ファティグマさいきょーでんせつ 第8章 『にせぐまあらわる!』
子供の頃のレオンが書いた物語です。
本編には一切関係がありませんので、読み飛ばして頂いても何も問題ないですw
ある日たびびとがこまっていた。
町へむかうはしがこわれて通れなかったからだ。たびびとがこまったなあというと
「だいじょうぶかいぼうや」
とそこに一ぴきのくまがあらわれた。
「あっもしやでんせつのファティグマでは?」
たびびとがいうと、くまは
「そうだ」
といった。
「ファティグマ、はしをなおして!」
たびびとにたすけをもとめられ、くまは
「よしわかった」
となぞのかまえをとった。
どかーん!!
くまのはなったこうせんが、はしをこなごなにした。
「あ!なんてことするんだ」
「ひっひっひ。つぎはお前もこうしてやろう」
「うわー!」
たびびとがにげだすと、くまはこうせんをたびびとのせなかに当てた。
「ぎゃー!」
たびびとがばくはつした。がくり、とたおれると
「ファティグマは、あくまだったんだ……」
そういってしんだ。
「ひっひっひ。このまま町にいってめちゃくちゃにしてやろう」
くまはそういうと森の中へときえていくのだった。
「やあ、町のみんな」
くまがファティスにあらわれると、みんなはすごくよろこんだ。
「ファティグマだ!」
「ファティグマがきてくれた!」
「ひっひっひ。そうとも、おれさまがファティグマさ」
くまはそういってはをむき出しにした。みんなはちょっとこわいなと思った。
「ファティグマ、はしを直してくれたって本とう?」
「ん?まあ、そうなんじゃない?」
「あれ?いつものやついってくれないの?」
「うるさいな。ちょうしがわるいんだ」
くまはそういうと、こうせんをいえにあてた。
どかーんずどーん!
クリスのいえがこなごなになって、らんぼうもののクリスはすごくおこった。
「うわーファティグマなにするんだ」
「うるさいこぞうめ!」
ファティグマがクリスをなぐった。
ぼかっ!
クリスはしんだ。
「あっしんだ!」
町の人がさけんだ。
「きゃーたすけて!」
「ひっひっひ。お前らもこうしてやろう」
くまがなぞのかまえをとった。ファティスがあぶない!そこに!
「まちな!わるさはゆるさないぜ」
べつのくまがあらわれた。こうごうしいひかりをまとっている。
「ほ、ほんとうにファティグマなの?」
女の子がそういった。
「ほんとうだよ!ほんとう!」
くまがいった。ほんもののファティグマだ!
「くっ、ファティグマになりかわってあくじのかぎりをつくして、ファティグマのしんようをなくしてやるおれの作せんがくるうなんて!」
にせぐまがいかりくるう。
「こうなったらほんものをしまつしておれさまがファティグマになってやる!」
にせぐまが手からこうせんをはなった!
「あわてんぼうなぼうやだぜ」
ファティグマはそれを、神の力ではねかえした。ビビビビビ!しびれるにせぐま。
「うわー!くっ、今のはほんのあいさつ代わりさ。まだまだだぜ!くらいな」
バリバリバリバリ!
さっきよりつよいビームだ!
「あまいぜぼうや!」
ファティグマもビームをはなち、二つのビームがくう中でげきとつする!!
どっかああああん!!!
けむりがはれ、二人のくまがにらみあう。
「こうなりゃようしゃしねえぞ」
にせぐまがけんをとりだした。
「きりあいか。おあいていたす」
するとファティグマもけんをとりだした。二人のくまははげしくきりあう。
キンキンキンキンキン
「どうしたぼうや。もうこうさんか」
「うるさいっ」
キンキンキンキンキン
キンキンキンキンキン
きりあいをせいしたのはファティグマだ!にせぐまのけんがとんでいく。
「さあこうさんしな」
「く、まいったおれのまけだ」
にせぐまはこうさんした。
「はやく町から出ていくんだ」
「わ、わかったよ」
ファティグマがせをむける。すると
「ばかめ!今のはウソさ!」
にせぐまが手をかまえた!ファティグマがあぶない!
「おいおいぼうや。ウソはいけねえなあ」
しかしそれよりもはやくファティグマがふりむくと、にせぐまにビームをはなった!
「ぎゃーっ!」
にせぐまは黒こげになった。
「なぜだ。なぜおれのウソがわかった?」
「おぼえておきなぼうや。ファティグマはウソを見ぬくプロフェッショナルなのさ」
「ファティグマ、おそるべし……」
にせぐまはしんだ。
「すっかりヤンチャしたらしいな。そうら!」
ファティグマがそのいぶきをしゅういにふりまくと、こわれた町がもとにもどっていく。
「なにがあったんだ」
「あ!クリスが生きかえった!」
「みんな今までわるかった!」
「いいよー」
クリスとたび人も生きかえった。クリスはいいやつになった。
「ファティグマありがとう!」
「ありがとう!」
町の人たちにかんしゃされると、ファティグマは夕ひをせにさっていった。
ファティグマはみんなのまもりがみ。つぎはきみをたすけにきてくれるかもしれない。
「ほんとうだよ!ほんとう!」
◆◆◆◆◆
「というわけで、この後死んだと思われてた偽グマがさー」
「あっ、う、うん。もう十分かな……」
《帰り道のダニエルとスルーズの一幕》




