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プロローグ〜初手全裸〜

目が覚めたら、いつもとは違う感触がする。うちの安っぽいベッドじゃなくて、ふかふかの布団。ぱりっと糊が効いたシーツが心地良い。


ホテルかな。


いつの間に移動したのかわからないけど、ぼんやりとした頭でそう考える。

それに、トイレの芳香剤みたいな匂いがする。

やたらフローラルな薔薇系の。


そろそろ起き上がるか。


布団を跳ね退け、起き上がる。

広がっていた光景に、私は絶句した。


「え、何?どこ?」


その部屋は、まるで映画のセットみたいだった。見たことないくらい馬鹿でかい天蓋つきのベッド。壁には鎧姿のイケメンの肖像画が飾ってある。フランスの貴族が住んでいそうなベッドルームだ。

どこかで見たことあるような、でも確実に知らない部屋。

ドッキリでも始まったのかと辺りをキョロキョロ見回していると、ノックが2回鳴った。


「おはようございます、お嬢様」


やっぱりドッキリだ。冴えないOLの私をドッキリにかけて何の徳があるのかわからないけど、テレビ業界もヤケになっているのかもしれないし。


「は、はい、おはよう、ございます」


吃りながら返事をする。これだからコミュ障はダメだ。


「失礼します」


ドアが開き、荷物を持った三人のメイド達がゾロゾロと部屋に入ってきた。私の周りをぐるりと取り囲み、一斉に何やら準備を始めた。

姿見がセットされ、その前に立たされる。


黄金を梳いたかのような美しいブロンドの髪。緑と青の混ざったトルマリンの瞳。陶器のようななめらかで白い肌。

うわ、見たことある。

自分の姿を鏡で見た瞬間、そう思った。

小説サイトでよくあるやつだ。

悪役令嬢。

その四文字が即座に思い浮かんだ。

しかし、次を考える暇もなく、メイド達は私の体に触れ始めた。


「失礼します」


メイド達はパジャマを脱がし、私は見ず知らずの人間の前で全裸を晒す羽目になった。

ん?全裸?


「あの、私なんで下着履いてないんですか?」


「下着?お嬢様、なにをおっしゃいますか。ネグリジェの下は何も着ませんわ。それに、下着なら今からお召しになりますでしょう?」


メイドは腹巻きのようなものを手に取り、私に着せると、思い切り紐を締め上げた。


「痛い痛い痛い痛い!!」


圧迫感と痛みに思わずギャーギャーと叫ぶ。


悪役令嬢デビューして即拷問なんて、展開早すぎない?

面白いと思ったら評価・ブックマークして頂けると嬉しいです!

悪役令嬢が好みの下着を手に入れるために気合いを入れて続編を書きたいので、よろしくお願いします!

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