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港町ジークス『幽霊船の伝承』

挿絵(By みてみん)

 レッドオーブを手に入れた俺たちは、次なるブルーオーブ入手に向けての作戦を練る為に一度フォスターの町へと戻ることとなった。


「まさか本当に出来ちゃうなんて……」

「やはは。何でもやってみるもんっしょ」


 魔法を使ったウィズ自身が、自らが果たした成果に驚いている。

 驚くというのなら、俺だってそうだ。あんなことクエハーでは出来ないし、頭にもなかった。

 でもそれは仕方のないことだろう。たまたま上手くいったが、魔法で破壊した瓦礫が当たってオーブが壊れる危険性だってあった筈なのだ。本来はあんなこと、許すべきではなかったのに。

……次は、中途半端にならないようにしよう。

俺は自身に固くそう誓うのであった。


◆◆◆◆◆


 それから四日後。以前と同じように宿屋のロビーに集まった俺たちは、早速次のオーブ入手に向けた話し合いを始めていた。


「最悪十日以上は掛かると見ていたんだが、まさかこんなに早く済むとは……」


 未だに信じられないといった様子で呟くレオンだったが、ラドナ遺跡での困惑と違い、その言葉には喜びの色が感じられた。


「これは僥倖だ。ここで時間が短縮出来たことで、ブルーオーブ回収に余裕が生まれたからな」


 レオンの言葉には、このオーブ回収におけるタイムリミットの存在が含まれている。

 俺には説明が無かったが、確かあと二十日で魔人デルニロに次の生け贄を捧げる日が来る設定になっていた筈だ。

 それを逃せばデルニロの出現はもう一ヶ月先となる上、犠牲者も増えてしまう。レオンは何としても今回でデルニロとの決着を着けたいのだろう。

 ……しかしなんと言うか、やっぱり乗り物がないのは不便だなあ。

 ラドナ遺跡からフォスターまで、歩き通して片道四日である。

 おかげですっかり野宿にも慣れたけれど、俺みたいな貧弱もやしはそれだけでヘトヘトなのだ。四日間歩き通しというのは、現代人にとってはそれだけで相当な苦行なのである。

 にも関わらず、周囲は魔法使いのウィズに至るまで平然としている様子。

 この、体力お化けたちめ……。


「今回の功績はミーナの知識と、スルーズの機転によるものだ。武力だけではない解決方法もあるんだと学ばせてもらったよ」

「けっ」


 レオンの言葉に、武力での解決の機会を奪われたバレナは鼻白む。

 そんな彼女の態度をスルーして、レオンはこちらへと目を向けた。


「それで、ミーナ。すまないんだが、オーブについての伝承を、詳しく教えてくれないか?」


 まあ、そうくるだろうと予想はしていた。気になるよな。ブルーオーブの伝承。任しとけ任しとけ。四日もあったんだ。帰る間にバッチリ考えといたから。


「……はい。分かりました」


他の面々の手前もあって丁寧に返事をすると、少し間をおいて俺は口を開く。


「伝承には、こうありました。

 『始まりの石壁に護られし、紅き宝玉。深き地の奥へ進み、番人を退けし勇者にその姿を現さん』

