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第1話 明日も学校に行きたくない

初投稿です、温かい目で見ていただければと思います。不定期更新です。

僕の名前は前川淳司(まえかわ じゅんじ)、中学2年生だ。都内の中学校に通っていたけど、中学2年生の春ぐらいからもう学校には行っていない。中学1年生の時は、もちろん学校に通っていたけどある日突然僕に対するいじめが始まった。これといってクラスには何も迷惑をかけた覚えはない。ただ平凡に毎日を暮していただけだった。いじめの始まりはとても地味だった。最初は上履きを隠される、教科書を隠されるというなんともいじめではなくいじりだった。それを何も気にしていないわけではなかったけど、ちょっとした遊びかと思って気に留めていなかった。そうして気がつくとクラスメイト全員から無視され、ノートを破かれたりした。いじめが始まって1か月がたった時だった。

休み時間に本を読んでいると後ろから


「おい、金だせよ」


いきなり僕に向かって怒鳴ってきた。こいつの名前は福村亮平(ふくむら りょうへい)。かつての友達だった男だ。今となってはもうそんな関係はない。


「僕、お金ありません」


財布を持っていなかった、というより持つほどのお金はなかった。僕が生まれてからすぐに両親は離婚して母親1人で今まで育ててくれた。貧しいとは全く思っていなかったけど、おこづかいは何ももらっていなかった。


「金がないんだったらしょうがねえな」


いきなり福村に胸ぐらつかまれて殴られた。これが最初の、クラスメイトから受けた暴力だった。


この事件をきっかけにいじめはさらにきつくなった。暴力的になった。



いじめのことをお母さんに相談するわけにはいかなかった。ただでさえ1人で育てていることで負担をかけているのに、さらに負担はかけられなかった。すると先生に相談するしかない。でも相談しなかった。なぜなら先生もその僕がいじめられている事実を見て見ぬふりをしていたからだ。


じゃあ今の友達に相談すればいいじゃないと思うだろう。いわゆるぼっち、陰キャ、眼鏡かけて体型もぽっちゃり、その言葉全部がお似合いの僕である。休み時間はラノベを読み、帰りのホームルームが終わるとさっそうと帰る。友達はいなかった。


いじめで休むことはお母さんに申し訳なかった。お母さんはいつも夜遅くに帰ってきて、


「ただいまー、淳ちゃん!今日も遅くなってごめんねー。それで今日学校どうだった?」


明るい笑顔でそう聞いてくる。


「普通だよ」


冷めたように返事する。


こうやってお母さんに嘘をつく。お母さんに心配をかけたくなかったから。


「そっか」


少し心配そうな顔をしている。


「お風呂できてるから入ってね、おやすみお母さん」


「ありがとう」


でも何も聞いてこなかった。


自室に戻った。お母さんは僕が学校にちゃんと行っていると思っている。こうやって学校に通わないのはダメなんだろうか。逆に迷惑かけているのだろうか。わからない。


きっと、明日も同じように学校に行かないんだろうな。お母さんごめん…

そうして深い眠りについた。

とりあえず4月は毎日更新目指します。

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