取る。

それは・・・・・・


「くじ引きでーす!」

「「「「「「はああああああああああああああーーーーーーー?」」」」」」


周りが一斉に驚く。

それもそのはず。

この大きな場所で戦闘すると思って仲間を連れてきたのに必要がない。

結果は最上位の者の運がかかった単なるくじ引き。

さすがに声も出るだろう。


「配属場所が決まったらその場所を征服するまで遠征や長期のご移動をお断りさせていただきます。」

「縛りもあんのかよ?」

「長期のご移動は一週間以内ならオーケーですよ?」

「一週間。ならいいか。」


簡単に納得する周り。

解ってんの?

会社の研修とかあった場合、一か月出ることになるんだぞ?

もしや君たちは働かなくていい組織で・・・・・


「では引いて行ってください。順番は私が決めます。」


そう言ってくじ引きが始まった。

とうとう自分の番だ。

最後から二番目なんて運がないぜ。

残っている枠は二つ。

大きな県とど真ん中の県。

僕の運は・・・・・・

取った券を兎怪人の彼女に渡す。


「では発表します!エヌの組織さんの配属場所は・・・・・・・・・・」


そして僕たちは配属された。

あの県に。

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