第三十五話
さて、今後俺自身がもっと確りとしようと改めて思った訳だがそんな俺の心境などお構いなしに事態は大きく動いている。なんぞや?と思われるかもしれないが先程まで俺と千歳さんが会話していたんだけど声で男性が居るという事がバレてしまった。そしてモデルさん二人がジッと俺の事を見ていたのも拍車を掛けている。結果周りにいる人が俺に気が付き時間が止まったように固まるという状況に今現在置かれている。
誰も喋る事は無く、誰も動くことは無い。ただただ静寂が支配して周囲の喧騒が耳に痛いくらいだ。流石にこうなっては周りに迷惑だし、何よりも撮影をしてる人達に申し訳ない。なのでさっさと雑貨屋に移動しようかと踵を返そうとした所で、スタスタと真っ直ぐにこちらに向かってくる人が。
身形はとても綺麗だし、パッと見はザ・キャリアウーマンと言った感じの女性だ。そして例に漏れず恐ろしく美人である。そんな女性が俺の前まで来て立ち止まり挨拶をしてくる。
「こんにちは」
「こんにちは。……俺に何か御用でしょうか?」
「ご無礼を承知でお聞きしたいのですが、今日は奥様方とお買い物にいらっしゃったのですか?」
「あっ、彼女達は俺の奥さ…………」
奥さんじゃないと言おうと思ったが、雪音さん達四人が満面の笑みを浮かべてとても上機嫌な様子を見て言葉を飲み込む。もしここで否定したら物凄く悲しむだろうし俺自身彼女達が奥さんと言われて悪い気はしないので敢えて訂正しないでおこう。
「はい。丁度お休みなので皆で買い物に来たんです」
「そうなのですね。夫婦仲が宜しいようで大変羨ましいです」
「あはは、有難うございます」
「そう言えばまだ自己紹介をしていませんでしたね。私はファッション雑誌クリスタリアの編集長をしております、矢崎と申します」
「ご丁寧に有難うございます。私は佐藤拓真と申します。申し訳ありませんが今名刺は持ち合わせていなくてお渡しすることが出来ません」
「お気になさらずに。いきなりお声を掛けたのはこちらですし、プライベートで名刺を持ち歩く人は滅多にいないので大丈夫ですよ。――それで佐藤さんにお声掛けさせて頂いた理由ですが、この後もしお時間が宜しければ一枚だけで良いので撮影させて貰えないかと思いましてお声を掛けさせてもらいました」
成程。そもそも男が外に居ると言うだけで目ん玉が飛び出る程珍しいのに夫婦――編集長の勘違いだが――で買い物をしてるなんて想像の埒外だろう。そして奥さんと仲睦まじくしている様子から女性に対する忌避感や嫌悪感が薄いと考えて、ワンチャン狙いで撮影の話をしてみたという感じかな。しかし俺はモデルでも何でもないずぶの素人だし、一般男性を撮影した所で雑誌に採用されるとは到底思えないし記念に一枚くらいなら良いかもしれないな。
でも一応細かい部分を聞いてから最終的に判断しよう。そう決めて編集長――矢崎さんに声を掛ける。
「そう言う事でしたか。詳しい条件などを聞かせて貰っても宜しいですか?」
「はい。まず撮影料に関してですが最低一億円となります。この金額は私の権限で提示できる限度額でして、会社と相談の上最終的な金額は佐藤様とご相談の上決定させて頂ければと思います。また、写真につきましては先程も言った通り一枚だけ撮影するという形になります。ここまでで何かご質問はありますでしょうか?」
「撮影料が一億円と言うのは少し……」
「申し訳ありません。金額が少ないのは重々承知していますが、会社に一旦持ち帰って相談の上決めるとなるとどうしても時間が掛かってしまいまして。私としても最低でも二倍はお出ししたいのですが権限の関係上どうしても無理でして」
これは完全に俺の言い方が悪かった。変な所で言葉を区切ってしまったし一億では足りなりと捉えられても仕方ない。実際はたった一枚写真を撮るだけでそんな大金は貰えないと言おうと思ったんだけどマズったな。まずは誤解を解かないとと思っていた所で何を思ったのか矢崎さんが神速の動きで綺麗な土下座を決めてきた。
