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第25話 公園で

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僕たちは公園のベンチで座ってる。お疲れ様会までの間暇になったわけだけど、すこし気まずいな。なにか話したほうがいいよね。でも、何話せばいいんだろう...。


「前川君、今日は突然誘ったのに来てくれてありがとね」


「そんなに気にしなくていいよ。むしろ誘ってくれてうれしかったし、みんなのこともっと知りたいしね」


今までの自分だったらこんなこと言わなかったんだけどね。少し不思議だ、テスト勉強をしているときとか3人とも優しくて、もしかしたらそういう裏切りとかないっておもっちゃうのかも。こうやって話せていれるのはこの世界の男子の数が少ないからなんだろうな。だからみんな話してきてくれるのかも。

ちょっとうれしいけど少し心の中にモヤモヤが残る。


「そっか、よかった!」


岸さんは顔がかわいいのにそんな笑顔見せないでほしい。

恥ずかしさを隠すように岸さんに聞く。



「岸さんに聞きたいことがあるんだけど...いい?」


「うん、いいよー、何?」


「今までの僕って、学校でどんな感じだったのかな?過去の自分がどんな感じだったのか聞きたいな...」


岸さんも少し驚いている表情をしたけど、真剣な眼差しで語ってくれる。


「今までの前川君は今の前川君とはほんとに別人だよ?私は前川君が人生で初めて会った男性だから他の男子と比べることなんて出来ないからわからない。でも、女子を奴隷みたいに扱ったり、いつも罵倒してた。自分のことが立場が上みたいな感じで俺様を気取っていてあんまり印象は良くなかったよ。でも私たちはこれが男子の普通なんだなって思って毎日過ごしてたんだ。そもそも男子と学校生活を送れること自体、すごく貴重だからみんなあんまり反対しなくて、前川君の言う通りになってた。そんな感じで私たちは前川君のことかっこいいなって思ってたけど、そんなに一緒のクラスになりたいなって思ってなかったよ。ごめんね、なんか正直に話しちゃった。今の前川君には全然関係ないのに、余計なこととかたくさん言ってほんとにごめん!」


「ううん、ありがとう。僕は相当ひどいことしたんだね...」


きっとクラスメイトには嫌な思いをさせたんだな。今までいじめられてたから少しは彼女たちの気持ちはわかる。でも僕よりもひどいことされてたと思うと僕はまだまだ弱いのかも。だって途中から学校に行かなかったしね...。


「前川君!そんな悲しい顔しないで!今の前川君はすごく優しくて、話していて楽しいし女子と同じ立場で話してくれる。知らない人とかには丁寧語も使うし、全然嫌じゃない!むしろもっと話したいっていうか仲良くなりたいっていうか、ううーこういう時の慰め方わかんない!」


岸さん優しいな。岸さんならもしかして信頼してもいいのかな...


「ありがとう、岸さん。でも今までひどいことしてごめんね?これからは優しくするから...えーっと、友達になってほしいな...。あ、でもいやだったら全然断っていいからね?」


「断るわけない!私も前川君と友達になりたい!ていうか私はもう友達だと思ってたのになー」


「え、そうなの?」


「うん、きっとレイちゃんとルイちゃんも前川君と友達になったって思ってるよ」


でも...

「僕は今までたくさんひどいことをしたんだよ?それでも友達になってくれるの?」


岸さんが僕の目をしっかりと見る。


「あたりまえ!同じ前川君の見た目だけど、違うでしょ?過去なんて関係ないよ!だって今の前川君のこと好きだもん。」


「え?今好きって...」


それって恋人とかそう意味なのかな...

岸さんの顔真っ赤になった。


「今のは友達としてって意味だからね!勘違いしないでよね!」


まあ、そうだよね。いくら男子が少ないからってこんなにすぐに好きになるわけないよね。


「僕も岸さんのこと好きだよ」


友達としてね?

あれれ、岸さんの顔がもっと真っ赤になっちゃった。


「そ、そろそろ行くよ!前川君!遅れちゃうよ!」


「うん」

読んでくれてありがとうございます。

すこしでも暇つぶしになれば幸いです。

引き続きよろしくお願いします。

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