臨時休業4〜悪役令嬢とはいえ流石にガチ犯罪はNG〜
「リリア様、一体何のおつもりですか?」
仲間を人質に取られ、兵士達は明らかに動揺している。
しかも、相手は貴族の令嬢。思いもよらぬ反撃に、そのうちの一人が声を荒げた。
「それはこちらの台詞です。いきなり来て逮捕だなんて横暴にも程があります。せめて説明をして頂くのが筋ではありませんか?」
内心ビクビクなのを悟られないよう、大袈裟なくらい芝居がかった声でそう言ってみると、上官らしき兵士がクロウリーの拘束を解くように指示を出した。
「……仕方がないですね。クロウリーの罪状は公然わいせつ罪です」
公然わいせつ罪。法律には詳しくない私でも知っている犯罪だ。
いわゆる、露出狂。
クロウリーがそんなことをするとは思えない。
しかしそれは、これまで接してきた中ではの話。人は誰しも裏の顔があると言うし、性癖だって人それぞれ。
でも、流石に犯罪は駄目だと思う。今後の付き合いを考え直すレベルだ。
……やっぱり、信じられない。私が知るクロウリーは、不器用なところもあるけど、誠実な人。人に迷惑をかけることなんて、絶対にしない。
「待て。全く心当たりがないんだが」
その言葉にほっと一安心する。
良かった。やっぱりそうだよね。
「証言がありますので」
上官の兵士は毅然とそう言った。
「一体どこの誰がそんなことを言ってるんだ」
「……女王陛下です」
「えっ」
思いもよらぬ人物に、私は言葉を失った。
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