スポーツブラ7〜悪役令嬢お悩み相談室〜
スポーツブラ。通称スポブラ。
バストにはクーパー靭帯という結合組織があり、これが伸びてしまうとバストの型崩れや垂れに繋がる。
そのクーパー靭帯に負担を掛けないよう、バストの揺れを抑える必要がある。
その役割を担うのがスポブラだ。
通常のブラジャーはアンダーにワイヤーを入れることでバストを支える。一方スポブラは伸縮性が高い生地でバスト全体を覆うタイプが一般的であり、あくまでも動きやすさを重視している。
クララ夫人の移動手段は馬。メイド達曰く、乗馬の名手らしい。
その上下運動による負担を考えると、まさにスポブラがうってつけとも思える。
「はぁ……」
スマートフォンでスポブラについて調べながら、大きくため息を吐いた。
クロウリーと話し合った上で移転を決めたはずなのに、まさかこんなことになるなんて。
娘からプレゼントを貰えると期待しているクララ夫人を傷付けたくない。
そして、スポブラを贈ること自体は簡単だ。
いつも通り、従業員と力を合わせれば何とかなるだろう。
しかし、煮え切らないまま作った商品で、はたして本当に喜んでもらえるんだろうか。
着信音が鳴って、我に返る。
画面には『リリア様』と表示されている。
私は『リリア様の肉体in狛枝かなめ』であり、元いた世界の私こと『狛枝かなめの肉体』にはリリア様の人格が入っている。
その『狛枝かなめinリリア様』から連絡が来たというわけだ。
なんともややこしいが、リリア様が起業した会社の社用スマホなので、表示名は『リリア様』にしておいた。
「ご機嫌よう」
反射的に通話ボタンを押すと、かつての自分の声が聞こえてきたが、お嬢様言葉なので違和感がある。
「ど、どうも……」
「あら、冴えないお声ですこと。私、そんな声出したことないので、逆に新鮮で良いですわね」
何が良いのかよく分からないけど、尊大な物言いには謎の大物感がある。
今までの情報からすると、ノンデリでポンコツ。周りからは舐められているけど、なんだかんだで好かれてもいる。
頼りになるかといえば、おそらくならないタイプの人。
でも一応身内のことだし、相談してみるか。
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