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第二話

 倉敷さんの話を纏めるとこんな感じになる。

 約三百年前から男性の出生率が徐々に下がり始め、二百年前には男女比一:五十になる。この著しく偏った比率は改善される事なく進み続け百年前には一:百になり留まる事を知らない。当然政府は手を拱いている訳では無く二百五十年前から数々の優遇政策を施行して行く事となる。税金の免除、給付金の支給、義務教育に関する様々な緩和・優遇、男性に対する犯罪の厳罰化等々挙げればキリが無い程沢山ある。そしてそれと同時に何故男性の出生率が突如として低下し始めたのか、またあらゆる方法を試しても改善されないのはどうしてなのか?の研究も行われたが結果としては原因不明。何の手掛かりも無く、現在でも究明には至っていないのだとか。そう言う事もあり男性というだけで蝶よ花よと育てられ、家族からは溺愛されどんな我儘でも聞き入れてもらいながら成長する事となる。それだけであればまだ許容出来る……かもしれないが、精通を迎えた時点である義務が課せられる。それは精子提供だ。女性だけでは子を成し子孫を残す事は不可能な為必ず男性が必要になるが、そもそもの比率が狂っている上、男性一人で毎晩数十人の女性を相手にSEXをしろなんて土台無理な話だろ。早晩腎不全になって死ぬか健康を害してしまう。科学が発達して精子バンク技術が確立するまではさっき言ったように種馬として生きる事を余儀なくされていたのも事実であるが、現代では過去の悪しき風習として語り継がれているのみである。

 少し話が逸れたが小学生から精子提供をする事になり、その手伝いは基本的には家族にして貰う。母親や姉妹に下半身を弄られ射精に導かれる日々を過ごす。その行為は心身に多大な負荷をかけ心に大きな傷を作るだろう。更に悪い事に男性というだけで好奇の視線に晒され、欲望に耐え切れなくなった女性に身体を弄られたり誘拐されそうになったりするのだ。幼い頃からそんな生活をしていたらそりゃあ女性に対して忌避感や嫌悪感を持つのも当然であるし、召使の様に扱ったり自分と同じ人として見ない等々は仕方ないのかなとも思う。まあ、そんなこんなでこの世界の男性は女性に対しての扱いが兎角酷い。――とは言えそもそも男性を見る事なく生涯を終える人が殆どであり、会うことが出来たり会話したり等は極々一部の幸運な女性にしか訪れない奇跡みたいな物らしい。

 では、静川先生や倉敷さんはどうなのかというと当然男性を見た事も無いし、喋った事も無い。

『佐藤様の言を真実たらしめているのは女性に対する忌避感や嫌悪感が一切無い事です』という発言も先の男性の一般像から導き出した答えだと教えてくれた。女性を対等に扱い、優しく接してくれて楽しそうに会話してくれる。点滴の取り換え時などで身体に触れる場合でも嫌な顔一つしないし、有難うございますと感謝の言葉を述べてくれる。この世界の男性では絶対に有り得ない事であり、それこそが俺が並行世界から来た人間だと信じる根拠だとか。

「成程、そう言う事だったんですね。……一つ疑問なのですがお二人は俺と話していても緊張したり、がっついたりしませんがそれが普通なのですか?」

 普通だったら初めて見た男に舞い上がって緊張したり、ヒャッハー!男だー!なんて欲望を前面に押し出してもおかしくないと思って聞いてみたんだが、なんだか二人ともバツの悪そうな顔をしているぞ。

「そう……ですね。正直な所を申しますと物凄く緊張していますし、出来る事なら佐藤様と少しでもお近づきになりたいと思います。ですが、それを悟られてしまえば嫌われてしまうのではないか、もう二度と口を聞いてもらえないかもしれないと思うとその様な態度は絶対に面には出せません」

 静川先生の答えに倉敷さんも首肯して同意を示す。そっか、この狂った世界ではそうなるのか。そんなの余りにも悲しいし、自分を無理やり押さえつけるような真似はして欲しくはない。だから俺の返答は決まっている。

「そんな事で二人の事を嫌いになったり、話さなくなるなんて有り得ませんよ。寧ろありのままで接してもらった方が俺も嬉しいです。あっ、そうだ。何時までも佐藤様だと他人行儀だし拓真でいいですよ」

 想いを伝えたが二人の反応は無であった。呆然としていると言うか信じられない者を見たという表情をしている。そんな顔をしていても美人だなぁ~なんて益体も無い事を考えていると、その美しい顔に雫が流れ落ちる。えっと……泣かせてしまったよ。もしかして迷惑だったのか?それとも気持ち悪いとか?その疑問に答える様に静川先生が口を開く。

