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『全てを見た魔女』について

「『全てを見た魔女』……ですか?」


 『アウストラリス』って……名前被ってる……。益々気になる……。


 そんなことを考えていると、ランベールさんが話を続ける。


「その名の通り、本当に『全て』を見たそうですよ? 過去から現在、そして未来に至るまで……」


「……そんな人が……?」


 正直信じられない。だってそれって……つまりはチート? あれ? そういえば……転生したら大体チートになるとか『前世』だと聞いたりしたけど……私、暴走したらしいし、なんなら入院したし……しかも相手ゴブリン……。


「イグナート卿?」


 気落ちしていたら、ランベールさんに再び声をかけられた。


「ボクが言いたかったのはですね? イグナート卿のお悩み、もしかしたらその魔女殿に見て頂いたらどうでしょう? と言うことなのですよ」


「はい……?」


 いきなりそんなことを言われても……実在するかもわからない人を頼るの? というかそもそも、アウストラリス山ってどこにあるんですか……?


「ふふふ、まぁ考えといて下さい。ただの提案ですので」


「あ、ありがとう……ございます」


 戸惑いながら、私はランベールさんに挨拶をして部屋へと戻るのだった。

 

 ****


「はぁ……」


 部屋に戻ると、自分のベッドに寝転がる。疲れた。


 思考がグルグルしてまとまらない。とりあえず、深呼吸をして、頭をリセットする。


「『全てを見た魔女』ねぇ?」


 ランベールさんと話して得た収穫。本当にそうなら……私の『ギフト』……なんとか出来ないかなぁ……。


「いやいやいや、訳のわからない人頼っちゃダメでしょ!!」


 そうだよ、自力でなんとかしなくちゃ。だって……私の力……なんだよね?


《左様。貴殿の力也》


 こんな時に来た!! ちょっと……遅いよ!!


 私の反論に、この天の声? らしき人? なのかわかんないけど、とにかくその人が続ける。


《貴殿よ。我との邂逅を望むか?》


 はぁ? そんなの望むに決まってるじゃないか! なんで私を転生させたのか? それも男に! とか、色々訊きたい事が山ほどありますよ!


《さすれば……招こうぞ》


 そう言われた瞬間、私は急激な眠気に襲われ……気づけば眠っていた。

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