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悪魔使いの落第者  作者: Bros
第二章学園祭
55/201

#54ディベート対決はどちらの手に

五十四話です、よろしくお願いします!

ピリピリとした緊張が生徒会室を支配する。

切れ目のシュウビ先輩の目が更に鋭くなる。


生徒会執行部員はかなり萎縮しているが、リオンさんは平気そうだ、さすが参謀のタマゴだ。


「このモストロというものは特殊です。特色としては討伐方法が限定されることが多く、普通の生徒…………いえ、騎士団でも討伐することは困難でしょう」


リオンさんの言葉にエアリアス先輩の目が険しくなる。


「しかし、先の襲撃ではそこに座っている2人がゴブリンのようなモノを退治し回っていたと聞いた。あれはモストロというものなのか?」


「ええ、そうですね」


「ならば騎士団でも対処出来よう?そこにいるのは戦闘も勉学と中の上と記憶しているが?」


エアリアス先輩はおいら達の成績を丸暗記したのだろう、カフ君とテリア君の力量は分かっているようだ。


「確かに、強さだけを見れば彼らは騎士団よりも劣るでしょう。しかし、エアリアス副会長、頭の良い貴女なら分かると思いますが、戦闘は力だけではどうしようもないことがあります」


「………」


「モストロの最大の特徴はその固さにあります。剣も弓矢も通らぬ固さ、恐らく物量で押しきるならば大砲を用意しなければならないでしょう」


大砲、それはこの国の………世界の最先端兵器であり、そう易々と用意出来るものではない。


「しかし彼らはこのレイン君にモストロから助けられて以降、自分達もモストロを退治出来るようにと特訓をしてきました。その成果が結ばれて、ようやくゴブリン型のモストロを単騎で倒せるようになっているのです」


「…………」


「…………一理あるな」


す、凄い、エアリアス先輩を論破してシュウビ先輩の首を振らせた!


………あれ?でも今おいらの名前がでたよぉな?


「ではそこのカランコエ・レインは何故モストロから彼らを守ったのだ?その言い方ではカランコエ・レインがその2人を守りきったのだろう?」


「カランコエ・レインは赤点も多く、戦闘能力に関してはレッド・アレックスを倒した武功があるが、それだけだ。悪魔召喚も教官の前では出来ていないらしいな?」


胡散臭そうな2人の鋭い視線がおいらに突き刺さる。


そ、そんなに睨まなくても良いんじゃないかなぁ?

おいら別に悪い事してないよぉ?


「なによ!弱いから戦えた訳が無いなんて言いたいの?!ふざけるんじゃないわよ!」


「ヴァイス、ステイ、ステイ」


ヴァイスがかなり頭にきているようだ。

悪魔召喚で思い出したけんど、ヴァイスって段々ポンコツになってないかなぁ?


「ええ、確かにレイン君は成績は下の下かもしれません」


言葉の槍がおいらに突き刺さる。


「しかし、彼は『ファントムサモナー』を手に入れました」


「『ファントムサモナー』?」


「モストロに対抗できる悪魔を使った戦闘具です」


「どこで入手した?」


「図書室だそうです」


「学校の備品だ。返しなさい」


シュウビ先輩の重い声が響く。


けんど、リオンさんはまだまだ余裕みたいだ。


「図書室のリストに載っていないので備品ではありませんね、むしろ、それを管理出来ていない生徒会の責任では?」


生徒会は備品の管理を主な仕事としている。

これは痛いだろう。


「む、言われれば確かにそうだ。が、その仕組みを解明しなければ学園に存在させるのは危険だ。尚更提出しなさい」


「嫌よ」


「あっ」


おいらが気付いた頃にはもう遅く、ヴァイスがシュウビ先輩の前まで翔んでいく。


「お前は何だ」


「上級悪魔のエーデルヴァイスよ」


「ほう?カランコエ・レインの使い魔か?」


「契約者よ、勘違いしないで」


ヴァイスはもう止められないのか言葉のトゲが強くなっていく。


「あの道具の管理者はアタシ、分かる?アタシが管理しているからアタシに決定権があるの。今まで放置しておいて、いきなり権利を主張されても困るわよ」


「む」


ヴァイスは言うことを言ってスッキリしたのかパタパタと羽を羽ばたかせて戻ってきて、おいらの肩に戻る。


「会長、ここは許可してもいいかと」


「うん、ではその『ファントムサモナー』との使用は認めよう。しかし、俺はその部活を立ち上げさせるのにいまいちメリットが見いだせない。確かにモストロとやらは対処出来るだろうが、それは騎士団に指導をすれば良いだろう?」


正論だ。

これは流石のリオンさんも


「…………フッ」


わ、笑ってるーーー!


「では騎士団をこの学園の至るところに配置しますか?」


「なに?」


「モストロの出現は時間を問いません、では各教室に騎士を配置しなければ早急な対処は出来ないでしょう。しかし、『レイン組』ならばいつでも応戦可能です」


「……………敗けだ」


シュウビ先輩が両腕をあげる。

周りの皆も驚いている。


「そこまで有益な物であると主張されれば首を縦に振る他ない」


「では部活の立ち上げを許可して頂けると?」


「あぁ、脅威から学園を守る盾として奮闘してくれ」


「やったーーー☆」


リオンさんがおいらに抱きついてくる。


「凄いよ!リオンさん!」


リオンさんはなんとシュウビ先輩を打ち倒したのだ。

コメント、評価を頂けると作者が嬉しさでコーラを振ります

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