「申し訳ございません。余りにも嬉しくて……。まさか男性からその様な事を言われるとは夢にも思わず本当に、本当に望外の僥倖です」

 そっか。喜んでくれているならなによりだ。涙を流しながら心から嬉しそうな表情で話す姿に思わず見惚れてしまう。と、同時に心にポッと温かい物が灯るのを自覚する。

 暫し涙を拭う微かな音と、嗚咽が室内を満たしていたが漸く落ち着いた様でにこやかな表情でこちらを見ると倉敷さんが今後についての説明を始めた。

「ぐすっ。――さとうさ……拓真さんの今後についてご説明致します。国籍や土地建物に関する事、立場や扱いまた各種男性優遇措置を適用するか否か、今後の生活に関する事等々含め一度持ち帰り上層部で協議をします。勿論今日教えて頂いた並行世界から転移した来たという話もある程度の物証もありますし、何より拓真さんのお話もありますので上も納得するのではないかと思います。ただし、ある程度時間はかかると思うのでその点はご了承下さい」

「分かりました。因みになんですが、ある程度落ち着いたらbarを開きたいと思っています。食品衛生責任者と防火管理者の資格は元の世界の物はもっていますがこちらではどうなるのでしょうか?また、各種届け出も必要になりますが俺の立場上申請は通るのかも気になります」

 この世界でも引き続きbarを営業したいと思っているが、先に挙げた様に資格や届け出が必須となる。果たして元の世界の資格が有効になるのか否か。もし駄目な場合は一から受講しなければいけない為少しだけ遠回りになってしまう。更に問題なのが異世界人である俺が届け出を出して果たして受理されるのかだ。ここら辺は法律が絡むので自力でどうにかできる範囲を超えている。だからこそ倉敷さんに尋ねたのだが果たして答えは。

「この世界で男性が働くという事は基本的にあり得ません。各種給付金や優遇措置があるのもそうですが大勢の女性に囲まれながら仕事をするというのはかなりのリスクを伴うからです。箍が外れた女性から襲われるかもしませんし、身体的接触――握手を求められたり、さり気無く胸を押し付けたりと言った不快感を伴う行動を取る女性もいるでしょう。それでも働きたいと思いますか?」

「その程度でしたら全く問題ありません。元の世界でもそういう行為をする女性は居ましたし、嫌どころか役得だと思います。勿論仕事に支障が出る程頻繁にとなれば注意はしますがその程度ですね」

「女性と身体的接触があっても嫌では無いと………………えっ?」

「えっ?」

 あー、これはお互いの認識がズレた結果だろう。もう少し説明した方が良いかな。

「先程も説明しましたが元の世界では男女比がほぼ一:一だったのでその位で嫌な顔をする男性はいませんでした。というかこれはチャンスとばかりに攻勢に出る人が多数では無いかと」

「成程。申し訳ありません。ついこちらの価値観で話してしまいました。つきましては拓真さんがbarを開きたという事も上層部で行う議題に挙げさせて頂きます。他に聞きたい事や質問等はございますか?」

 よし!取り合えず橋頭堡は確保出来たと見て良いだろう。あとは結果がどうなるか次第だな。どう転んでも動けるように準備したい所だが暫く入院生活だから無理なんだよなぁ。取り合えず時間はあるしゆっくりと考えることにしよう。

 あと、聞きたい事は……あれか。ずーっと気になっていた事が一つあるんだよ。ある意味男にとっては最重要問題とも言えるだろう。

「あー、さっきまでの話とは全く関係ないですし少し下世話な内容になりますが大丈夫ですか?」

「問題ありませんよ」

 倉敷さんがニッコリと微笑んで言ってくれるが、引かれそうなんだよなぁ~。二人にうわっ、こいつキモッ!スケベな事しか考えていないの?マジでキモイんですけど!なんて思われたらもう生きていけない。だからこれはある意味で一世一代の賭けになる。伸るか反るか果たして。

「――倉敷さんも静川先生も一切肌の露出がありませんよね。こう、全身を隙間なく服で覆い隠していますがもしかして宗教上の理由などでそうしているのでしょうか?元の世界では滅多に見ないので不思議に思ったんです」

 そう、二人ともイスラム教徒も真っ青なほど肌の露出が無いのだ。唯一の肌色が顔と首だけって流石におかしくね?倉敷さんは制服だし、静川先生は白衣を纏っていると言うのを加味しても異常だと感じる。もしかしたらこの世界では少しの露出でも恥だと思う文化なのだろうか?うーむ、分からん。

 自分なりの解釈を組み立てていると今度は静川先生が口を開く。

「別に宗教云々ではありませんよ。原則として男性と接触する可能性がある職業に就いている者は、もし男性と会う場合は顔と首以外は肌を見せてはいけないというルールがあるんです」

