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ネクスト・ウォー・ジェネレーション  作者: ザウルス
入学編
4/12

予感……

心の中で服部に対し後日どうやって謝ろうか考えてると始業のチャイムがなって教室のあちらこちらで雑談していた生徒たちが慌てて席に戻る。


しばらくすると担任がやってきた。


「は〜い、一年四組の皆さん。私はこのクラスの担任をすることになった、鬼瓦京子です。よろしくね」


それを見た蓮斗は驚いた。


担任は明らかにここの生徒より若い。というか、完全に幼女であった。黒板に名前を書こうとしているが、身長が足りず、「うーんしょ!」と真剣に足を伸ばしていた。


その様子を見たクラスの女子は「かわいい」と思ったのは言うまでもない。


小十郎「む、担任は京子殿でござったか。」


蓮斗「お、知ってるのか?」


小十郎「何を言おうにも、学園のマスコットキャラ的な存在でござる。あだ名は鬼子ちゃんでござる。ちなみに、拙者が中等部2年の頃の副担任でござった」


蓮斗「へぇ〜、ちなみに年齢は……」


ドス!


年齢については聞こうとしたその時、蓮斗の机にチョークが弾丸のごとく机に飛び、未だに回転をし、けむりが出ていた。


京子「あれれ、チョークが折れちゃいました〜。どこにいたのでしょうか」


完全に狙ってやっただろ。しかし、かなり小さい声で喋っていたにもかかわらず、このありさま。どんだけ地獄耳なのだろうかあの先生は


靖彦「女性の年齢を聞くのはダメだよ?」


靖彦の言うとおりである。軽い気持ちで聞いた俺が悪かった。


でも、気になるものは気になる。


今思えばだが、服部を気絶させて正解だった気がする。ロリコンなあいつの前に京子先生を立たせてみろ、息をはぁ、はぁ、きらしながら声をかけるに違いない。


服部の事は後にして、とりあえずホームルームに集中する事にした。


京子「それでは、まず自己紹介から始めましょう。え〜と、あなたから順に縦に行きましょう。」


指名されたのは窓際で1番前の女子生徒だった。起立をした後、出身校や趣味など自己紹介を始める共に、自分がどうしてここに入るったのか理由を述べた。


まぁ、多くが勇敢な戦士たちを影で支えたいや、ジェネレーションに興味があるなどのよくありがちなものであった。


京子「それじゃ〜、次の人どうぞ」


蓮斗「はい」


なんて言ったらいいのか考えている途中で運が悪く順番が来てしまった。しかし、冷静な物腰で静かに立ち上がった。


蓮斗「天照中学校から来ました、龍ヶ崎蓮斗です。趣味は旅行とゲームです。よろしくお願いします」


普通な挨拶であった。ここにきた理由などは大したものじゃないので言う必要はない。


龍ヶ崎と聞いて担任は何やら驚いた表情で俺のことを見てきた。何事と思ったが担任は次のように述べた


京子「もしかして、蓮斗さんは天荒さんの弟ですか?」


蓮斗「はい、姉をご存知ですか?」


京子「それはもう、私が一年の頃担任した子ですからね〜、学園で知らない人はいないと思いますよ〜?」


龍ヶ崎と聞いて全員が蓮斗の方向へ向いてきた。姉である龍ヶ崎天荒は鬼頭凛音と同じくらい有名なのだ。


あまり知られたくはなかった。優秀な姉に比べて僕は微塵のかけらも感じない。


それを察したのか、担任は「次の人どうぞ」と話を進めた。


京子「全員クラスメイトの名前は覚えましたね?それじゃ〜、次に委員長を決めたいと思いま〜す。立候補者はいますか〜?」


自己紹介も一段落し、担任が期待の眼差しを向けながら訪ねてくる。


私、僕ならこのクラスを引っ張っていくぜ!!みたいな、リーダシップにあるれた強者がいるわけがない……と思いきや、2人の勇敢な戦士がいた。


京子「前園恋歌さんと風魔小十郎君。2人は中等部の頃同じ生徒会委員でしたから問題はありませんね。」


前園恋歌と言われた生徒はメガネをかけ、いかにも生真面目そうな風貌の持ち主であった。