 『海に浮かぶ棺桶に蒼き宝玉ありけり。肉のない子供に酒を、そして親には武を捧げよ。さすれば宝玉その手に輝かん』

 『草木繁った迷宮に眠りし翠の宝玉。行きは天国帰りは地獄。求めし者は華にその身体を捧げることなかれ』

 ……この三つ、です」

「ふむ……」


 話を聞いたレオンは口元に手をあて思案する様子を見せると、


「レッドオーブはともかく、グリーンオーブについては間違いないな」


 と頷いた。


「オーブ自体は何のトラップもなく祭壇みたいな場所に置かれていてな。簡単に入手出来たんだが、その途端植物モンスターがうようよと出てきて……」


 あの時は大変だったなぁ。と感慨深げに呟くレオン。ってことは、その帰りに俺を拾ったってことか。何度も思うがとんでもないバイタリティーだな。


「とにかく、それならブルーオーブについても記述を信じて良さそうだな。えーと、内容は……」

「んなもんこっちで考えてもよく分かんねえだろ。ミーナ解説しろ」

「あ、はい」


 まだるっこしいのは嫌いだと明言しているバレナ。当然そうくるだろうと思っていた俺なので、用意していた説明をしようと口を開いたのだが、

「ちょ、ちょっと待ってくれ」

「え?」


 それは、妙にそわそわした様子のレオンに止められた。その行動の意味が分からず眉をひそめる俺だったのだが。


「お、俺!俺が当てるから」


 お前ワクワクしてんじゃねぇよ!

 時間が短縮出来たとか言ってた奴の行動か?これが。

 隣のバレナ嬢も、「マジかお前……」とドン引きしてるじゃねーか。


「いいか、まだ言うなよ?今答えるから」

「え、ええ……」


 確かに古文書とか宝の地図とか、そういうの解読出来たら楽しいだろうけどさぁ。まったく!この勇者はまったく!

 俺がレオンの行動に若干引いていたその時、「はい!分かりましたわ!」と律儀に手を上げる者がいた。


「え?リューカさん?ど、どうしたんです?」


 なんとリューカである。何事かと思い話を伺うと、彼女は鼻息を荒くしながらこう口にした。


「つまり、海の上にプカプカ浮かんだ棺桶の中に捕らわれたガリガリのお子様にお酒を飲ませれば良いんですのね!」

「 」


 絶句。言葉を失う俺たちであったが、気を取り直したバレナがふんす、と鼻を鳴らすリューカに噛み付いた。


「そっっっのまんまじゃねーかッ!少しは頭捻れこのすっとこどっこい!ってか栄養失調のガキに飲酒させんな鬼畜かテメェは!」

「んま!なんてこと言うんですの!そんなワケ……、そんな……、そうなの?」

「ちょっといいかしら?」


 言われて、自身の発言のどこが変なのか分からずリューカは首を捻る。……竜族は幼少期からお酒飲めるらしいからなぁ。

そんなリューカに代わり、口を開いたのはウィズであった。


「この、海に浮かぶ棺桶というのは、船のことじゃないかしら?」

「あ、それは俺も思ってた。船だよな!しかし海に浮かぶ棺桶って言い回し、実にかっこいいよな……」


 いやあの、クイズ番組じゃないんだけど?

