ブライダルインナー7〜悪役令嬢と正ヒロインのガチンコキャットファイト始まる〜
悪役令嬢に転生した『私』はコルセットよりも快適でデザイン性の高い下着を作るために、下着屋を作ることになった。
リリアは恋敵のミモザからブライダルインナーの依頼を受け、仲間と共に完成間近まで作り上げた。
しかし、完成を待たずに結婚式が始まってしまい……。
「ちょっと待った〜〜〜ッ!!」
騎士団本部の中は、丸テーブルがいくつか配置され、その周りで参列客が食事をしながら談笑している。
既に挙式を終え、披露宴が始まっているようだ。
扉を開け、乱入してきた女に注目が集まる。その中でも一際、花嫁の鋭い視線が刺さる。
正直、人前で何かをするも、目立つのも大の苦手だ。
皆の視線にじわりと嫌な汗が吹き出る。
でも。
フィン、チャルカ。そしてクロウリー。
ミモザのために、皆でブライダルインナーを作り上げた。
私達の努力を無駄にしないためにも。
ここまで来たら、やるしかない。
新郎新婦がいる高砂へ真っ直ぐ歩いていく。
新郎のランドロフ様がおろおろする隣で、女二人が対峙する。
ここまで距離があれば、普通の声で会話をしても参列客には聞こえないはずだ。
「……リリア様。あなたはもうランドロフ様とはお別れになられたはず。今更、私達の結婚式を邪魔したって、ランドロフ様の心は戻りません」
「何をおっしゃってるの?」
引いたら終わりだ。
ふん、と強気に鼻息を吐いた。
「私はただ、お客様の最終フィッティングに参っただけです」
ほら、と紙袋を突きつけると、ミモザが鼻白んだ。
中には、完成間近のブライダルインナーが入っている。
本当なら、後はフィッティングしつつ、微調整をすれば完成するはずだった。
「何を言って……」
一歩前に踏み出し、距離を詰める。
新郎に聞こえないように、ミモザの耳元で囁いた。
「ここで商品を皆様にお見せしてもいいのですけど……せっかくのお式を壊したくありません。お色直しをするということにして、支度部屋に一旦戻りましょう」
私の提案に、ミモザはくっ、と悔しげに息を呑んだ。
「……私の素敵な友人がお色直しのために迎えに来てくれました」
声を張り上げ、作り笑顔でそう宣言した。
よし。
なんとか、この場は切り抜けられそうだ。
あくまでお色直しの演出という体で、私とミモザは披露宴から一旦離脱することになった。
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