「どうかお願いできないでしょうか?この機会を逃すと二度と訪れないのは明白です。私は佐藤さんの様な素晴らしい男性が居る事を世の女性に知ってもらいたいですし、その為に出来る事なら何でも致します。お金も出来る限り言い値でお支払いいたしますし、私の事も自由にして下さって構いません。なので何卒お願い致します」
「お気持ちは分かりましたがまずは立って下さい。そのままだとこちらもお話がしずらいので」
「…………はい」
「お話は分かりました。撮影するに辺り幾つか条件があります。一つ目は俺の名前を出さない事。二つ目はど素人なので矢崎さんが望むような写真を撮れない可能性がある事。三つ目は俺の立場が少々特殊でして関係各所に確認を取ってOKを貰わなくてはいけません。最後に撮影料に関してですが今回は要りません」
一つ目と二つ目はまあ妥当だろう。下手に名前を出されると平穏が脅かされる可能性があるからだ。二つ目は当たり前だがずぶの素人なのだから言わずもがな。三つ目に関しては軍警察や国に確認を取らなければ後々問題になる可能性があるからだ。恐らく男性が雑誌に載るなんてここ百年くらいで初だろうしその影響は計り知れない。だからこそ事前にお伺いを立てるのは必須だろう。問題が起きてからでは遅いのだから。そして四つ目に関しては――とそこまで考えた時神妙な顔をした矢崎さんから声が掛かる。
「三つ目までの条件は問題ありません。ですが最後の撮影料が不要と言うのはこちらとしては受け入れられません。男性を起用するのに無償なんて事になれば私がクビになってしまいます。それだけでは無く社会からも激しく非難されて生きていけなくなるでしょう。なのでどうかお金は受け取って頂けないでしょうか?」
「うーん……、ではお金の代わりにカフェでコーヒーを一杯奢って下さい。それで十分です。――もし会社から何か言われた場合を考えて電子誓約書に書いておきますね。そうすれば相手も納得するしかないでしょうし、矢崎さんが不利になる事も無いと思うので」
「お手数をお掛けして申し訳ありません。そこまでして頂けるなんて望外の喜びです。本当に有難うございます」
そう言って深く深くお辞儀をしてお礼を言ってくる。俺のせいで相手が社会的に生きていけなくなるのを黙って見ている程薄情では無いし、何より俺の我儘を通すのだからこれくらいの事は当然だろう。
一応話が纏まった所で、隣で話を聞いていた菫さんと小百合さんの方に向き直る。
「すみません。菫さんと小百合さんにお願いがあるのですが、軍警察と小百合さんのお母さんに今回の撮影について問題無いか聞いてもらっても良いですか?」
「分かりました。お母様に直接聞いてみますね。特別警護対象保護課課長の氷川さんには後で話を通しておきます」
「私の方もお母様に連絡してみます」
「お願いします」
そうしてすぐに二人が端末を取り出しそれぞれ連絡をする事に。通話は数分で終わり端末をしまった後俺の方を見てにこりと微笑む。
「OKを貰えました。ただ、撮影した写真を一度軍警察で確認したいとの事でした。また、雑誌の発売前に問題が無いか検閲もするとの事です」
「私の方も確認した所OKでした。ですが、菫さんと同じく国の方でも発売前に検閲をするとの事です」
「分かりました。矢崎さん、軍警察と国から雑誌発売前に検閲が入りますが大丈夫ですか?」
「何も問題ありません。寧ろ男性の写真を掲載するのですから当然の事です」
そういうものなのか。まあ、万が一変な使われ方をされたり、ある事ない事書かれても困るしな。なんにせよ両方から許可を貰えたし後は撮影するだけだ。そう、写真を撮るだけなんだけど幾つか問題がある。それをクリアにしない事には前に進めない。なので矢崎さんに聞いてみる事にした。