 そんな俺の心の声などお構い無しに盛り上がるレオンたち。次はスルーズが手を上げた。


「はい、スルーズさん……」

「確かに船ってのはそれっぽいけどさぁ?ただの船に棺桶ってのは酷くない?」

「でも、他に思い当たるものもないぞ?」

「だからさぁ、船は船でももっとそれっぽいのがあるっしょってコト。ほら、難破船とか」

「そっ、それだあぁぁぁぁぁぁ!!?」


 核心を突いたスルーズの言葉を受けて、レオンは声を張り上げる。

 そんなレオンに続いて、ウィズも口元に手を当てて「あっ」と声を上げた。


「難破船……ひょっとして、ジークスの港で騒ぎになってる幽霊船のことじゃない?」

「そっ、それだあぁぁぁぁぁぁ!!?」

「はっ!ひょっとして肉のない子供とは痩せすぎて骨になってしまったお子様のことではなくって!?」

「そっ、それだあぁぁぁぁぁぁ!!?」

「ゆ・う・しゃ・さ・まぁ~?うるさいですよぉ~?」


 いい加減腹に据えかねたので詰め寄って太股をつねると、レオンは「す、すまん……」と項垂れるのだった。

 あと天丼すな。ドラゴンお嬢。


「恐らくですがここで言われている親、子供というのは、船長と船員の関係のことだと思います。船乗りは、自分の船の面子を家族に例えることがあるとか」

「なるほど」

「そういうことでしたのね」


 とりあえずクイズ番組はやめさせ、俺が解説を担当する。あのまま明後日の方向に行かれても困るし。


「じゃあ、要約すると幽霊船に乗り込んでお化けたちと酒盛りをしろってこと?」

「恐らくそうでしょうね。親には武を、とありますので、船長は倒す必要がありそうですけど」


 スルーズが纏めた通り、ブルーオーブのイベントにはエールが必要であり、プレイヤーがエールを持っているか否かでがらりと難易度を変えるイベントなのである。


「じゃあエールを手に入れないといけないのね。でも、どうするの?」

「ウィズ?」


 話を聞いた上で疑問を挟んだのはウィズである。


「幽霊船の場所なんて分からないし、私たち酒場には入れないのよ?」


 例の乱闘騒ぎのせいで、俺たちはフォスターの酒場を出禁にされているのである。元凶の一人である彼女にそれを言われると何ともいえない気持ちになるが、言っていることは間違いないだろう。


「そうだな」


 と、そう呟くレオンであったが直後に小さくウインクすると、


「だから、それを知ってそうな町に行くんだよ」


と口にした。


「それって……」

「港町、ジークスだ」


◆◆◆◆◆


 ジークス。クエハーの舞台であるルード大陸において、唯一海に面した場所に作られた港町である。

 町自体は小さいがこの港を通じて海外との貿易を行っており、かなりの重要拠点であると言えるだろう。


「ここが、ジークス……」


 海の見える町を一望し、俺は小さくそう呟いた。

 ゲームではブルーオーブ回収に立ち寄る他、後半になると船での移動が解禁されてマップの移動が楽になる為に、ちょいちょいお世話になることとなる場所なのだ。

 ──しかし。


「うーん。あんま活気がないな」


レオンの言う通り、ジークスの町は港町というには随分と静かであった。港にも人がおらず、船が出港している様子もない。


「もっとこう、賑わってるもんだと思ったんだが……」


 訝しげに町を見渡した後で、レオンは首を傾げると振り返った。


「静かと言えば、お前もだなバレナ。なんかさっきから大人しくないか?」

「いっ!?……べ、別に何でもねェよ!」


 レオンの指摘に、明らかに動揺した様子を見せるバレナ。

 するとそんな彼女の背後から手がにゅっと伸び、その肩を勢いよく捕まえた。


「わっ!!」

「にゃあぁぁぁぁぁ~ッッッ!!?」


 悲鳴を上げ、飛び上がるバレナ。彼女の背後に立ったスルーズは、ししし。と笑った。


「バレっちはお化けが怖いんだよねぇ~」


 そう。スルーズの言った通り、バレナは幽霊やらそういった類いの怖いやつが嫌いなのだ。……そういえばゲームでも、この幽霊船イベントでは一風変わった彼女が見れるんだよな。

 そんなことを思いながら目を向けていると、次の瞬間にはスルーズは思いっきり頭を殴られていた。


「ぁいっだあぁぁぁぁぁ!?」

「てんめぇっ!あにしやがんだ!!」


 真っ赤になって拳を構えるバレナと、ど突かれて頭を押さえるスルーズ。そんな二人に目を向けた後で、レオンはハァ、と嘆息した。


「元気そうで何よりだ……。とりあえず、今やるべきことは俺たちを乗せてくれる船を探すこと。それと酒場でエールを受けとること、だ。どちらも大人数で押し掛ける必要もないし、ここでチームを二つに分けようと思うんだが……」


