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魔力極振りの迷宮探索  作者: 大山 たろう
第一章 入学
5/33

迷宮探索1-2

 アルファポリス様とルビの仕様が違うようです。一度見直しましたが、どこか残っていれば誤字報告をお願いいたします。

 翌日。昨日は結局見つからなかったので、データベースからマップデータを引っ張ってきて二階層を目指す。


 今日は道中、スライムを見つけ次第魔弾で倒しては魔石をバッグに詰めて進む。


 もうスライムを何体倒したか数えるのをやめたころ、拓海のレベルが上がった。


・スライムを倒しました


・経験値2を獲得


・lv5になりました


 昨日の分と合わせてやっとlv5になった。とりあえず確認するか。

 いつものようにステータスを呼び出す。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

藍染 拓海 人間 男 魔力タンクlv5


HP10/10

MP88/100

筋力10

体力10

敏捷10

知力10

魔防10

器用10

幸運10


スキル

魔力譲渡lv1

魔力回復増加lv1


スキルポイント   12

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


 普通の人ならば、いわゆる才能のないステータスでも5の倍数である程度上昇するらしいのだが、一切上昇しないところを見るに、基礎ステータスをはじめとするMP以外のステータスは一生この数字を見そうだ。

 これは本格的に極振りか......

 ある程度覚悟はしていたものの、いざ現実として見せつけられるとなかなか酷なものだ。

 しかしいつまでもネガティブでも意味がない。後のプランが一部変更するだけだ。と思考をポジティブに切り替える。

 俺はスライムを相手に魔弾に使う三文字を効率よく書く練習と並行して新たな魔法陣のための文字の練習をしながら最短ルートを進み、見つけた二階層へと向かう門をくぐる。


 ここまで効率的に進めると、昨日の苦労って何だったんだろうかと思えてきた......


 また思考がネガティブになっていることに気づかぬまま、拓海は周囲の確認を行う。

 一見すると先ほどと変わらない洞窟の風景が広がっていた。

 特に変わらない湿度やにおいなのだが、一階層に比べ少しピリッとした空気を漂わせる二階層だが、出現する魔物はいまだスライムだけのようだ。


 先ほどと同じようにスライムを探す。一階層に比べてスライムの数が心なしか多くなっているが、特に攻撃されないのでよしとする。

 見つけたスライムに対して同じ手順で魔弾の魔法陣を組むと、外さないようしっかり手を向けて打ち出す。そしてやはり一発で倒れるスライム。


・スライムを倒しました


・経験値3を獲得


 経験値が今まで2だったことを思うに、おそらくスライムが少し強くなっているのだろう。

 これならいけるだろうと判断した拓海は、そのままの勢いでボスのいる五階層を目指す。


 スライムとたくさん遭遇したが、MP温存のためにスルーして進む。


 三階層、四階層を駆け抜け、二時間後、五階層へ到達した。

 しかし今日の目的地は五階層ではない。俺は五階層にある目的の場所まで足を進めると、それを見上げる。

 それは、今まではなかった場所。この無秩序あふれる、灰色と青色織りなす世界には出てこなかった秩序の塊。


 そこにあったのは明らかに部屋と部屋を隔てるために設置されたであろう大きな扉。

 枠は白色で、細やかな溝が彫られている。そして扉の部分には二人の巨人が、槍を交えている絵が彫られていた。

 俺はその門に一瞬思考を奪われたが、そうしてもいられないと邪念を振り払い、扉にてをかける。


 扉を押して中に入る。


 この時はまだ知らなかった。

 五階層ごとに設置されているボス部屋の中にいるボスは格が違うほどの強さを誇っていることを。

 

 そこにいたのは、今までのスライムが比にならないほど大きなスライムだった。

 大きすぎるだろ!と思っい、一歩足が後ろに下がろうとする。が、下がることができなかった。

 先ほど開けた扉はなぜか固く閉ざされていた。


 もう一度、前を向く。そこには今までのサイズが可愛いと思えるほどに巨大な半透明の水色をしたスライム。

 部屋はスライムを中心に円形に広がっていて、回避スペースはまだ十分ある。

 壁は石のレンガのようなもので作られ、等間隔で白い水晶が青い水晶の数倍は強力な光を出していた。

 そして天井。そこには何を考えたのか、シャンデリアのような大きな装飾物に、これまた白い水晶がこれでもかとちりばめられていた。

 

 もう一度スライムを見る。すると、いつの間にか戦闘態勢に入っていたスライムは、体から数本、うねうねと触手を生やすと、それを振りかぶって俺目掛け鞭のようにたたきつけようとする。


 俺は直感に従いとっさに右に飛ぶ。バチィンという音とともに震動が伝わる。先ほどまでいた左側の地面を見ると、粉々に砕かれた石の地面があった。

 

 「クッソ!」


 俺は悪態をつかずにはいられなかった。

 回避した後、俺は慣れた手つきで指輪に急いで魔力を通し、練習したとおりに魔法陣を書く。


 「魔弾!」


 しかし、飛ばした魔弾は、どういう原理かは知らないが、スライムの体内でどんどん小さくなったかと思うと、魔石に到達する前に消えてしまった。


―――魔弾が効かない!


