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悪魔使いの落第者  作者: Bros
第一章 ファントムサモナー
8/201

#8親分になる条件

8話ですよろしくお願いします

「ふ、ファントムナノカナーだってぇ?!」


『ガバナーよ』


「………」


あり、間違えちったぁ。

『ファントムガバナー』の使い手を名乗った青年は空中からゆっくりと下降してくる。

若干落ち込みながら


「ククク、お前達が使うそれは終末の物語へ誘う鍵。全てを狂わす音色を奏でる…………」


「ん~と、週末にどっかに出掛けるのぉ?どこに行くのぉ?」


おいらは週末はバイト詰めだからなぁ


『ご主人、多分アンタが想像してるのとはかけ離れたことを彼は言ってるわ』


「え、そうなのぉ?」


「………」


おいら達の話を聞いたら青年はさらに落ち込む。

ま、真面目に聞いていたんだけんどなぁ…………


「き、気を取り直して、お兄さんは何がしたいんだぁ?」


「コホン………俺はいずれ世界の破壊者となる『ファントムガバナー』の使い手!貴様など俺の取るにた────」


青年がそこまで言うとぐぅぅぅうとお腹のなる音が響いた。


「ご、ごめんよぉ。おいら、お腹空いちまってぇ」


おいらがそう言うと青年は涙目になって空へ飛んだ。


「き、貴様ら覚えてろーーーーー!!」


その涙で放線状を描きながら青年は飛び立った


「どうしたもんかなぁ、急用でもあったんかねぇ?」


『多分アンタのせいだと思うわ』


しばらく空気だったヴァイスからは鋭い突っ込みを入れられるレインであった。






しばらくして、決闘は中止となり、闘技場も安全性の見直しとメンテナンスの為に二日間閉鎖となった。


バイトもあるので帰りたかったおいらは帰る準備をして、街に続く学園の正門を通ろうとしていた。


「待ってくれ!!」


「んぅ?」


おいらが呼び掛けられて振り替えると、そこには決闘を申し込んできた厳つい生徒とその取り巻きだった。


「どうしたのぉ?」


「まぁた喧嘩を売りに来た訳?」


小さいモードのヴァイスはその小さな手でペチペチと拳を手のひらで叩いている。


「違うんだ!!さっきの怪物の襲撃のとき、俺達は何も出来なかった…………攻撃が効かなくて足がすくんだんだ…………」


そぉいえばそうだったような……


「だけどあなたは戦った!!他の観客は砂ぼこりのせいでよく見えてなかったようだが俺にはあなたの勇姿はしっかり見れた!!」


厳つい生徒とその取り巻きは頭を地面につける。


所謂土下座だ。


「許してほしい!あなたを好き勝手殴ったりしていた自分が恥ずかしい!俺はこんなにも気概のない男だったのに!!」


おいらにはその気持ちはよくわからなかった。

そのような扱いに慣れてしまっていたのか、または、別の何かか。

どっちにしても、おいらにはあまり怒る気持ちもなかった。


「おいら、田舎もんだからなんも分かんねぇけんど、人間誰でも失敗はあるもんだよぉ。だから謝ってくれたならそれで良いから、次は気をつけてたら、良いと思うよぉ。」


正直なおいらの気持ちだ。

そこまで中身のある話じゃないけんど、感動したのか厳つい生徒は泣いていた。


「俺、カフって言います!舎弟にしてくだせぇ!!」


「「「俺達もお願いします!!」」」


ザッと皆が頭を下げる


「し、舎弟?!おいら、そんな玉じゃないから遠慮するよぉ」


「そこを何とか!」


皆が一斉においらを見て懇願する

む、無理だよぉ!ヴァイス!助けて!


「頑張りなさい?勇敢な戦士さん?」


「おいらは召喚士だよぉ!!って皆追いかけて来ないでー!!」


「どうか舎弟に!!アニキィーーー!!」


おいらはバイト先に着くまで延々と逃げた。

バイト先に初めて遅刻したおいらだった

コメント、評価を頂けると作者が嬉しさで思わずハリケーンを止めます

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