「すみません。幾つか質問があるのですが宜しいですか?」
「はい。なんでもお聞き下さい」
「急遽撮影という事になったのですが、男物の服の用意はありますか?」
「申し訳ありません。ご用意出来ていないので今佐藤さんが着ていらっしゃる服で撮影したいと思っております」
「分かりました。あとはこういうのは初めてなのでポーズとか上手く取れないですし、望むような形にはならない可能性が高いですがそれでも問題ありませんか?」
「はい、そちらも問題ございません」
「了解しました。――では、カメラマンの方やモデルの方を何時までもお待たせするのも申し訳ありませんし早速始めましょうか」
「よろしくお願いします」
矢崎さんとさっきまで撮影をしていた場所へと移動する。そこで待っていたのは不安と期待が綯い交ぜになった目でこちらを見ているスタッフの方達だった。その様子を見ながら一つ深呼吸をした後矢崎さんが声を上げる。
「今回こちらにいらっしゃる佐藤さんのご厚意により一枚だけ写真を撮らせて頂ける事になりました。急な事で戸惑いもあるかもしれませんが、すぐに準備を始めて下さい」
矢崎さんの言葉が終わると同時に慌ただしくスタッフの方が動き始める。準備が終わるまでは特にやる事も無いので近くにいた二人のモデルさんに挨拶でもしよう。
「こんにちは。お仕事中にいきなり割り込む形になってしまいすみません」
「い、いえ。こちらこそ大変貴重な機会を頂き有難く思っております」
「私達もご迷惑をお掛けしない様注意しておりますが何かありましたら遠慮なく申して下さい」
ガチガチに緊張しているのかやや引き攣った笑顔で返答してくれたが、大丈夫だろうか?耳まで真っ赤になっているし、モジモジと指を絡めながら少し俯き加減になっている。こういう場合はこちらから話しかけるのが吉だろう。
「あの、お聞きしたいのですが撮影の際に気を付けている事などはありますか?」
「そうですね……。カメラを意識しないというのは常に心掛けています。下手にカメラを意識するとぎこちなくなってしまい自然なポーズや表情を作れなくなります。なのでカメラの後ろに視線を向ける形にするとそういったものが無くなるので上手くいきやすいですね」
「成程。ではポーズを取る際に注意する点などはありますか?」
「手や腕を使って動きを演出したり、関節を動かす事が大事になります。特に棒立ちにはならない様に膝を軽く曲げたり、踵を上げたりすると見栄えが大きく変わるので必須ですね。あとは表情も大事になります。無表情だったり、強張った顔では服の魅力を引き出せませんから」
「かなり色々と意識しないといけないんですね。これは凄く難しそうだ……」
「先程のお話はあくまでプロの場合ですので、佐藤さんの場合はそう言った事は考えずにありのままで良いと思います。その方がより魅力的に映りますし、自然体で臨まれるのが一番かと。――それに凄く格好良いですし今のままで十分魅力的ですから」
「有難うございます。本職の方にそう言って頂けて少し安心しました」
「ふふっ、それは何よりです」
柔らかい微笑みを浮かべているのを見ると大分緊張は解れたのだろう。俺としてもプロの方にお話を聞けて良かったし、良い勉強になった。ありのまま、自然体か。俺は所詮素人なんだし無理に頑張らずに気楽にいこう。
そう決めた所で準備が出来たみたいで矢崎さんが声を掛けてくる。
「大変お待たせ致しました。準備が出来たのでこちらに移動をお願いします」
そうしていよいよ撮影が始まった訳だが、カメラマンを始め大勢のスタッフが道具を持ってこちらに向けていたり、周囲の観客が固唾を飲んで見守っているという状況に気押されてしまう。身体が固まり、頭が真っ白になる。何かしなければと思うのだが頭が働かないし、自分の身体じゃないみたいに上手く動かす事が出来ない。極度の緊張と大勢の人に囲まれるという初めての状況が原因だろう。このままではカメラマンも困るだろうし、ポーズの一つでも取らないといけないと思い腕を組もうとしたが上手くいかない。冷汗が背中を伝い、どんどんと思考が悪い方へと流れていく。