「そうなんですね。因みにそのルールですが、男性側が露出を希望している場合はどうなるのですか?」

「その様な事例は今までにありませんが、もしそのような事があれば男性の希望が優先されます」

 ふむふむ、なるほど。そうであればここは要望を伝えてみるのも一つの手かな。賭けの第一段階はこちらの勝ちだったしこのままベットするのも悪くない。というか超美人なのに肌色成分皆無とかそんなの残念過ぎるだろ!ということで言ってやるぜ。と意気込んだ所で静川先生から質問が飛んできた。

「佐藤様……ではなく拓真さんはもしかして露出が多い服がお好きなのでしょうか?」

 先制攻撃をしようとしたら先に回り込まれて致命の一撃を食らってしまった。だが、賭けはまだ続いている。ここでの返答を間違えれば二度と取り返しのつかない事になるだろうし、チラリズムの機会も永遠に失われるだろう。それでいいのだろうか?否!断じて否だ!だからこそここは正直に答えるのが正解。

「好きです。これは個人的な意見ですが女医さんと言えば黒ストッキングとスリットが入った黒のタイトミニ、上着は白のブラウスで胸元を開けている格好が至高です。倉敷さんは制服なので膝上丈のスカートと第二ボタンまで開襟した格好が究極です。あっ、勿論黒ストッキング着用でお願いします。エッチな格好が大好きなのは男の本能ですから」

 やや早口で一気に捲し立てる。俺の欲望丸出し、性癖丸出しだし普段は絶対に女性に対してこんな事を言わないのだが、静川先生が上目遣いで『拓真さんはもしかして露出が多い服がお好きなのでしょうか?』なんて聞いてくるものだから理性が焼き切れた結果がこれだ。だが後悔はしていない。これが男の生き様よとか強がってみたが実は内心ドキドキだったりする。

「そ、そうなのですね。では明日からその様な格好に致します。菫も良いわよね?」

「勿論です。実を言うと全身を覆い隠す服装は窮屈だったんです。有難うございます」

 よっしゃぁーー!これは大勝だろう。なんでも言ってみるもんだな、まさかこんな嬉しい事になるとは。明日が楽しみだぜ。ウッキウキな気分でその後も楽しいお話は続いて行く。


 そろそろ二人が来る時間だ。昨日の話の流れで露出度が高い格好にするという事だったが果たしてどんな感じになるのだろうか?楽しみ過ぎて心臓バクバクですよ。あっ、忘れていたけど昨日二人に俺を拓真呼びで良いですよと伝えたんだけど、二人からも嫌じゃなければ名前で呼んで欲しいと言われたので雪音さん、菫さんと呼ぶことにした。名前呼びにするだけで一気に距離感が縮まったように感じるのはなんでなんだろうな。俺としては嬉しい限りだけど。

 と、昨日の事を回想していると扉がノックされ雪音さんと菫さんが入ってくる。

「「おはようございます、拓真さん」」

「おはようございます」

 気持ちよく挨拶した所でお互い無言になってしまう。俺は二人の格好に目が釘付けになったからであり、雪音さんと菫さんの方は若干の恥ずかしさと緊張で無言になっていると思われる。端的に言うと二人は俺の要望通りの服装をしてくれたのだ。物凄い美人がエロスを感じさせる格好をすると言葉が出てこないという事を今この時実感している。

 とはいえ何時までも沈黙している訳にもいかないので感想を言おうか。

「雪音さんも菫さんもとてもよく似合っていますよ」

「「有難うございます」」

 パァーと相好を崩して喜びをあらわにする二人は滅茶苦茶可愛い。

「実はかなり緊張していたんです。似合ってなかったらどうしようとか、やっぱり不快だとかおもわれないかなとか色々考えてしまって。でも喜んでもらえて嬉しいです」

「私も雪音と同じですが、制服なのであまり露出が多くできなくて……。それが心残りです」

 俺からお願いした事なのにそこまで考えていたとは。昨日もう少しフォローというか俺の考えや価値観を教えておくべきだったな。完全にこっちの落ち度だ。それと菫さんの制服だが勝手に改造するわけにもいかないし仕方ないだろう。現状でも割と着崩して肌色成分多めだし無問題。

「こちらこそ要望を汲んでいただいて有難うございます。それと菫さんは今くらいで十分ですよ。これ以上は目のやり場に困ってしまいますので」

「ふふっ、そうですか。ではこのままで居ますね」

 可愛らしく小首を傾げながら言うとか菫さんは男殺しの才能でもあるんだろうか?あっ、雪音さんが対抗するように少し前屈みになってるし。うっふ、下着がチラ見えしている。黒か……。黒ですか……。視線が吸い寄せられて目が離せない。当然女性側はそんなのには気付いている訳で雪音さんが妖艶な笑みを浮かべていますよ。この年になって必死で理性を抑え込まなければいけない事態になるとは思わなかった。

