メンズブラ2〜度が過ぎたバカップルは下着もお揃いにしたがる〜
リリアの元に、最近他の女性と挙式を上げた元婚約者のランドロフ卿が訪ねてきた。
「自分の下着も作って欲しい」
ランドロフ卿のまさかの発言に、リリアは耳を疑った。
「すみません、男性下着は取り扱っていませんので」
女性用ならまだしも、男性用は実物を触ったことすらない。
もちろん、知識もない。
つまり、無。
そんな状況で、作れるものは何もない。
ひたすらお断りするしかないので、ランドロフ卿の熱い視線が痛い。
「あなた方の作った、ブライダルインナーを見た時、衝撃的だった。洗練されたフォルム。シンプルながら美しいデザイン。見たことのない、素晴らしい商品だ」
「あ、ありがとうございます……」
褒め殺されて、悪い気はしないが無理なものは無理だ。
ランドロフ卿は大袈裟な身振り手振りで話を続けた。
「感銘を受けて、気付いた。愛する妻と同じものを、私も着けてみたいという願望が芽生えていることに」
なんでそうなる。
好きな人と一緒のアクセサリーを着けるのと同じ感覚なんだろうか。
それにしても、下着のお揃いって。
斬新すぎる愛の形に戸惑いが止まらない。
「そこで、妻に隠れてこっそり着けてみたんだが、やはりサイズがね」
そりゃそうでしょ。
っていうか、勝手に下着を漁るなよ。
思わずミモザに同情してしまう。
「だから、あなた方に頼みたい。私用のインナーを作って欲しい。特にあの、胸部に付けるものが欲しい」
胸部に着けるもの。
すなわち、メンズブラ。
いや、ますます無理。見たこともない。
やんわりと断っても、なかなか空気を読んでくれそうにないので、そろそろ強めに言うしかない。
口を開こうとすると、クロウリーに制された。
「いいぜ」
「ちょ、クロウリー……」
いきなり変なことを言い出したクロウリーを嗜めようと、ランドロフ卿に背を向け、こそこそ耳打ちする。
「流石に男性用下着の知識はありませんよ」
「いいから、一旦俺に任せろ」
両肩にぽん、と手を置かれる。不意のボディタッチに、またしてもちょっとときめいてしまった。
その隙に、クロウリーはランドロフ卿に向き合い、メジャーを取り出した。
「まずは採寸だ。そこに立ってくれ」
もうなるようになれ、だ。
敢えて口出しはせずに、黙って見守ることにした。
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