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若い家庭教師は愛人希望!?


ローズがエマの家庭教師になり、一年が過ぎた頃。

彼女は何かとメアリーとエマを比較するようになった。

それと同時にメアリーに対して暴言を吐くようになったのだ。


「寡婦の分際で家格が上の侯爵家に嫁いでくるなんて図々しい!」、「実の娘を可愛がって継子のエマ様を蔑ろにするなんてあなたの母親は何様のつもりなの?」、「再婚先に子連れでくるなんて! 母娘で侯爵様を誘惑して財産を狙っているんでしょう!」、などなど。


お母様やサンドラお姉様がいない処で私に向かって罵ってくるのです。お二人には言えないから、まだ小さい私に文句を言って鬱憤(うっぷん)を晴らしているようです。


後で知ったのですが、この家庭教師はお義父様目当てで侯爵家に来たそうです。

お母様がいるのに何を言っているのかと思うかもしれませんが、彼女は本妻の座ではなく、愛人の座を狙っていたのです。

なぜ愛人なのかというと、彼女自身が本妻に成れるほどの教養もマナーも身に付けていない上に、侯爵家の屋敷内の采配を振るう能力など持っていなかった故の事でした。

だからこそ、愛人の座に収まって、男子を産めばそれなりの待遇を期待できますし、場合によっては産んだ子供が跡取りになる事もあるのです。

そうすれば、跡取りの母親という事で侯爵家でそこそこの権力を握れるという寸法のようでした。

また、お義父様が大変な美形であった事も理由でしょうね。

そう考えれば、エマの新しい家庭教師は賢い選択をして邁進していると言えなくもありません。

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