記念にと思い気楽に受けたがこのままでは皆さんに迷惑を掛けてしまうし、申し訳ないが中止してもらおうと考えた所でふと視界に雪音さん達の姿が映った。見る人を安心させるような笑顔を浮かべて、優しい眼差しで俺の事を見ている。その瞬間ふっと身体が軽くなり、視界がクリアになった。と同時に無意識の内に彼女達に向けて微笑んでいたのを自覚する。
その瞬間パシャッと言うカメラのシャッターを切る音が耳朶を叩く。一枚限りと言う約束をしていたのでシャッターチャンスも一度きり。それなのにこのタイミングで撮るというのはあまりにも予想外に過ぎる。思わずカメラマンの方へ視線を送ると満面の笑みを浮かべてグッ!と親指を立てている。どうやら良い絵が撮れたみたいだ。と同時に編集長の矢崎さんが声を上げる。
「最高の一枚が撮影出来ましたのでこれで終了致します。佐藤さんには撮影した写真をご確認して欲しいので奥様方と一緒にこちらにいらして貰っても宜しでしょうか?」
「分かりました。すぐに行きます」
返事をした後菫さん達と一緒にスタッフが集まっている場所まで行く。そこには中型のモニターが置いてあり、撮影した写真を確認出来るようになっているみたいだ。カメラマンの人が手早くPCを操作した後モニターに先程撮った写真が映し出される。
「カメラマンの腕が良いから素人の俺が被写体でもそれなりに見れる感じにはなっていますね。皆はどう思いますか?」
「…………」
雪音さん達に感想を聞いてみようと問いかけをした所返ってきたのは無言と言う名の返事だった。四人ともジッとモニターを見つめている。やはりモデルの真似事なんかしてみたが変な所があったのだろうか?と心配になりながら様子を伺っていると四人揃って異口同音に遅れて返事を返してくる。
「「「「凄く格好良いです」」」」
「そう言って貰えて嬉しいですが、変じゃないですか?ポーズとかを決めている訳でも無いし、棒立ちで微笑んでいるだけなのでちょっと華が無いかなとか思っていたのですが」
男が突っ立って微笑んでいるだけとか誰も得をしない写真だろう。例えばこれが美男子だったり渋いおじ様とかなら絵になるだろうが平均的な顔立ちの俺がしても、あー……うん……となるだろう。そんな風に自己評価を下していたのだが彼女達はどうやら違ったらしい。
「この自然な感じが凄く素敵です。ふとした瞬間に見せる表情が上手く切り取られていて私としては今まで見てきたどんな写真よりも素晴らしいと思います」
「下手にポーズをとってぎこちなくなるよりもこうしてありのままの姿の方が好きです。それに拓真さんの優しげな笑顔を浮かべているというのもこれ以上無い程最高です」
「何気ない日常を切り取った一枚というのは撮ろうと思って撮れるものではありません。カメラマンの高い技量と拓真さんと言う存在が合わさったからこそ撮影で来た至高の一枚ですね」
「この写真は後世に残る出来栄えだと思います。勿論男性の姿を写真に残すというのはとても貴重な事ですが、それを抜きにしても拓真さんの溢れんばかりの魅力が詰まったこの一枚は確実に歴史に刻まれるでしょう」
雪音さん、菫さん、小百合さん、千歳さんの順に感想を言ってくれたが四人ともべた褒めでかなり恥ずかしい。でも良い評価を貰えてホッとしたし嬉しくもある。なんやかんやあったけど彼女達が喜んでいるならなによりだ。
あとは本職の人がどういう意見を言ってくるかだな。かなり厳しい事を言われるかもしないし、もしかしたら雑誌掲載を見送る可能性もある。そうなったら仕方ないと諦めるしかないが、どちらにせよ良い経験が出来たし今後の糧になっていくだろうから問題は無い。さて、編集長達の感想は如何にと少し身構えているとモニターから顔を上げた矢崎さんがそれはもういい笑顔を向けてくる。
