私、原住民に泣かされる
…
……
………
ロイ「はぁ…という事は今この世界の現状も全部あなたのせいじゃないですか?」
ニーヴェルン『ふぇぇ…すんましぇん…』
しくじった…つい事の顛末を喋ってしまった…小一時間程私が死神じゃないってことを頑張って説明してたんだけど、中々信じてくれないもんだからついポロッと…
何だろう…ロイ君めっちゃ怒ってるんだろうけど、この何とも言えない微妙な表情。私が幼稚園の時みんなの前でお漏らししちゃった時の先生の目に似てる。
ニーヴェルン『グス…すんましぇん…やらかしちゃった分頑張りますぅ!精一杯世界を救うのでそんな目で見ないでくだざぁい!』
ロイ「そんなみっともなく泣かないで下さい…怒る気が無くなりましたよ…まぁあなたに救われたのも事実なので…いい加減泣き止んで下さい!!」
ニーヴェルン『え?グス…じゃあ私を信仰してくれるんですか?』
ロイ「図々しいなあなたは…」
ニーヴェルン『やっばりだぁ!ロイ君私の事嫌いになったんだぁ!うああぁぁぁ!』
ロイ「あぁもぅ!わかりましたよ!俺があなたの最初の信徒になりますから!本当にみっともない泣き様ですね!本当に女神なんですか?!」
ニーヴェルン『ほんと?本当にほんと?』
ロイ「…えぇ!結局あなたに頼るしか無いんだから仕方ないでしょ!ちゃんとやって下さいよ?」
ニーヴェルン『う゛ん…頑張ります…グズッ…それじゃまずお詫びにこの大地に加護を与えますんで、ちょっとついて来て下さい』
ロイ「はいはい…」
う…もはや全く信用が無い…悲しくなってきた…いやいや!これで名誉挽回すればいいんだ!切り替えてこう!頑張るぞ!
そうして二人でまたあの田園地帯に瞬間移動した。
ロイ「ま…またここに戻って来た…何度見ても信じられないな…」
ニーヴェルン『それではこの地の精霊を呼び出してマナを注ぎます』
ロイ「お…おぉ!何を言っているかわからんが…なんかすごそう…」
ニーヴェルン『"この地を統べる精霊よ、女神ニーヴェルンの呼び声に答えよ"』
辺りの地面から光が湧き上がり、一つの形を成した。やせ細った鹿のような精霊がゆっくりと頭を垂れて話し出す。
カレラ「我らが母よ、お初にお目にかかります。我が名はカレラ。母の呼び声に答え参上致しました。」
ニーヴェルン『初めましてカレラ。私の不在の間苦労をかけましたね…よくぞここまでこの地を守ってくれました。その労に報い、あなたに加護を与えましょう!』
そうしてカルラにマナを注ぐ、マナとは生命の力。世界を形作る根本のエネルギー。その力を一身に受け、やせ細っていたカレラはみるみる逞しくその姿を変えた。
カレラ「おぉ…我らが母よ、感謝致します!この力を使い、この地を潤しましょう!」
ニーヴェルン『うん!宜しくねカレラ!それと私の事は母って呼ぶんじゃなくて、ニーヴェルン様って呼ぶ事。まだ私母親って年じゃないからね!誤解されたら困るから!』
ニーヴェルンの部分は書いてて楽しいですw
ニーヴェルンの信徒:1人