そう考えた俺は、ある最悪の結果に至る。


 このままじゃ、なすすべなく殺される。

 まだ見ていない景色が山ほどあるのに!まだ謎がそこら中に転がっているのに!

 しかし、そんな感情論を出したところでスライムは聞く耳なく押しつぶしてお釈迦だろう。

 しかしこの大きさだと、ナイフも意味をなさないだろう。ともなれば俺にはこいつに通用する武器がない。


 俺の手札は放出、吸収、固定の三文字で構成する魔弾、そして指輪と護身用ナイフ、最後に有り余る魔力だ。


 さて、ここからどうこいつを倒す......!


 俺が今足りないのは魔石に届かせるリーチだ。


 考えるより行動!何もしなかったら触手にビンタされてお釈迦だ!


 「いっけぇ!」


 完成したたくさんの魔法陣から魔弾が撃ちだされる。

 それらの魔弾は最初は勢いよくスライムの中を進んでいった。

 しかし、スライムの体内で魔弾は跡形もなく消え去った。

 それどころか、体積を増したスライムが襲ってきた。


 「うわっ」


 さらに破壊力の増したスライムの触手攻撃。先ほどよりも大きな破壊音とともに、床や壁が砕ける。

 このまま戦闘を続けていると、足場が悪くなりすぎて捕まる可能性が急激に高まる。

 少しずつ焦りが見えてきたのを自覚した拓海は、スライムの攻撃の合間に深呼吸をする。


 そして落ち着き、周囲を見渡す。何か、巨大で魔石まで届くような何かが......


 そう考えたとき、ある可能性を見つけた。


 できるかどうか考えている暇はない、やれ!

 そう体に喝を入れなおすと、魔弾をある場所へ撃ち込みながらスライムの周囲を回るように走り出す。

 

 スライムの巨大な触手は動き回る俺に当たることなく、ただ床を破壊していく。


 「一撃もらったら死ぬとか、無理ゲーだろ!」

 そう弱音を吐くが、体は生きるために動くのをやめなかった。

 ドゴォン!ドゴォン!と壁や床を破壊する音をBGMに、ひたすら魔弾を撃つ。

 まれに飛んでくる瓦礫をよけると、また魔弾を撃つ。

 撃って、うって、撃ち続けて――――

 「あと少し......!」


 スライムの周りを三周ほどしたころだった。

 足元がぐちゃぐちゃになったためもう限界だ。


 俺は最後に距離をとると、全力で魔法陣を書き始めた。

 完成した魔弾をある場所、つまり天井に打ち込む。


 すると、何度も攻撃されたシャンデリアと天井をつなぐ部分がついに壊れ、真下にいるスライムに直撃する。

 後に残ったのは、凸凹になった壁と床、そして戦いの後の静寂だった。


 俺は、勝ったんだ。

 しっかしよくあの攻撃を回避できたものだ。もう二度とやりたくない。


 そう思っていると、目の前にいたスライムが霧となって俺に吸い込まれた。


・経験値15を獲得


・lv10になりました


 やっと倒したが......これでやっと10かぁ......長かった。


 ボスのいないボス部屋は安全地帯だから、今のうちにステータス確認するか。


 慣れた手つきで胸に手を当て、つぶやく。

 「ステータスオープン」


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

藍染 拓海 人間 男 魔力タンクlv10


HP10/10

MP8/200

筋力10

体力10

敏捷10

知力10

魔防10

器用10

幸運10


スキル

魔力譲渡lv1

魔力回復増加lv2

魔力操作lv1


スキルポイント   22

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――



 「やっぱ魔力切れかけか......」


 体感である程度魔力の量がわかっていた拓海はそうつぶやく。

 ステータスは5の倍数なのにやはり上がらないMP以外の数値。

 そしてMP回復増加はlv2へと上がっていた。

 そして新スキルなのだが、先ほどまでより明瞭に体の中の魔力を感じることができるようになった。


 ステータスチェックもほどほどにして、戦利品回収を行うか。

 俺は疲れ切って重かった腰を無理やり上げると、スライムがいた中央へと向かう。


 そしてそこにあるであろう魔石を回収しようとする。


 が、そこに魔石はなかった。


 代わりに落ちていたのは、仮面だった。


 効果のほどはわからないが、魔力もすっからかんだし、一度持って帰るか。

 下手に着けて呪われるのも勘弁だし。


 そう思い、仮面を持ちながら来た道へ戻ろうとする。


 しかし、扉は開かない。


 まさか、あのスライムが生きている!?


