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ネクスト・ウォー・ジェネレーション  作者: ザウルス
入学編
7/12

決着

蓮斗「おらぁ!!」


ドゴッ!


手始めにマテリアルの顔面を思いっきり殴った。


普通のパンチにもかかわらず、マテリアルは数十メートル吹っ飛んでいった。


蓮斗「まだだ!」


翼を大きく広げおもいっきり羽ばたいた瞬間、人の限界の更に超えた限界の力を身体から押し出した。


(こんな装甲の割には軽いな……)


龍を思わせる荒々しい装甲であるにもかかわらず羽の様に軽かった。


目の前の光景は止まっているかの様であった。


更に加速し、吹っ飛んでいる最中のマテリアルとの距離を詰めて追撃を加える。


衝撃により、地面は割れ、木々はなぎ倒れていた。


ギィィィィィイ!


しかし、まだ奴は死んではいなかった。


マテリアルの中にある心臓(ダイヤモンドコア)と呼ばれるものを剥ぎ取るか粉々に砕かない限り、倒すことはできない。


その為にはまず、心臓が何処にあるのか探さしなければならない。おそらく、1番装甲が厚い場所にあるはずだ。


ギィィィィィイ!


触手を鋼鉄化させ、槍の様に鋭くなった矢先を蓮とめがけて飛ばしてくる。


蓮斗「遅い!」


飛んでくる触手の矢を蓮斗は軽々避けていた。その内の一本掴んで投げ返した。


ギィィィィィイ!!


見事、目玉に命中した。悶絶してもおかしくはないはずだが、相変わらずピンピンしている。


悲鳴に近い声を上げながら矢を抜き、それを切れた触手につなげ直していた。


目から煙が出たかと思えば、どんどん再生していく。


いや、先程より目が血走り大きくなっていた。


何万とあった触手が一つの尾となり、ベビの様に移動し始めた。長い尾を蓮斗めがけて鞭の様に振るう。


パワーはある様だが、速度が遅い。難なく避けるが……


蓮斗「なに!?」


一つにまとまっていたはずなのにそれが再び元に戻り、蓮斗の全身に巻きついた。


蓮斗「ぐぐぐ……」


アナコンダが獲物を捕まえるとこに獲物に体を巻きつけ、骨をバキバキに折ってから飲み込む。まさに、今蓮斗はその状態であった。


物凄い力で締め付けられ、身動きが取れない。


ギィィィィィイ!


大きな口を開け、飲み込まんとするマテリアル。


蓮斗「……なんてな」


食べられる寸前、オーラを限界まで高めてそれを全て解き放った。


オーラは爆音と共に激しい閃光を放った。閃光弾をイメージしてやってみたがうまくいった様だ。


たまらず、マテリアルは目をふさぎ辺りをウロウロし始めた。


蓮斗「目を強化したのが仇になった様だな」


普段何とも思わない光でも暗視ゴーグルや赤外線ゴーグルつけた状態では目に相当なダメージを与えることができる。


奴は俺のスピードについていく為に、目を強化した様だ。その選択は悪くはないが後の事を考えなければ足元をすくわれる。


拘束され、食べられそうになったおかげでわかったことがある。


蓮斗「触手の内側にに心臓があったとはな……」


触手は攻撃する為にあったのではない。心臓を守る為にあったのだ。


拘束される寸前、一つだった尾をバラバラにした時、赤く輝くダイヤモンドの様な物がチラッと見えたのだ。おそらく、あれが心臓だろう。


あれをもぎ取るか破壊すれが奴を倒すことが出来る。


しかし、あの触手に捕まらない様に心臓を破壊するかが問題だ。


こういう時の為に、ジェネレーションには武器装備がある。銃であったり、刀であったり種類はいろいろだ。


今の蓮斗には、それがない。


何かで他の機能があるはず。ミサイルだとか、手榴弾でもいい。とにかく奴を倒す術を探さなくては……


??「テンニササゲヨ……」


また、あの声が聞こえた。今度は幻聴なんかじゃない。


??「オノレヲテンニササゲ、ヨブガイイ……」


己を天に捧げ? 一体どういうことなのだろうか。呼ぶのは何を呼ぶのか……


??「オマエハシッテイルハズダ……ワレノナヲ……」


次の瞬間、脳内に稲妻の様な衝撃が走る。


(俺は知っている! この声を……そして……)


