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第2話

ベッドの軋む音が室内に響く。

強く首輪の鎖を引っ張られる度に脳内が真っ白になる。

「七瀬、力抜いて?」

「っあっいっ、、、も、、、む、、、り、、、」

「体力ないねー。まだまだこれからなのに」

「もう、、、ゆる、、、して、、、」

「んー嫌だ」

二人で言い争いしているが今の僕に会話を聞き取る余裕なんてなくて。

いつも同じ。


少しずつ二人の行動がわかって来た。

瑠姫奈は普段は家にいる事が少ない。何をしているのかはわからないが夕方ぐらいにいつも決まった時間に帰ってくる。

海良は逆にずっと家にいる。最初は僕の監視役かと思っていた。だが、違った。

海良はそこそこ有名な小説家で何冊か本も出版していた。

監禁されるようになってから部屋に置かれていた海良の書いた本を読んだ事がある。

恋愛。エッセイ。ミステリー。

ジャンルはバラバラなのに引き込まれる内容ばかりだった。

いつも部屋に篭ってカタカタパソコンに向かって小説を書いている。

そして、行き詰まった時乱暴に僕を抱く。

初めは首を噛まれたり舐められたり性器を触られるだけだった。

段々とエスカレートしていった。

初めは痛くて気を失った。

初めて口に含んだ雄は苦味があり喉の奥を突かれる度嗚咽がした。

海良は僕を抱くと新しい小説の案が浮かび上がると喜びながら強引に突いてくる。

僕は痛みに、苦痛に耐えるだけだった。

数時間行為をすれば満足気に海良は部屋を出ていく。

僕は疲れと痛む腰で身動きが取れない。

そんな僕をいつも介抱するのは瑠姫奈だった。

「、、、るき、、、な、、、?」

「おぅ。まだ動けないだろ?風呂入って今日は寝な?」

「、、、うん、、、」

僕の首輪を外して優しく抱き抱え風呂場に連れていく。

僕は自分の力で立っていられず瑠姫奈に寄りかかる形でもたれ掛かる。

瑠姫奈は椅子に座らせると身体や頭を丁寧に洗ってくれる。

「、、、あっ、、、んん、、、」

「お前って感じやすいんだな」

乳首や性器を触られると身体はビクンと反応する。

「、、、る、、、きな、、、こちょ、、、ばい、、、」

「可愛いやつ」

「ああっっ」

「またイッたの?淫乱だな」

「、、、も、、、う、、、やめ、、、て、、、」

僕は座っている事すら出来ず倒れ掛かるが、それを瑠姫奈は受け止めた。

「お前と遊んでいたいけど今日はもうやめてやるよ。ほら、泡流すから壁にでも寄りかかってろ」

「、、、うん、、、」

泡を流されている時、僕は自分の姿を鏡で見た。

首筋には首輪や噛まれた跡。

手首は押さえつけられて痣になっている。

僕の顔は頬を赤らめ自分の置かれた状況に酔いしれている、そんな姿だった。

「なぁに、自分の裸見て発情してんだよ。ほら、行くぞ」

抱き抱えられ、自室に連れて行かれると瑠姫奈は僕の身体を拭き少し大きめの服を着せた。

「俺の服だけどお前にはデカすぎたな」

ガシガシ頭を撫でられる。

「、、、痛いよ、、、」

「わりぃ。髪乾かすからそこ座って」

僕は言われるがまま指示されたベッドの端へ座った。

温かいドライヤーの風と共に不器用な手が僕の髪を撫でる。

不思議な感覚だった。

今までこんなに優しくされた事なかった。

歳の離れた兄は居たが、僕は兄という存在はただ恐怖そのものだった。

瑠姫奈は僕の理想的な兄のようだった。

「七瀬?眠いか?」

コクンコクンと頭が重いのがわかった。

「、、、うん、、、ちょっ、、、と、、、眠い、、、」

瑠姫奈はドライヤーの電源を切ると僕をベッドに寝かせ胸の位置ぐらいまで布団をかけた。

「疲れたんだろ?寝たらいいよ」

「ありがとう」

目を瞑ろうとした時だった。

「あ、忘れてた」

首元でカチャカチャ音がして触ってみると、首には首輪が付けられた。

そう。僕は彼らのペット。

自由など許されない。

でも、それでいい。

「じゃあ、おやすみ」

「、、、おやすみ、、、」

こうして深い眠りに落ちていく。


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