 レオンの言葉に、互いに顔を見合わせるヒロインズ。

 まあ、今の発言通りなら三人はレオンに同行出来ないことになるからな。


「は、はい!私はどうかしら!?」

「何だウィズ。何がどうかしらなのか知らんが、残念ながら挙手制じゃない」

「しょぼん……」


 早速アピールしようとしたウィズが撃沈する。挙手制じゃないと口にしたその言葉通り、レオンは面々をじっと見渡すと、こう宣言した。


「ミーナ、スルーズは俺と船の交渉。ウィズ、バレナ、リューカの三人はエールの確保を頼む」


 その発言にウィズがショックを受けて色を失い、リューカは「分かりましたわ!」と意気込み、バレナはふんっと鼻を鳴らした。


「あのぅ。勇者サマ。な~んであーしはこっちなワケ?」


 そしてこちらに選ばれたスルーズは、向こうが良かったんだけど……。なんて空気を出しながらおずおずとレオンに問い掛ける。

 まあ、言わずもがなだと思うけど。


「お前酒場に置いていったら使い物にならなくなるまで飲みまくるだろ」


 ですよねー。

 冷酷無比に告げられるレオンの言葉にショックで色を失うスルーズ。あれ?デジャヴかな?

 そしてもう一人、俺についてなんだが……、貴重なヒロイン枠を減らしてまで何故入れた?

 そんな抗議の目に気付いたかどうかはさておき、レオンは俺とスルーズの二人に目配せすると、「よし、港にいくぞ」と歩き出した。

 ちょ、待てって!


「ちょっとぉ?勇者サマぁ~?」


 慌ててその背を追う俺たちだったが、程なくして足を止めているレオンに追い付いた。


「どうしたんですか?」

「……あー、いないねぇ……」


 その背を越えて港へと目を向けると、そこは夜中のようにまるで人の気配がなかった。


「寂れてる、なんてもんじゃねーな……こりゃ」

「これじゃ船どころじゃなくない?」

「むむ……確かに」


 そもそも人間がいなければ、交渉もなにもないのだ。二人の言うことは間違いないのだろう。──が。


「おいミーナ、どこ行くんだよ!?」


 レオンの声を背中に浴びながら、俺は一人でずんずんと先に進んでいく。記憶が正しければ、確かこの辺に──、


「レオンさん」


 足を止め、追い付いてきたレオンとスルーズに小さく声を掛ける。

 俺が視線で示唆する方向へと目を向けると、「っ」とレオンは息を飲んだ。


 そこには桟橋に腰掛けて海を見つめる一人の老人の姿があったのだ。


 その姿を少しの間眺めた後、レオンは老人に向かって歩き出した。俺とスルーズも、何も言わずにその後へと続く。



「……あんた、船乗りか?」


 レオンの声を受けてこちらを一瞥すると、老人はまた海へと視線を戻す。


「……いいや」

「俺たちは船に乗りたい。あんた、乗せてくれる船を知らないか」

「船は、出やしないよ。この港から、もう船は出ねえのさ」


 老人が呟くように口にする。その声にあるものは、諦めに似た色だろうか。


「どうしてだ?」

「知らねえのか?若えの。幽霊船だよ。あいつのせいで誰も船を出そうなんて出来ねえのさ。ああ、まったく救いのねえ連中だ」

「……あんたはその幽霊船とやらのことを知っているのか」

「……………………ああ。知っているともさ。昔の話だ」


 潮風の音だけがこだまする静かな中で、老人はぽつり、と語り始めた。


……と、いうことで俺が解説を代行しよう。おじいちゃんの話は長いからな。


 幽霊船の正体は、かつて護送船団の一隻だった船である。

 その船は各地で見付かった宝を自国の国王に献上する為に海路を進んでおり、その中にはブルーオーブもあったという。

 しかし、とある晩に周囲を真っ白に染める程の霧が立ち込め、その船だけを隠してしまった。霧が晴れた後、その船だけが煙のように消えてしまっていたとのこと。

 どれだけ捜索しても見つからなかった為に転覆してしまったのだと皆が諦めていたのだが、一年程経った頃、蒼い宝玉を積んだあの船を夜の海で見た。という声があちらこちらから聞こえてきたのだ。

