ラッキーなのか!?
これはラッキーと言うべきなのだろうか。
突然の風により春を思わせる桜の花が辺りに飛び散る。
その風は止むことはなく、ある方向へと向かう。まるで意思のあるかのように。
龍ヶ崎連斗はこの春高校生なる。登校初日にいきなりイベントが発生した。
??「蓮斗、見たか?」
小学生からの親友であり、悪友でもある服部勘太が意味深な声で話しかけてきた。
蓮斗「何のことを言ってるんだ?」
あえて知らん振りをする。こいつに振り回されるといつもろくなことがない。
服部「いきなりだったな。」
蓮斗「ああ、美しいものほど儚いものとよく
言ったものだ。」
服部「そうだろ、あの一瞬がいいんだよな。
見えるか見えないかが」
どうやら、服部は桜よりもあそこにいる美少女のある物が興味あるようだ。
服部「でも、ショックだよな。くまさんパン
ツとはまだ幼稚だな。」
あと一瞬、風とともに女の子のスカートが舞ったのだ。女の子は気づいてないようだが、丸見えだった。
蓮斗「お前、あれが誰だか知っていていって
るんだろうな?」
目の前にを歩いている美少女を指差しながら問う
服部「ああ、知ってるよ。この学園でベスト 5に入る程の美形を持ち、それでいて、学園最強の鬼頭凛音。デートできたら死んでもいいぜ。」
蓮斗「下手なことを言うな。殺されるぞ?」
服部「あんな美少女に殺されるなら俺は構わ
ない!」
こいつは生粋の変態だ。こいつ自身は紳士だとほざいてはいるが俺をはじめとした、元クラスメートは変態紳士と呼んでいた。
まぁ、顔もそんなに悪くないし、スポーツもできるからその性格を何とかすればかなりいけてるとは思う。
改めて彼女を見るが、まるで幻覚のように消え失せていた。目をこすって再度辺りを確認するがどこにもいない。
それを面白いと感じたのか服部がからかってくる。
服部「お、一目惚れしたのか? こりゃー、天
荒姉ちゃんに報告せんといかんな〜」
蓮斗「なんてそこでうちの姉ちゃんがでてくる!!……まぁ、確かに美人だけど」
服部「おお、やっぱ脈あり!?」
蓮斗「ちがう!!お前はどうなんだよ!?」
服部「は、俺は紳士だ。年をとったババアに
は興味ねーよ。」
肝心なことを言うのを忘れていた。服部は中学生になってから突然のロリコンへと目覚めたのだ。理由は竹やぶを歩いていたらとある水着写真を拾ってそれを見たら世界が変わったんだとか。
蓮斗「おまえ、いつかクラスの女子から総ス
カンされるぞ」
服部「うるさい、それだからババアは嫌なん だよ。ほら、 あれみろよ。」
服部が指差した方向には7〜8歳ぐらいの小学生が集団登校していた。
服部「みろよ、あの小さくて妹成分がムンムンしているあの子達を」
(そのうち、捕まるんじゃないかな……)
恐らく、怖い大人たちから守るためとか言って小学生に入り込みそうだ。警察のブラックリストに乗るだろうな200パーセントの確定で。
服部「ま、お前は超絶美人な姉がいるお前に は彼女はいらないか〜。強いし料理は美味しいし。お前にベタ惚れだもんなー」
蓮斗「あれのどこがベタ惚れだよ!? もう、ブラコンを通り越して、ストーカーだよ!!」
昨日なんて、メールが9999+となっていて確認していたらオーバーヒートしてケータイが壊れてしまった。だから、今は新し物を取り寄せている。丁度、変え替えようと思っていたからよかった……とまではいかないがよしとする。
服部「大好きな弟に一年間も会えてないんだ 、ちゃんと返時しなかったお前が悪い。」
それについてはないも言えない。確かに、天荒姉ちゃんとはしばらく会えていない。定期的にメールや電話をするように約束していたが、外国にいるだけあって通じないこともあれば、料金が高いので親から規制されていたのだ。
向こうはそんなの御構い無しに送ってきているようだが……
服部「そういえば、もうそろそろこっちに来るってくるみたいなこと言ってなかったか?」
蓮斗「ああ、向こうでの研修期間は終わった
から残りは日本で学ぶんだとか。明後日あたりにでも飛行機に乗って帰ってくるみたいだ」
服部「へぇ〜、となると蓮斗の一つ上の2年 生になるわけか。それしても、アメリカに行けるのはとんでもない天才だな。お前の姉ちゃんは」
蓮斗「しょうがないよ。俺たちはどう頑張っ
ても無理なんだから」
服部「それもそうだな。あ〜あ、俺も女で産まれていれば、ジェネレーションを起動させて、エリートコースまっしぐらなのによ。」
蓮斗「なら性転換手術をするか?もしかした
ら、奇跡が起こるかもしれんぞ?」
服部「冗談はよしてくれ、何のためにここに
来たんだ?」
蓮斗「そうだな、俺たちは発動できない代わ
りに作ることにしたんだからな。……というか、もうこんな時間じゃないか。早く行くぞ!!」
服部「ガッテン!」
少し強張った声で話を打ち切り、入学式が行われる学校へと向かう。
途中走っていると、後ろの方から奇妙な感じがした。立ち止まって見るが、そこには桜の木が生い茂る道しかなかった。
気のせいかとおもい、再度学園へと向かった。
said ??
クギァァァ!!
暗い静かな林の中で突如として、獣の雄叫び声が響く。獣は獲物を見つけ次第です次々と襲いかかる。
次の獲物を捕まえようとした瞬間突然の視界が真っ二つに割れた。
??「やりましたね。アリスレット様」
アリスレット「ええ、でもまだ1匹取り逃がしたみたいです。行きますよレベッカ!」
レベッカ「仰せのままに!」
謎の2人が突如としてあわられその獣を殺害した。そして、2人はもう1匹の獣を探すために林の深くへと入っていった。
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