第20話 放課後2
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いま教室にいるのは、僕と岸さん、相沢さん、加藤さんの4人だけだ。明日もテストな事だけあって、みんな図書館に行ったり、家に帰ったりした。もちろんさっきまで質問攻めにあってて結構疲れたけど...
「疲れてない?前川君」
「ううん、大丈夫だよ!心配してくれてありがとう」
岸さんが僕の様子を見て心配してくれた。正直疲れちゃったけど、大丈夫だ!
すると相沢さんが僕に聞いてくる。
「前川君、帰り遅くなることお母さんに伝えといた方がいいんじゃない?」
確かに遅くなると心配するかも...
「そうだね、でも今携帯持ってないから、悪いけど相沢さん、貸してくれない?」
「はい、いいよ」
相沢さんって男子と話していてもあんまり緊張しないのかな。同い年なのに普通に会話できてるのが少し新鮮だった。
相沢さんから借りた携帯に電話番号を打ち込んでっと。というか学校で携帯電話使っていいのかな?
廊下に出てお母さんに電話をかけた
「はい、前川恵子です。」
「あ、お母さん!淳司だよ」
「淳ちゃん!テストお疲れ様ー!どうだった?」
すごくうれしそうな声だ。
「あんまりできてないかも...。頑張ったけどあんまりできなかったかな。」
「でも淳ちゃんのベストだったら私はいいと思う!で、淳ちゃんまだ帰ってこないの?」
「クラスメイトと一緒に試験勉強しようと思ってて、どこが範囲とか分からないから聞いてから帰るつもり」
「そうなの?試験範囲とか分かんないと勉強できないもんね...。でもね、くれぐれもその女子どもと一緒に帰ったりしないでね!女子はみんなライオンだからね!淳ちゃん食べられちゃうからね!」
三人とも優しいから大丈夫だと思うよ、お母さん。
「うん、わかった、気を付けるよ。それとお母さんに迎えに来てほしいな」
帰り道が分からないなんて言えない。
「オッケー!何時ぐらいに迎えに行けばいい?」
「17時に来てほしいかな。ごめんね、仕事中に電話して...。」
「いいのよ、いつでも淳ちゃんが最優先だから困ったら電話かけてきてね」
「うん、わかったー。じゃあねー」
「勉強頑張ってね!ばいばい!」
電話を切って相沢さんに電話を返した。
三人と放課後の教室で勉強する。僕はわからないところばっかりで、相沢さんや岸さんに質問たくさんしちゃった。そのせいで二人は勉強する時間がほとんどなかった。加藤さんは途中から机に突っ伏して寝てたなぁ。
13時から勉強してたけど、4時間なんてあっという間だった。でも3人のおかげで帰って勉強したら明日以降もどうにかなりそうな気がした。本当に助かった。
そして17時になった。今僕たちは正門のところにいる。
「3人ともありがとう!僕のせいで3人ほとんど自分の勉強できない感じになっちゃって、ほんとにごめんね...。」
「ううん、全然問題ないよ!前川君に教えてさ、もっと理解が深まったよ?だから全然迷惑じゃないよ!むしろ一緒に勉強してくれてありがとう!たのしかったよ!」
「私も前川君に教えていて、自分の理解できてないところがはっきりしたからむしろ感謝しているよ。ありがとうね」
「私はなにもしてないよぉー。このみちゃんとレイちゃんが頑張った。私ほとんど寝てた...。」
確かに加藤さんは2時間くらい寝てたね。寝顔はほんとにかわいかったなぁ。
「今日はほんとにありがとう!それでなんだけどね...」
僕は勇気を振り絞って言った。
「明日もできれば勉強を教えてほしいなって...。迷惑だったら全然いいんだけど、むしろ迷惑かけちゃうし...。」
3人とも顔はすごく驚いてる、やっぱりだめだよね...。
「ごめん、やっぱりなんd...」
僕の言葉を遮るように岸さんが言った。
「やったー!私も前川君と勉強したかったんだー!ね、レイちゃん、ルイちゃん!」
「そうだね、何より楽しかったしね.」
「私は明日も勉強しないかもだけど、家帰ったら勉強しろしろ言われるからさんせいー」
断られるかと思ったけど、よかった。三人とも嬉しそうだった。
そうしていると車がきた。お母さんかな。
「淳ちゃんー!迎えに来たわよー!」
「ごめん、お母さんが車で迎えに来てくれたみたいだから、先に帰るね。また明日!」
「「「またね!」」」
僕は手を振ってさよならした。最初は行くのちょっと怖かったけど、今日は学校に行ってよかったと思った。
帰り道の途中
「淳ちゃん、どうしたの?すごい笑顔だけど...。なんかいいことあった?」
「...うん!」
「へぇー。帰ったらお話聞かせてね?」
僕はお母さんと一緒に家に帰る。
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