異世界
2話目です。
光が収まるとそこは知らない場所だった。
「何処だ?ここは?」
周りを見てみるとクラスメイトが呆然と立っていた。
床には赤色の絨毯じゅうたんが引かれ壁際には騎士らしき人物が数十人と貴族らしき人が数人がいた。
「ちょ、ここどこだよ!」
「え、なんで!?私たちバスの近くにいたのに!」
「そ、そのバスもどこに行ったんだよ!!」
クラスメイトは今のいる場所を見るなりすぐに騒ぎ始めた。
そしてそこに声を上げた者がいた。
「みんな一旦落ち着こう!」
その声の主は秋山正人だった。クラスではいつも話題の中心にいて顔よし、頭良し、性格良し、運動良しの四拍子が揃ったモテ男だった。
クラスメイトが声を聞き静まった中その前に一人の美少女が歩いてこちらに近づいてきた。
「私の名はルミナス・ローゼス。このローゼス帝国の第一皇女です」
その美少女はこちらに着くなり自分のスカートを少し持ち上げ自己紹介をし始めた。髪は長く金色に輝いており胸は少し貧相だった。
その姿を見たクラスの男子は大半が顔を赤く染めていた。
「これからあなた達がどうしてこんな所にいるのかご説明をします。付いてきてください」
皇女様について行き俺たちは何やら高価そうな椅子に座り頭には黄金でできた冠をかぶっているじいさんの前に行った。
「主らが召喚された勇者か、数が多いな。ワシの名はグロス・ローゼス。ローゼス帝国の皇帝である」
そのじいさんは見た目どうりこの帝国の皇帝だった。
「お主らを呼び出したのは他でもない、魔王を倒してほしいのだ」
は?
「すいません。1ついいですか?」
、と秋山が言った。
「何かな?」
「あの。いきなり呼び出され魔王を倒せと言われても頭が追いつかないのですか…」
「そうだな。ふむ、皆の者よ、この者達を各部屋へ案内しろ」
そう皇帝が言うと部屋の扉からメイドらしき人達が俺たちと同じ人数分やってきた。
そしてそのまま俺たちは部屋に案内された。
「あなた様のメイドをさせていただきます。クレハと申します。呼び捨てで構いません。よろしくお願いします」
「光輝です。宜しくお願いします。」
「いえ、私はあなたのメイドなので敬語は要りませんよ。」
「わかり、わかった。これでいいか?」
「はい、では。」
「あっ、待ってくれ」
「何ですか?」
「この世界の本とかってありますか?」
そして俺はクレハに本を数冊持ってきてもらった。
クレハは俺に本を渡したあとすぐに部屋を出た。
俺は一人になった部屋でベットに座り本を読んでいた。