学園の存亡はこのクズ共に在り 〜学園は各員がその責務を全うする事を期待する〜
この世界は日本と言うよりも2次元の日本に近い。
故あって死亡した俺は高校生として神様に転生させてもらった。
「なぁ、神様」
《どうした?》
「アンタのくれた能力って絶対FPS、特にCoD系参考にしてるよな?」
《MW2は神!ハッキリ分かんだねぇ〜》
はっきり言うなよ。つーか、神が神認定したらそれはそれでやばいんちゃう?神器みたいな奴になっちまうんじゃね?
「そうかい。まぁ、ドラゴン対戦車ミサイル食らっても死なねーライオットシールドとか神器そのものだよな」
《取り敢えず、核爆弾の熱風と熱線受けても溶けないし傷付けない、仮に万が一傷付いても傷ついた側から治る仕様にしてあるから安心だよ!》
何が安心だ馬鹿。盗難防止とかで俺以外が構えると普通のライオットシールドで構えても拳銃すら防げん盾になるだけだ。気分によってポリカーボネートの表面をわざと色っつーか迷彩付けてこちらの手の内を見せないようにしたりも出来る。
なので非常に便利な盾となっているのだ。まぁ、逆に言えば俺が盾の色を変えたら何かヤバイ感じの武器を取り出したんだなって向こうに知らせられるからそれはそれで駄目なんだろうけどさ。
「持ってる俺が普通に死ぬパターンだよな、核なんて使われたら」
《それな!》
「それと、なんでライオットシールドの柄が変えられるんだ?」
《え~?
迷彩解除みたいな?》
MWシリーズのライオットシールドは迷彩解除の項目無いぞ。
その事を告げると、神は電話口で暫く沈黙し、それからBOシリーズと混同していたかもしれんと告げた。
「まぁ、良いんじゃね?
どうせならエンブレムとタグ付けれるにもしろよ」
《オッケー
君が使ってるスマフォに専用のアプリ入れておくからそれで好きな写真でも撮って大きさとか調整して貼り付けなよ。タグもね》
「大きさも指定できるのか?」
そんな機能はなかったぞ!
「ほら、AC5とかで馬鹿でかいデカール使ってなんちゃって痛車とか作ったじゃん?あんな感じで」
ぶっちゃけたなコイツ。まぁ、良いか。
「鉄装くん!何電話してるのよ!!」
そこに二人の男女がやって来た。一人はエルフ耳の髪金チャンネーでボイン。性別は勿論女。弓と長い杖を背負ったクラス委員長の田中。
「テメェ、やる気あるのかゴラァ!!」
もう一人はエグザエルの坊主みたいな髪型をしてウォーハンマーと呼ばれる10ポンドハンマーの片側をピックみたいにした奴を持った竹中。性別は男子で喧嘩っ早い。
「悪いね。やる気は今日お休みだよ。
後で俺がやる気の家に言って連絡帳とプリント渡しておくから」
勘弁してやってよと肩を竦めると竹内が俺の胸ぐらを掴もうとしてきたので隙かさずシールドでブロック!相手は攻撃できない。
知らんけど。
「鉄装くん!今日は真面目にやって!
今日は全校合同クラス対抗戦なんだよ!」
「せやね。
でも、結局さー俺がさーまた亀にさー成ってさーボッコボコにされるやん?俺だけ疲れるやんやん?でーらめんでぇ。ポンポン痛いんでお家帰ってエエっすか?」
俺が続々と退場していくクラスメイトを指差すが田中は駄目だと告げた。
「今回はテメェが前に出なくても俺が一人で全部片付けてやるよ!