「いやはや素晴らしいの一言です。私も長い事この業界に居ますがここまで素晴らしい写真に出会った事はありません。男性の――いえ、佐藤さんの魅力がこれでもかと詰まっていますし、正直な話私は一目見た瞬間から恋に落ちました。まさに理想の男性が映し出されているのですから、女性であれば誰しもが同じような事になるでしょう。……真面目な話この写真を掲載して良いのか迷いがあります。一度でも目にすれば自身が抱いていた男性像が変わってしまう。そして恋してしまう。その結果佐藤さんにご迷惑をお掛けする可能性がある以上ボツにするのが良いのでしょうが、この最高の一枚が日の目の当たらない場所に置かれるというのは我慢できません。本当にどうしたらいいのかしら……」
随分と熱のこもった感想を頂いたが、なんか俺の写真が危険物みたいになっているのはどうしてなのだろう?以前軍警察で氷川さんを交えて話をした事があったがその時は俺と関わりがある人の価値観や考え方が変化すると言う物だったが今回は写真だ。言ってしまえばただの絵であり、データでしかない。直接会った訳でも無いのだからそこまで影響はないと思うのだが、先程の矢崎さんを見るとちょっと自信が無くなってくる。撮影したものをどう扱うかは編集長である矢崎さんに一任しているので俺がとやかく言うのも違う。でも、うーん……と悩んでいる人を放置も出来ないしと思案していると隣にいた菫さんが矢崎さんに声を掛けた。
「その辺りも含めて軍警察と国でお話合いをしましょう。私としてもお蔵入りは避けたい所ですが、拓真さんの身の安全が最優先ですから」
「そうですね。その辺りの事は今決められる事ではありませんし」
「ではそう言う事でよろしくお願い致します。拓真さんも問題ありませんか?」
「はい、大丈夫です。――男の写真一枚でここまで大事になるとは思っていなかったので少し驚いていますが問題無いです。というか個人的には綺麗な女性の方が嬉しいですし、売り上げも上がるのではと考えるのですがその辺どうなんでしょうか?」
「まず間違いなく男性が雑誌に載るというのは前代未聞ですし、売り上げも想像できないくらい大きいものになるでしょう。社会的な反響も物凄い事になりますし、それこそ多くの女性が初めて男性を見たという歴史に残る出来事になるでしょう」
矢崎さんはそう言うけど実際そこまででは無いんじゃないかと俺は思っている。物珍しさから購入する人は増えるだろうが、所詮はその程度だろう。まあ俺を持ち上げる為に言ってるだけだろうし、あまり真に受けてはいけないな。
さてと。これで突発イベントは無事乗り切ったし、本来の目的である雑貨屋に行くとするか。
「諸々の確認も出来ましたし、これ以上はご迷惑になると思いますので俺達はこれで失礼しますね」
「はい、有難うございました。また、いきなりの御依頼にもかかわらず快く引き受けて下さり誠に有難うございます」
「いえ、俺も良い経験が出来ましたし楽しかったのでこちらこそ有難うございます」
矢崎さんに一礼した後雪音さん達と一緒にその場を去り、雑貨屋へ向けて歩いて行く。普通に菫さんの買い物に付き合っただけでこういうイベントに遭遇するとか昨今の漫画やラノベでもあまり見ないぞ。というか前にも小百合さんと街をぶらついていた時にテレビ撮影している一行と出会ったな。そして食レポしたりお店の紹介をしたりと今にして思えばかなり大胆な事をしたものだ。
出歩けば高い確率で何かしらの出来事に遭遇するというのは俺の運命なのかもしれない。なんとなく今後も思いがけない出会いや出来事が沢山起こりそうな気がする。果たしてそれが良い事なのか悪い事なのかは分からないが雪音さん、菫さん、小百合さん、千歳さんが居れば乗り越えて行けるだろう。
だって彼女達は俺の大切な人なのだから。




