私は悪くない
『あ~…頭ガンガンする…。昨日頑張り過ぎたわぁ…やっぱ徹夜はするもんじゃないわ。』
ニーヴェルンはボサボサに羽上がった寝癖頭をかきながら布団をかきわける。
そう、昨日は頑張った。世界の創造には膨大な力を使う。全神経を集中させる繊細な作業が必要なのだ。
昨日はあとちょっと終わるってタイミングでテンション上がって数十億年分ぶっ続けの作業だった。その上作業後の達成感と解放感から、しこったまお酒も飲んだ。目覚ましもかけ忘れるくらいベロンベロン。
そりゃあ、まぁ寝坊ぐらいしますよ。神様だって息抜きぐらいしますよ!私は悪くない!!
『さてさて!可愛い可愛い世界ちゃん?さすがに命は芽生えてるでしょー!どれどれぇ…』
『ん?』
『んん??』
世界を覗き混んで驚愕した。命が芽生えた形跡はいくつもあるのに尽く滅んでいた。世界全体がもう目も当てられないくらいボロッボロ…。
嘘やん…ありえへん…あんなん苦労して…嘘やん…。
動揺のあまり妙なエセ関西弁になってしまった。落ち着こう。とりあえず深呼吸…。あたま痛い、ポ◯リ飲もう…。
ゴクッ…あぁ~しみるわ~。はい!すっきりしたところで落ち着いてもう一度世界を見てみよう。
ゆーてね!ゆーてちょっとしか見てないから!世界の一部分しか見てないから!たまたま見たとこが悪かったみたいな?大丈夫だいj……。
『あきませんわこれは。』