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スポーツブラ9〜敏腕女社長の朝は早い〜

とりあえずこちらで探してみますので、とリリア様は頼もしく言って、通話が終了した。


大丈夫かな。少し、いやかなり不安。

でも、これは母と娘の問題でもある。世間知らずなお嬢様ならまだしも、リリア様も向こうの世界で女社長として立派に活躍していることだし、一旦は口を出さずに静観しよう。


そう悶々と考えながら眠りにつき、翌朝。

普段よりもいつも早い時間に、スマートフォンの振動で目が覚めた。


「さっっっっぱり分かりませんわ」


電話口でリリア様が絶叫した。

耳がキーンとして、頭が痛くなる。

全く、こっちはまだ起きたばかりだというのに。朝っぱらから勘弁してほしい。


「一晩調べたのですけど……そもそも、下着をプレゼントするって難易度高くありません?」

「えぇ、まぁ、はい。それはそうです」

「ちょっと!気付いていたなら言ってください」

「自信満々だったから大丈夫なのかなって」

「大丈夫じゃありません。私もまだまだこちらの世界では新参者。いわば赤ちゃんですわ」


何故か開き直ってるけど、赤ちゃんは上司殴って企業しないと思う。


「まぁ一般的に下着をプレゼントするのは相当難しいと思います。サイズの問題だけではなく、好みもありますから」


そもそも、下着自体がプレゼントに向いていない。

肌に直接つけるものである以上、自分で直接触って確かめて買いたい人が過半数。

異性ならば、深い仲でない限り絶対にNG。恋人同士でも微妙な顔をされる可能性が高い。

同性でも褒められるチョイスではない。


「一緒に選んだ方が早いし間違いないですわよね……」


プレゼントという手段を選ぶなら、それが無難だろう。


「かなめさん。お願いがあるのだけれど……この間の泉にお母様を投げ入れてくれません?」


町外れに黒魔術師の住む家があり、近くの泉の水面が、向こうの世界と繋がっている。

今通話に使っているスマートフォンも、向こうの世界から投げ込んでもらったものだ。

物のやり取りはできるのだから、きっと人の行き来もできないことはないんだろうけど。


「あの泉ってそっちの世界のトイレに繋がってるんですよね?」


こっちは泉なのに対し、あっちでは会社のトイレに繋がっているらしい。

つまり、クララ夫人を泉に投げ込むと、トイレの便器からコンニチハしてしまう可能性が高い。


「……可哀想だから、殴って気絶させてから放り込んでください。バレなきゃオッケーですわ」


良い訳あるか。



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