第5話 検診、そして退院
文章力のない自分が悲しいです...。拙い文章ですが楽しんでいただければと思います。
麻衣とお母さんとの面会が終わり、お昼ご飯を食べた後だった。麻衣とはたくさん話せたというか話してきてくれた。あまり自分から話を出すことができない僕だけど、妹のコミュ力もあって面会時間30分はすごく短かった。
お母さんはこれからお仕事で悲しそうな顔をしたから、がんばってねと言ったら淳ちゃんのために頑張るね!と張り切ってお仕事に行った。麻衣はもっとお兄ちゃんと話したいよと言ってなかなか帰らなかった。そんな麻衣に退院したらたくさん話そうねって笑顔で言ったら、うんいっぱい話す!って言ってお母さんと一緒に帰った。早く退院したいなー。
夕方に玲子さんが病室に訪れて検診に来た。
「明日には退院することになるけど、一応最後に体を見させて?」
「分かりました」
聴診器を玲子さんは取り出して、
「それじゃあ、服を上げてくれるかしら?」
「はい...」
僕は服を上げて胸とお腹を玲子さんに見せた。すこし恥ずかしいな。
玲子さんは聴診器を僕のおなかのや胸にあててきた。
玲子さん、息遣いが荒くなってきてません?気のせいですか?
「淳司様、息を吸ってー、吐いてー。もう一回吸ってー、吐いてー...」
あー、玲子さん僕の胸の方を直視しているよ。すごく恥ずかしい。
玲子さん、それでいつまで息を吸ってー、吐いてーって言ってるんですか?
「あの、玲子さん。まだですか...」
そう言うと玲子さんはふと我に返って
「じ、じゃあ次は背中の方を向けてくれるかしら?」
僕は背中を玲子さんに向けた。
僕の背中に聴診器を当ててきて、もう一度同じことを繰り返す。
後ろから玲子さんの呼吸が聞こえる。
僕の心臓の音もよく聞こえる。バクバクいってる。
聴診器が背中に当たるたびに少し冷たい。
検診の時間が長く、とても長く感じた。
「あの玲子さん...僕の体は大丈夫そうですか?」
「う、うん。大丈夫よ。何も問題ないわ。これで検診は終わりよ。それじゃあ私は失礼するわね。」
玲子さんは走って病室から出ていった。鼻を抑えていたけど、鼻血が出ていたのかな。きっと男子の上裸を見ていくら院長とは言っても男性への免疫がないからかな。僕も目の前に上裸の女子が現れたら本当に固まって逃げてしまうかも。夕日のせいもあって、すごくえっちな感じの検診だった。
そうして翌日、今日も同じ天井だ。今日は退院日。今日は玲子さんだけだった。
「おはようございます、淳司様。よく寝れましたか?」
ちょっと昨日のこともあってすこし玲子さんは頬を赤めている。思い出すと恥ずかしい。ただの検診だったんだと自分に言い聞かせて
「はい、元気です」
落ち着いて言えたと思う。
「じゃあ朝ごはんをお持ちしますね。朝ごはんを食べたらお母さまと一緒におうちに帰りましょう」
玲子さんの明るいとは言えないけど静かな微笑むような笑顔に引き込まれた。
でもすごく一緒って言葉を強調していたような...気のせいかな?
それはそうと今日は退院日。やっと家に帰れる!前まで毎日を普通に平凡に過ごしていたいと思っていたのに、これから普通以上の生活ができるかもしれないと思うとワクワクドキドキが止まらなかった。
読んでくれてありがとうございます。
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