懐かしい記憶が蘇る。どうして今まで、忘れていたのだろうか。どうして、今頃になって思い出したのだろうか。


ある時を境に亡くした記憶、いや、なかったかの様にされた記憶。それが、徐々に蘇る。


蓮斗は右手を天に向け、呪文を唱えた。


蓮斗「全てを喰らい尽くす神龍よ!次元を超え、今こそ封じられし禁断の呪刃をここに顕現せよ!」


突如と異次元から日本刀を思わせる美しい曲線を描いた、細くながらかな漆黒の刃が鎖に繋がられた状態で出現した。


それを手に持つと鎖が廃となって消えた。


蓮斗「神龍ノ呪刃(オーバーロード)!」


呪われしその刀はただならぬ威圧と威光をはなち、全ての生命を奪いかねない。


自身をも呪い殺しかねない。


ギィィィィィイ!


マテリアルは再び、触手を一つにし、蓮斗に襲いかかる。


その刹那ーー、


シャン!


ギィィィィィイ!?


振り下ろそうとした瞬間、尾がバラバラに切断されていた。


奴には何が起こったのか全く理解できなかった。先程とは比べものにならないくらいパワーとスピードが上がっていた。


目にも止まらぬ早さで次々と触手を切っていき、再生しようにもされる前に次々と切られていく。


蓮斗「食らいつくせ」


バラバラになった触手が蓮斗の刀に全て吸収される。吸っていくにつれ、どんどん輝きを増していく。


気が付いた時には奴は触手を全て食われ、心臓丸出しの状態になっていた。


ギィィィィィイ!!ギィィィィィイ!!


何故、再生しないのか混乱している様だ。


(こいつ)が食ったのは触手だけじゃない。生きていく為に必要な物、全ても喰らい尽くしていたのだ。


無論、再生するための細胞もだ。


心臓は足りなくなった物を補う為に、再生を後回しにしているのだ。実質まだ死んではいない。


そのうち再生が始まるだろう。


その前に殺す。


蓮斗は天高く、神龍ノ呪刃をかかげ、全神経をつぎ込んだ。


蓮斗「全てを食らいつくせ! 獄炎暴食(オーバーハンティング)


放たれた炎がマテリアルを包み、球体と化した


バキ!ボキ!バキ!


球体の中からはで骨が折れる音や何かを噛み砕いた様な音がする。


炎は燃やし尽くすのだはなく、食い尽くしていた。


しばらくすると、炎は消え、心臓だけが残っていた。


蓮斗「これが心臓か……綺麗だな」


ダイヤモンドコアと呼ばれるだけあって、宝石の様に輝いていた。


というか、これ本物のダイヤモンドらしい。この大きさと透明度から見て高く売れそうだ。


ただ、心臓だけあって血の匂いが半端ではない。専門の機関で落としてもらう必要がある。


捨てるのももったいないのだ、こっそりポケットに入れた。


蓮斗「解除……」


××××××を解除しました。耐久度及び破損なし。お疲れ様でした。


やはり、×の部分が聞き取れない。それ以外は全然聞き取れるのだが、自動音声システムの故障だろうか。


ジェネレーションを解除した瞬間、蓮斗の視線が急に横になった。


蓮斗「……使いすぎたか」


どうやら倒れた様だ。


物凄いだるさと疲労感が襲ってきた。それに耐え切れず蓮斗は気絶してしまった。


















































































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