そこでズッとスマフォ弄ってろ!雑魚が!」
「おっけー了解。
なら、此処でぼかぁモシモシをイジイジしてゴロゴロしてるんでお前等頑張って来いよ」
バイバイと手を振ると竹内はシネヤァァと叫びながら突撃していくので、俺は敬礼をして見送っておく。田中も弓に矢を三本程番えて引き絞り放つ。空に打ち上げられた矢はある程度の高さまで上がると無数に割れる。例えるならキャニスター弾。例えるならクラスター爆弾。
無数に降り注ぐ光の矢に寄って敵たる第二学年一クラスの生徒達が3分の1が吹き飛んでいった。あーあーどんまい。
因みに、吹き飛んだのは服だ。ダメージを受けると服が破けていくって言う奴だ。エロいな。まぁ、半分が男だから何も楽しくない。全裸でもない。野郎のパンツと靴下姿とか誰得だよ。因みに、パンツと靴下は私物だから破けない。制服は学校支給だから破ける。女子の場合は学校支給のタイツとかハイソックスとかあるが人によってつけたり付けなかったりだからタイツとハイソックス無事で下着姿の痴女っぽい格好してる女子生徒も居れば下着だけの女子生徒も居る。
まぁ、どっちにしろ眼福だわな。
「お、流石二年。ヤラれた瞬間やり返した」
ウチのクラスメイトが半分吹き飛んでいった。三人の魔術師が協力して馬鹿でかい魔術を使ったのだ。しかし、クラスメイトが半数吹き飛んだことで此方の士気が一気に減った。因みに、吹き飛んだシーンは俺がスマフォで録画してツイッター的なSNSで即座に上げる。
芝生の上でゴロゴロしながら様子を眺めていると流れ弾的な矢や魔術が味方の前線から30メートルほど離れている此方にまで飛んできた。何だ何だ?もう、俺を狙いだしたか?敵の後ろを見れば俺の方を指差して矢を番える弓隊や呪文を唱える魔術師隊が居る。うわぁ~……めんどくさい。
面倒臭いのでM1911A1を2丁取り出して一丁をベルトに指し、もう一丁は後ろ腰。左手にシールドを持ち、右手にはスマフォ。万全の体勢!
この世界でのヨウツベ的存在の動画サイトからライブ配信モードを立ち上げる。
「はいどーもー日本人ちゃんねるのテッソーちゃん、デスッ!!」
其処で暴動鎮圧用ヘルメットを被る。
「今日は全校のクラス対抗ナンタラカンタラをやりまーす。
はい、どーん」
カメラを自分から敵側に向ける。もう、前線が瓦解してるから此方に突撃してくる兵士達が多い。馬鹿だなー兵は小出しにする戦略こそ最も愚行なのになーと、言う訳でバッシュバッシュで片付けていこう。
因みに、視聴率は11人と言う非常に微妙な人数、デスッ!!
「あ、一応通知するかな?
いや、良いか」
通知とはそのまんまフォロワーに今からライブすんぞと教える機能。これで金稼いでる学生は基本する。俺は違うのでしない。
因みに俺のフォロワーは3000人。めっちゃ多いのは簡単、俺ちゃんがそれなりに有名人だから。で、目を離した隙きに閲覧者が100超えたから30分の1見てる事になった。
「こんな昼間っから俺の配信見に来た人の為に攻勢防御見せまーす」
スマフォを胸辺りにガムテープで素早く止めてから敵の残党刈りをしてる連中の方に走る。うなれぼくのがばめをとー!
M1911を脱いて側面晒してる上級生の頭をソゲキッ!
「ッシャ!ドンピシャだボケェ!」
それから残弾全部撃ってから盾を構えて突撃。上級生達は俺の出現に動揺しつつ、冷静に対処してくる。指揮官現在だからな。コッチも田中生きてるのになー
これが一年と上級生の違いだ。
知らんけど。
「退け!俺が止めてやる!」
そこに竹中みてーなバカが現れた。手にはウォーハンマーだ。
俺は盾を確りと構えて衝撃を、受け流す。殴られると同時に盾の下を蹴り上げて受け流すのだ。蹴り上げた下部を持ってそのまま体勢を崩した上級生の顔面を殴る。
痛そーとかつえーとかそう言う頭空っぽな感想が流れて来た。
「よっしゃ!鉄装が道開いた!」
「押せ押せ!鉄装に続け!」
何か暴徒鎮圧しに来た警官隊打ちのめした感がスゲェ。
そこからはもう、一方的だ。何か勢いって大事だよな~そんな呑気なことを言いながら盾を担いで後ろに引くことにした。俺の役目はもう終わり。何故って?もう疲れたから。お疲れちゃーんと。田中達弓兵隊が居る地点まで引っ込んで寝っ転がる。
「ほら、オマエ等もちゃっちゃと援護射撃したれよ。
狙い撃て」
狙撃しろ狙撃。
「鉄装くんは何で後ろに戻って来たの!