 

 しかしそれを実際に目撃して生き残った人間の証言によれば、船の乗組員は皆骸骨の姿になっており、水や食料を求めて問答無用で襲ってきたとのこと。

 これが、人々に恐れられ、霧の夜の幽霊船として語り継がれることとなったのである。


 それが、今から二十年前のことだ。


「だがな。それは夜に限った話だった。夜に海域に近付かない様に気を付けてさえいりゃあ、漁をすることは出来たんだ」


 しかし、と老人は言う。


「一年前からだ。奴等は昼間であろうとお構い無しに現れ、近付く船を襲うようになったのよ。これじゃ漁どころじゃねえ。てめえの命が取られちまわぁな。だから誰も海には出ねえのさ」


 どこか遠くを眺めるような目を向けながら、老人は最後にこう付け加える。


「船乗りにも家族がある。てめえが死にたいのは勝手だが、蛮勇に他人を巻き込むのはやめてやれ……。俺に言えるのはまぁ、それくらいだ……」


◆◆◆◆◆


「よう」


 俺を含めたレオン一行が酒場に姿を見せたのは、パーティを分けた二時間後のこと。


「レオン、遅かったじゃない」

「もう始めてっぞ」

「……………………」


 そこにはおろおろと店内を歩くウィズ、一人酒盛りを始めているバレナ、そして目を閉じ礼儀正しく座るリューカの姿があった。


「あー!バレっちずる~い!」

「知ったことかよ。それよりそっちはどうだった?ま、予想は出来っけどよ」


 スルーズの前でエールを飲み干しながら、けっけっと笑うバレナ。先程脅かされたことに対する彼女なりの仕返しらしい。

「お見通しだな」とレオンは苦笑した。


「駄目だった。やはり幽霊船のせいで船は出せないらしい。こっちは──、なんだ。客は俺たちだけか」

「湿気た店で悪かったな」


 レオンの言葉に被せるように、別の声が人の少ない店内に響く。見ると、恰幅の良いひげ面の男がカウンター越しにこちらへと目を向けていた。ここの店主だろう。


「いや、すまない。馬鹿にしているつもりはないんだ。今は幽霊船のせいでどこもこんなもんなんだろ?」

「ああ。去年まではこんなじゃなかったんだがな。お陰さんでこの通りよ。今じゃツマミも出せやしねぇ。エールもそろそろ品切れになるところだったんだ」


 苦笑しながら、店主はそう口にする。どこか寂しそうなその姿にレオンは言い掛けた言葉を引っ込め、押し黙った。


「そうしたら店仕舞いするつもりでよ。しかしあんたらが来てくれた。少しでも、昔の光景を思い出すようで嬉しくてな」


 その目に光るものを浮かべながら、店主はレオン俺たちへと笑い掛ける。


「あんたらエールが欲しいんだってな?好きなだけ持っていきな」


 それで店仕舞いだ。と笑う店主。バレナが、ウィズが、スルーズが、そして俺の目が、レオンへと向けられる。皆が彼に期待しているのだ。

 そしてそれを理解しているからこそ、レオンもまた、


「分かってる。分かってるからそんなに見るな」


と笑いながら手を振り、そして店主の前の座席にドカッと腰を降ろすとこう口にした。


「なあオヤジさん。どうせ辞めちまうつもりなら、俺たちに賭けてみないか?」

「賭け?何を言って……」


そう言おうとした彼の前に、翠と紅、二つのオーブを並べてレオンが不敵に笑みを浮かべる。


「亡霊どもを退治してやるって言ってんだよ」


 そのレオンの後ろに、俺たちが並んでいる。驚いて目を見張る店主。


「あ、あんたたちは……」


 そしてその時リューカは、座ったまま寝ていた……!


「うにゅう……まだ、食べれますわぁ……」

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