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店作り2〜イケメン仕立て屋との出会い〜


「どう考えてもアンタはリリア様じゃない」

「ど、どうしてそんなことをおっしゃるのかしら」


なぜバレたし。

父親のジュペリエール伯爵にもバレなかったのに。

ひょっとして、この人はリリアを愛していて、長年見守り続けていたとしたら。

表情や仕草の違いから私がリリアじゃないことがわかってしまったのだろうか。

もしそうだとしたら、この後、捕らえられてジュペリエール伯爵の元に連行され、最悪処刑されるかも。

なんだかようやく悪役令嬢っぽい展開になってきたけど、こんなところで死にたくない。


「アンタはまとも過ぎる。リリア様はもっとイカれてるからな」


ん?確かにそれはそうだけど、好きな相手に対して若干言い過ぎな気がする。


「俺はアイツのことが大嫌いだから分かる。喋っていて腹が立たない。つまり、アンタはリリアじゃない」


「えっと……何かあったのかしら」

「昔、初対面で『クロウリーと苦労人で韻が踏めるわね』って言ってきて、即無理だと思った」

「それは無理だわ」

「だろ?」


はぁ、とクロウリーは大きなため息をついた。

バレてしまったし、この人なら信じてくれるかもしれない。

かくかくしかじか。私はこの世界の人間ではないこと。気付いたらリリアの身体を乗っ取っていたこと。コルセットの締め付けに耐えきれないので理想の下着を作りたいことをクロウリーに伝えた。


「状況は大体分かった」

「信じてくれるんですか?」

「まぁ、一応。オリジナルのリリア様に振り回されるよりずっとマシだしな」


オリジナルの嫌われっぷりに、身から出た錆とはいえ若干同情してしまう。


「仕事だし、協力はする」

「ありがとうございます!」

「……口調ぐらいは真似ておいた方がいいぜ。誰がどこで聞いてるか分からないし、バレたら厄介だ」


確かに。お嬢様口調は常に心がけておこう。


「とりあえず、このトンチキ看板を外そうぜ」


クロウリーは脚立に登って看板を外し始めた。


良かった。とりあえず処刑は免れたみたいだ。


面白いと思ったら評価・ブックマークして頂けると嬉しいです!

悪役令嬢が好みの下着を手に入れるために気合いを入れて続編を書きたいので、よろしくお願いします!


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