 拓海は焦って後ろを振り返る。しかし、そこには天井から落ちたシャンデリアが無残に散らばっているだけだった。

 では、どうして門は開かないのだろう。


 そう考えていると、突如、霧が地面から噴き出す。

 その切りはどんどん一か所に集まりつつあった。


 「クッソ、ここにきてまた敵かよ!」


 本日二度目の悪態をつく。魔弾を撃つため、魔力を指輪に通そうとしたのだが、通らなかった。


  #ガス欠__魔力切れ__#だ。


 俺はもう魔法を使えないから、ナイフ一本で立ち向かうしかない。

 そう思い、拓海はナイフを上から振り下ろした。

 が、霧はナイフをよけるようにして二つに分かれ、また一つになった。

 そしてその霧はこちらに近づいてくる。


 これは......お手上げだ。

 あきらめて手を挙げたが、霧は何もしなかった。

 どうしたのかと眺めていると、急に霧が喋りだした。


 『やっと......見つけた!』


 「ッッッ!誰だ!」


 そう言った時、霧は姿を変え、二本の角が生えた少女へと変化する。

 霧は見る見るうちに姿を変え、銀髪を肩ほどまで伸ばしていて、肌が血が通っていないと言われても信じるくらいに白い少女へと変貌した。

 そして少女は焦りながらも拓海に伝える。


 『質問はまた今度!あなたは知らなくてはならない!迷宮の謎と、これから起こること......■■■■と、それを超えた■■■■について......だめ、制限が思ったよりも強い!』


 「おい!わけわかんねぇよ!一から説明しろ!」

 無論理解が追い付かない拓海。説明を求めるが、少女は聞く耳を持たない。


 『一から説明できるほど時間はない!私のところまで来て!』


 「来いって、どこへ!」


 少女は少しずつ霧に戻りながらも、どこか助けを願う声色で俺に言う。


 『来るべき日―――――2年後までに百階層......試練の間のその奥へ!』


 そう言うと、少女は完全に霧に戻り、やがて消え去ってしまった。


 入ってきた門が開く。本来ならボスを倒した余韻に浸っているころだっただろうに、最後の少女のせいで心が晴れない拓海だった。



 わからないままで謎だけ植え付けていった少女は誰だったのだろうか......


 それにしても、百階層はわかるが、試練の間とは一体......


 迷宮の謎......これから起こること......俺はどうしたらいいのだろうか......?


 そうして拓海は一抹の不安と大きな問題を心のうちに抱えながら、魔力切れで怠く感じる体をを引きずるようにして迷宮を脱出した。


余韻

 拓海は歩いて帰宅すると、すぐに自室へ向かい、パソコンを起動、探索者データベースを開く。

 もしかしたら五階層ボス部屋でのことが何かわかるかもしれない。


 そう思い、検索欄にいろいろ入力してみる。


 「魔人......百階層......試練の間......来るべき日......二年後......ああもう、何もヒットしねぇ!」


 やはりというべきか、その情報はどこにもヒットしなかった。

 手口を変えて、五階層のボス攻略情報のところに何か書き込みがないか調べる。

 が、手掛かりは何も見つからなかった。


 俺はベッドに倒れ込むようにして寝転ぶ。

 百階層か......金も、手札も、レベルも、ステータスも何もかも足りない。


 が、金は稼げる。手札も作れる。レベルは上げられる。ステータスだけが上がらない。


 「基礎ステータスオール10で百階層とか、どうしろってんだ......」

 探索者データベースを調べると、ステータスについて様々な情報が出てきた。


 ステータスを強化するとかは......レアスキルの支援魔法適正、属性魔法の部分付与、それとステータスには反映されないが身体強化という技術がメジャーな上げ方らしい。

 そう書かれた探索者データベースをじっと見て、あることを思い出す。


 「そういや、スキル獲得してないな......ポイントはあるが、大半はステータス制限で使えないだろって見てないしな......いったん見てみるか。」


 そう思い、慣れた手つきでステータスを開く。

 職業がタッチでできたから、これもタッチすればいいんだろう。と思い触れると、やはり、というべきか、スキル獲得顔能な一覧が出てきた。


 そこまで多くないリストを見ると、支援魔法適正があった。


 これは即決だろうと、とりあえず支援魔法適正を獲得した。


 しかし、いくら探してもほとんどの人は獲得できる属性魔法適正がない。

 これがないとほとんどの魔法属性を決める文字が意味を成せない。つまりいくら魔力があろうとも手から火がー、だの、氷の剣でーだのと言ったTHA・ファンタジーができない。

 そして属性魔法適正がないということはすなわちステータスアップの方法を一つ失っていることと同義である。

 

 使えるものはすべて使ったうえでの攻略プランもこれでは大幅な遅れが発生することとなる。

 

 「おいおいそれも解決しないとな......」


 何か良い策はないものかと、思案を広げるのであった。

 ここまで一度に投稿しました!

 続きはアルファポリス様のものを一度改稿してから載せます!

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