才女感はあっていいと思うが、小十郎はなぜ候補したのだろうか。後に聞いてみたところ


小十郎「拙者は将来風魔一族の首領となる身でござる。その為にも人を動かす修行をしたいのでござるよ」


それなら別に、ここに来る必要なんてないのではないだろうか。まぁ、小十郎にも小十郎なりの理由があるのだろうから深追いはしない。


担任が依存はありませんかと尋ねると2人は「はい!」といい、他の生徒も満足しているようだ。


京子「さっそく悪いですが、今日の放課後に多目的室にきていただけますか? 一週間後に特務科と合同で親睦会を開こうかと思ってるの。まだ、内容は決まってないから特務科の委員長と話あって決めてください〜。

この機会に特務科の子達の仲良くなってくださいね〜」


特務科との親睦会。という事は鬼頭凛音と接触できるチャンスだ。噂通りなのかきちんと確かめておきたい。


京子「じゃ〜、今日はこれで解散です。みんな気おつけて帰ってね〜」


そういうと担任は出て行ってしまった。


小十郎「それでは、行ってくるでござる」


蓮斗、靖彦「行ってらっしゃい〜」


小十郎は前園と一緒に多目的室に向かった。


今日は帰っても特にやることがなく、暇なので靖彦にゲームセンターで遊ばないかと誘ってみた。いつもは、悪友と一緒にゲーセン荒らしに行くのだがお生憎、悪友はノックダウン中だ。


靖彦「ごめん、僕もこの後用事があって……」


運が悪い事に靖彦も何かしら用事があるみたいだ。


蓮斗「そうか、お前も色々と忙しいんだな。」


靖彦「ごめんね、せっかく誘ってくれたのに……」


蓮斗「いいって、また今度誘うから。あ、これ俺の番号な。何かあったら電話してくれよ。」


紙に書いた携帯番号を靖彦に渡した。ついでに服部の番号も書いておいた。


靖彦「ありがとう、これ僕の番号ね。」


互いに携帯番号を交換しあった。直接赤外線通信でやればと思ったが、携帯を家に忘れてきてしまったからだ。情けない限りだ。


蓮斗「んじゃ、俺はお先に。」


靖彦「うん、気をつけてね。」


さよならの挨拶を交わし、蓮斗は教室から出て行った。






靖彦「……さて、やろっと」


クラスメイトがいなくなったのを確認し、靖彦はカバンの中からカードを取り出した。


靖彦は趣味で占いをやっているのだ。前の学園では、よく当たると評判で特に女子からの恋愛相談が多かった。


やってるのは、靖彦オリジナル占い、運命「ライン」対象者の事を思い浮かべ、44枚あるうちカードの内の二枚を引き、自信に何が起こるのかを占うのだ。


靖彦曰く、その対象者には絶対にばれてはいけないとのこと。なんだか、呪いをかけてるかのようだ。


靖彦「彼の運命は……」


シャッフルしたカードの束から二枚を引く。


靖彦「これは……」


それを見た靖彦は口を塞いでとても驚いていた。


靖彦「ピンクのハートのカードは運命の出会い。」


一枚目のカードは恋愛のカードだった。今日のうちに運命の出会いをするだそうだ。


問題はもう一枚


靖彦「覇者のタワーの逆向き……」


タワーが逆さまに絵がかれている。このカードには同じ絵でも上下の出方で大きく変わる。


例えば、今でた覇者のタワー。上向きなら出世、女性は玉の輿に乗るなどいい物だ。


しかし、その逆は……


靖彦「……崩壊。かつてないくらいの災難が彼を襲う。」


1番出てはいけないカードだったのだ。


これはあくまで占いだ。必ずしも当たるわけではない。


しかし、蓮斗にあった時から靖彦には只ならぬ予感がしたのだ。


靖彦「何事もなければいいけど……」


窓の外を見つめると、快晴とニュースでも言っていたにも関わらず今にも雨が降りそうであった。


正に、その予感があたろうとしていたのだ。


























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