第9話 淳ちゃんが起きた!
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男子ということもあって、病院も都内で最大級の日本大学病院に向かった。病院につくまでの間も淳ちゃんは目を覚ますことはない。
「淳ちゃんは大丈夫なの?」
不安になったので救急隊に聞いた。
「お母さま、落ち着いてください。心配でしょうけど、この子は生きています。原因は病院に行ってからではないと分かりませんが...」
ひとまず安心した。淳ちゃん、生きてるのね。本当に良かった。
病院に到着すると、すぐに治療室に運ばれた。
私は治療室の前で祈りながら待つ。どうか神様、淳ちゃんの目を覚まさせて!
30分ぐらい経って、治療室から医師が出てきた。
私はすぐさま駆け寄って、
「淳ちゃんは?」
「お母さま、安心してください。淳司様は生きています。ですが目を覚まさない理由は私たちにもわからないんです。ですから目を覚ますまでの間、入院した方がいいかと思います。」
私は淳ちゃんが何で寝たままなのか原因が分からないと言われたときに、思考停止した。
私と麻衣は淳ちゃんが入院することになってから、毎日病院にお見舞いに行った。毎回病室に入るときに緊張する。起きててって願いながらドアを開けると、淳ちゃんは起きてない。ベッドの上で寝ている。
淳ちゃんが寝てしまってから1週間が経った時、病院から電話がかかってきた。
「お母さま!淳司様が目を覚ましました!」
私は淳ちゃんが目を覚ましたと聞いて、いてもたってもいられなかった。仕事も途中だったけど関係ない。急いで病院に向かった。
私はこの1週間生きた心地はまるでしなかった。毎日病院から帰って家で何回も泣いてた。でも淳ちゃんが今日ついに起きたと連絡がかかってきた時、嬉しくて泣きそうだった。
淳ちゃん、淳ちゃん、淳ちゃん、淳ちゃん!
私は廊下を走る。
病室のドアを勢いよく開けた。
「淳ちゃん!大丈夫?」
そこには目を覚ましている淳ちゃんがいた。
淳ちゃんが起きてる...
私はわけもわからず淳ちゃんの胸に飛び込む。
「よかった!無事で、本当に...。私もし淳ちゃんがいなくなったらって考えると...うわああーん」
淳ちゃんの胸の中で大号泣した。どれくらいの時間泣いたか分かんない。だってうれしかったから。
落ち着いてきてふと冷静になる。
「ごめん!淳ちゃんいきなりこんなことして。」
私は淳ちゃんのことを考えないで、勝手に淳ちゃんの胸に飛び込んでしまった。淳ちゃんは起きたばっかりなのにいきなりこんなことして、淳ちゃんに怒られると思った。嫌われたと思った。
「大丈夫ですよ、落ち着いてくれてよかったです」
と返事してくれた。
「え?なんで敬語...」
自然と言葉にしていた。私が勝手に胸に飛び込んだのに大丈夫って言ってくれた。今まで、淳ちゃんは命令口調だったのにさっき敬語でしゃべってた。信じられない。
淳ちゃんは院長に
「あの院長、質問なんですけど」
「玲子でいいわよ、何?」
さりげなくこの女、アピールしてない?
「では玲子さん、この人は誰ですか?」
私のことを指さして、淳ちゃんはそう言った。
え、淳ちゃん、私のことが分からないの?なんで?うそ...
私はまた大泣きした。
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