スポーツブラ14〜プロレスとヒップホップは一流の淑女の嗜み〜
「さぁ、かなめさん。買い物はちゃちゃっと済ませてしまいましょう」
「うわっ!」
びっくりした。
いきなり画面にリリア様の顔面が映し出され、思わず声を上げて驚く。
「失礼しました。……ずっと謝りたいと思ってましたので、部長にお会いできて良かったです」
にこりと上品に微笑まれる。
さすが、令嬢。ちなみに、私にはこんな表情できない。せいぜい、「ウェヒヒ」と陰キャ全開で笑うくらいだ。
それにしても、部長を殴ったことについて、リリア様が申し訳ないとは思っていたのは意外だった。
その事実を告げられた際に、あまりにもあっさりというか何とも思っていなさそうだったからだ。
色々あって、思いやりに目覚め、ノンデリが治ったとしたのかも。
私が変われたように、リリア様もこちらの世界できっと成長したんだろう。
感慨深くて、胸が熱くなる。
「ちょっと筋肉バスターはやり過ぎたと反省してます」
「え、殴っただけじゃ……」
「いえ、流れでプロレス技を少々」
前言撤回。
殴られ、筋肉バスターまでかまされて、ああやって許せる部長の懐が広いだけだった。
感動して損した。
「プロレスとヒップホップは淑女の嗜みですわ」
オッサン過ぎる。そのうちパチンコとかギャンブルにハマらないか不安だ。
「……気を取り直して、買い物を再開しましょう」
半ば呆れつつ、本題に戻ることにした。
インナー売り場にとどまること三十分。長いように思えるが、一から説明すると時間が掛かってしまった。リリア様は人の話の腰を折りまくるので余計に厄介だった。一々、「よく分からないので野球に例えてください」とか言われても困る。
そして、ようやくクララ夫人へのプレゼントを購入することができた。
「じゃあ、これをラッピングして渡しますね」
「よろしくお願いします。トイレに投げ込む際にはビニール袋に何重にも入れて、しっかりと防水を心がけますわ……準備をしたいので、一日頂ける?」
一日もいるのかな。
少し疑問に思ったけど、仕事が忙しいのかも。
分かりました、と頷いて、通話を切った。
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