そのまま前線に留まって戦いなさいよ!しかもまたライブ配信して!」
「え~?だって疲れたし?
それにライブに関してはみんなしてるから良いじゃん。お前だってお小遣い稼ぎしてるべ?」
殆どの人間がしてるので文句を言われる筋合いはない。全員、俺がカメラ向けると手を振った。所謂配信者同士のコラボみたいな感じ?
「はーい、じゃあ今日つかった銃でーす」
芝生の上にM1911A1ガバメントを置く。この世界では非常に少ないミリオタ達は俺の動画でこの鉄砲紹介を待ちに待っている。
「これ、コルトM1911A1ガバメントなー
ジョン・ブローニングが設計してコルト社が製造販売してた銃だな。そう、世界が滅びかける前だな。
口径は45口径。使用する弾丸は.45ACP弾。普通の弾倉は7発でIRAが違法改造した弾倉はメッチャ入る。しかも、かなり余裕があるからフルオート改造できる。それがこれ」
フルオートタイプのM1911をその場に置く。外観は普通のと変わらない。当たり前だ。内部機構いじってるだけなんだから。で、手にとって前線から抜けて此方に飛び込んでくる上級生に狙いを定めてトリガーを引くとドルルルルっと凄まじ勢いで弾が出る。アッと言う間に弾切れだ。
「な~?もう凄い勢いで弾切れちゃうの。
だったら、此方使うよなぁ」
M10イングラムを取り出す。
「はい、コイツはこう!」
因みにサプ付きだからシャガガガガガとまた一瞬で弾切れ。コメントにも変わんねーよと流れてくる。そう、変わらないのだ。
「うん、変わんないねー
気のせいでした」
上級生はその場に倒れてぐぁぁぁっとやっているので近付いて頭を撃ってやる。イングラムで、フルオートで。
「えい」
残虐~っとコメントが流れてくるので、てへぺろしておいた。
「えーっと解説に戻るけど、M1911A1は、まぁ、知っての通り、強いです。
槍の間合いで戦えるので盾無しの剣士相手には一方的です」
銃はどれも一方的だろうがと流れてくるが敢えてスルー!
「ンで……あと、何言えばいいんだ?
田中のオッパイ映しておいたほうがオマエラ喜ぶか?」
「止めなさい!」
田中にカメラを向けると弓矢引き絞って睨まれた。
「こえー
俺ちゃんもうPTSD患ったから戦えないわー救護班~俺ちゃんの心の傷治してーと、言う訳で今日の配信終了」
終了ボタンを押して救護班と描かれたテントに駆け込む。
あー、ダルい。救護班では死なない程度にブッコロリーされた生徒達が学年クラス無差別に並べられている。適当に開いているベッドに寝転がってウーンウーンっと唸ってみる。するとベチンと頭を叩かれた。
「お前、サボりやんね」
見上げると白衣を着たチビが居る。コイツは所謂保健室の先生。一流の医者だけど背が可哀想な事になっている。あと、永遠の17歳を目指した結果永遠の10歳みたいに成ってる。其処を指摘すると凄まじい勢いの蹴りが飛んでくる。その威力とはライオットシールドを軋ませる程だ。
「違うよー僕サボり違うよー」
「さっきの配信見とったでー」
「仕事しろこのダメ教師」
「お前に言われとう無いわ、ボケ」
なんて漫才してたら試合終了のブザーが鳴った。
うむ、今日も1日頑張ったわ。