第3話
なぜ彼らは僕に優しくするのだろう。
生きる意味のない僕は世の中の汚点でしかない。
生かす意味はどこにあるのだろうか。
ただ抱きたいだけならいくらでも僕なんかより良い人が溢れているのに。
なぜ、何億人の中から僕を選んだのだろう。
「はい、あーん」
「、、、ん、、、」
現在、ご飯を与えられている真っ最中。
「七瀬、飲み込むの遅いね。次入れれないよ」
「、、、量、、、多いから、、、」
「もっと増やす?」
「、、、いやだ、、、」
ここに来てから食事は毎食与えられていた。
だが、僕は食べるのが嫌いで手を付けずそのままにしておくので流石に心配性の瑠姫奈が食べないなら食べさせれば良いと提案した為、時間になると海良が食べさせに来るようになった。
海良は一言で言うならドS。
笑顔で人に恐怖を与える。
僕が壊れていなかったら海良に身も心もボロボロにされていただろう。
「ほら、七瀬、ちゃんと食べないから付いてるよ?」
「んぐっ」
顎を掴まれグイッと持ち上げられ口を舐められる。
「、、、ちょっと、、、自分で出来るよ、、、」
「ほとんど無気力なのにこういう時は動くの?」
「、、、」
図星を突かれて俯く僕をくすくす笑って見ている。
「可愛いね、七瀬は」
「、、、ん、、、あがっ、、、んぅ、、、」
先程とは違う。
濃厚で深い。
舌が口内を掻き乱す。
「ん、、、ねぇ、七瀬。俺の事怖い?」
「はぁ。はぁ。、、、え、、、?」
「君気づいてた?俺が目を合わせる度に逸らすんだよ?、、、海良の時はしないのに。どうしてだろうね?」
そういうと、瑠姫奈は僕の首輪を思いっきり引っ張り自分の顔まで僕の顔を近づけさせた。
突然の事で身体は受け身を取れず、瑠姫奈の身体に抱きつく形となる。
「けほっけほっ」
咽せながらなんとか呼吸を整えようとした瞬間。
視界は周り。
気づけば天井を見ていた。
「、、、瑠姫奈、、、?」
「ふふ、我慢出来ないから今日は加減しないよ」
耳元で囁くように言うと手慣れた手つきで僕の服を脱がせ露わになった性器を優しくほぐし始めた。
「あっんっ」
口に含まれ舌でなぞられれば襲ってくる快楽。
「ああっ!!」
肩で息をしても呼吸は落ち着くどころか更に激しくなる。
「イくの早いね。そんなに気持ちよかった?」
「、、、ちが、、、いっっ、、、」
乳首を強く捻られ痛みで声が出ない。
「違わないよね?身体は素直なんだから。ほら、こっちも解してあげる」
そういうと瑠姫奈は指をお尻の穴の中へと強引に捩じ込んできた。
「ああっ!!いた、、、い、、、まっ、、、て、、、んぅ、、、」
「嫌がる素振り見せてるけど腰動かして本当ど変態だね」
「んっんっ」
身体が暑い。
感じたことの無い快楽の渦。
思考はもう追いついてこない。
指はくねくねと動き回りその度に身体はビクンビクンと反応する。
ズルッと指を抜かれれば強張っていた身体は解放され一気に力が抜ける。
「はぁ。はぁ」
ぐったりとしている僕の上に瑠姫奈は馬乗りになり自身の性器を取り出すと迷う事なく僕の中へと押し込んだ。
「ああっ!!」
痛みで身体がのけ反る。
瑠姫奈は首に手をかけ力を込めそれと同時に腰を動かし始めた。
「、、、るき、、、や、、、め、、、」
上手く声が出せない。
回らない思考で必死に瑠姫奈の手を掴み目で訴えるがそんなのお構いなしというように首に回した手にも、腰にも力を込める。
「はぁ。はぁ。そんな、顔しても、辞めないことぐらいわかるよね?、俺の、何が、怖いの?、海良に見せてる、顔とは違う、俺にあの顔を見せないのは、どう、して?」
「あっ、、、んっ、、、なん、、、の、、、はな、、、んぅっ!」
話は途中で遮られ濃厚なキスが落とされる。
口内を舌が掻き乱し未だ首に回した手に力を込められ幾度となく突かれて。
頭がボーっとして何も考えられなくなり。
息をする事すら難しくなり。
無意識に。
目から涙が一筋出て。
快楽の渦の中。少しずつ意識は遠くなっていく。
「、、、るき、、、な、、、」
掠れた声で絞り出すように呟くと瑠姫奈は首から手を離した。
一気に空気が肺へと流れ込んできた。
僕は数回咳き込み肩で息をしながら呟いた。
「、、、嫉妬、、、しない、、、で、、、僕、、、は、、、るき、、、なの事、、、怖く、、、ないよ、、、」
僕は意識を手放した。
深く包み込まれるように。
深い眠りについた。
「七瀬?気失ったんだ」
ズルッと性器を抜けば嫌らしい愛液が溢れ出る。
「可愛い僕のおもちゃ。今日はこの辺にしてあげる」
乱れた前髪を撫でながら瑠姫奈は呟き僕を抱き抱え位置を直すと布団を掛け部屋を出て行った。
部屋の外には海良が腕組みし壁に寄りかかりながら立っていた。
「いつからいたの?」
「いつからだろうな」
「はぐらかさないでよ。全部見てたんでしょ?」
「まあな」
「海良も混ざればよかったのに」
「俺は後始末で充分」
「ふーん、最高だったよ。殺しちゃうかと思ったよ」
「殺さない為に連れてきたんだろ?」
「そうだよ。まぁいいや。俺は満足したからシャワー浴びて少し仕事するよ。後はお願いね?」
「おう」
そう言うと海良は部屋に入って行った。
「見透かした目で見ないでよ」
瑠姫奈はそう呟いてバスルームへと足を進めた。