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初めてのお客様3〜サキュバスでもガチ恋しちゃっていいですか?!〜

サキュバスでもガチ恋しちゃっていいですか?!、通称サキュこい。

ほぼ全裸のサキュバスの表紙は正直手に取りづらかったが、翌日本屋で買ってきて、ざっと目を通してみた。


「なんていうか、スイーツ(笑)って感じだわ」

「スイーツ?菓子の話か?」

「いや、違うのよ。違うんだけど……」


表紙こそ過激だが、内容は思っていたよりは健全だった。

主人公はピンク髮褐色サキュバスのハニーナ。ひょんなことから一目惚れした、アイドルの青年グレイを誘惑し、精力を手に入れなければ、魔界を追放されてしまうことに。

ハニーナは人間に擬態して、グレイの通う高校に転校し、笑いあり涙ありラッキースケベありな日常ドタバタラブコメが繰り広げられる。

徐々に仲を深めていくハニーナとグレイ。

しかし、なぜか唐突にグレイが不治の病を発症し、二人で永遠の愛を誓ったかと思ったら、次のページでグレイは奇跡的な回復を遂げ、ドタバタラブコメが再開する。

よく言えば先が読めないドキドキハラハラ、悪く言えば支離滅裂な、昔の携帯小説に似たストーリーだった。

いっそ、懐かしさを感じるくらいのテンプレ展開だ。


「んで、収穫はあったのかよ」

「ハニーナのパンツが黒という描写はあるので、そこを膨らませていけば、それっぽいものは作れるのでしょうけど……」

「じゃあ、早速糸紡ぎ妖精に生地の依頼をかけるか」

「でも、本当にそれでいいのかしら。ハニーナが着けていたものを作っても、それはただのコスプレに過ぎないような気がしますし、そもそも公式に見つかったら訴訟沙汰ですわ」

「そこんところはボカとけば良いだろ」

「オタクは怖いのよ。グッズ関係に迂闊に首を突っ込めば、炎上待ったなしですわ」


うーん、と腕を組んで考える。ただ、ハニーナをイメージしたグッズを作るのではなく、もっとフローレンスがときめく様な、唯一無二のデザインを作りたい。

私がどれだけ考えても、ハニーナはドスケベスイーツ(笑)サキュバスでしかない。しかし、フローレンスにとっては、ハニーナは憧れの『推し』。

彼女の解釈をもっとヒアリングして、その理想に近付けてみよう。


うんうん唸っていると、ノックと共に外から声を掛けられた。


「あの、ごめんください!」


クロウリーと顔を見合わせ、はい、と返事をすると、扉が開き、そこにいたのは。


「どうも、フローレンスの母です。この子がいつもお世話になってます」




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悪役令嬢が好みの下着を手に入れるために気合いを入れて続編を書きたいので、よろしくお願いします!


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