 ちょっと空気がピンク色になってきたので全く関係ない話を振って一新しよう。

「そういえば、ずっと病室にいて少し息苦しいので外の空気を吸いに行っても良いですか?」

 流石に一週間近く部屋に籠っているので外に出たいんだよね。今いる病室も物凄く豪華でキッチンや大きい浴室付きのお風呂、大型テレビにソファ、大型の本棚が並んでいる読書スペース等々快適に過ごせる空間なんだけど如何せんずっといれば飽きてくる。俺は引きこもりにはなれないという事が唯一の収穫だろうか。とまあそんな感じで外に行きたいですよと所望した見た所申し訳なさそうに菫さんが返答を返す。

「申し訳ありません。拓真さんが病院内とは言え外に出ると騒ぎになる為、一度警備計画を見直した上で日を改めてという事になります。ただ、このフロア内でしたら安全は確保されていますので見回れますがどう致しましょうか?」

「そう言う事でしたか。それではフロアの見学でお願いします」

「分かりました」

 という事で外出は敢え無く断念となった。だがまあ、フロアを見て回るだけとはいえ部屋から出られるなら良いだろう。というか少し疑問に思っていた事もあるし逆に丁度良かったりもしたりする。軽く身嗜みを整えた後雪音さんと菫さんを引き連れていざ病室の外へ。

 広く清潔な廊下を歩きながら雪音さんが色々と説明してくれる。なんでもこのフロアは男性専用であり家族か恋人しか入る事が出来ないのだとか。友人知人は女性であればアウト、男性であればOKみたい。更に病院関係者であっても極々限られた医師と看護師しかフロアに入る事は出来ず、無断で侵入すれば解雇の上厳罰が下される。あまりに厳しすぎやしないかとも思うが男性の身を守る為に必要な処置らしい。当然警備体制も厳重であり要所要所に普段は警備員が立っているのだが今はその姿が見えない。この事に関して菫さんに聞いてみた。

「拓真さんに関しては存在がイレギュラーの為警備・警護に関しては軍警察に一任されております。これは国家判断であり私立の病院であろうと逆らうことは出来ません」

 いやいや、動きが早すぎないか?軍警察って国内の治安維持と外国に対する侵略・防衛を主とする軍事組織だろ。そんな国の暴力装置とも行ける機関が一民間人の警備・護衛にあたって良いのだろうか?普通に国民から反発されそうだけどバレなければ良い理論か、権力で揉み消すのか。どちらにしてもこれは深入りすべき案件じゃないな。

「そうなんですね。……という事は雪音さんも軍警察関係者なんですか?」

「いえ、違いますよ。私はこの病院に雇われているただの医師です」

「菫さんと仲が良さそうなのでそうなのかなと思ってました」

 お互いに名前で呼び合っているし、会話の端々で仲が良さそうなのが伺える。医師と軍警察勤務という二人にパッと見接点が無いし、それなら同じ組織に所属しているのでは?と思ったが違ったか。

「私と菫は親同士の繋がりで幼い頃から付き合いがありましたから。所謂幼馴染というやつで今は別々の仕事についていますが、仲良くさせてもらっています」

「へー。そう言った関係は少し羨ましいですね」

 俺には幼馴染どころか特別親しい友人もいなかったし余計にそう思う。しかも医師と国家機関勤務という上級国民同士というね。そんなの漫画かラノベくらいでしか見た事無いよとツッコミたいが現実は目の前の二人がそうだというね。全く羨ましい限りだぜ。

 なんて考えつつ色々と見て回ったが、やはりおかしい。何がおかしいって俺達以外の人に一切会っていないのだ。雪音さんが『病院関係者であっても極々限られた医師と看護師しかフロアに入る事は出来ない』と言っていたがそれにしても誰一人とも会わないのはおかしい。看護師さんや医者等少なくとも数人は必ず居るはずなのだ。現状に少しうすら寒い物を感じるし、この疑問をこのまま放置するのも良くない。思い切って雪音さんに聞いてみる事にした。

「雪音さん。色々と見て回りましたけど他の人に姿が一切見えないのは何故なんでしょうか?」

「それはですね、拓真さんの精神的負担にならないように人払いをしているからです。もしかしてご迷惑でしたでしょうか?」

「いえいえ、そんな事はありませんよ。ただ、俺達以外誰も居なくて少し不気味だなって思って。――ご存じの通り俺は女性に対して忌避感とかはありませんから人払いなどはする必要はありませんよ。寧ろ色んな人と交流を持ちたいです」

「そう……そうですよね。ごめんなさい。私はまだこちらの世界の価値観で拓真さんを見ていました。そう言う事でしたら今から人を呼び戻します。少々お待ち下さい」

 そう言って頭を下げてから小走りでどこかに行ってしまった。

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